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  1. 神戸市議会 2014-10-06
    開催日:2014-10-06 平成26年決算特別委員会第2分科会〔25年度決算〕(交通局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会) ◯主査(平井真千子) おはようございます。ただいまから決算特別委員会第2分科会を開会いたします。  なお,たけしげ委員より,通院のためおくれる旨の連絡が入っておりますので,御報告申し上げておきます。  本日は,私自身も質疑者となっておりますので,その間の分科会の運営につきましては,人見理事に行っていただくことにいたしたいと存じますので,御了承願います。 (交通局) 2 ◯主査(平井真千子) それでは,日程によりまして,交通局関係の審査を行います。  当局の説明を求めます。 3 ◯河井交通局長 おはようございます。御説明の前に,御心配をおかけしております台風18号の影響ですけども,市バスで東灘区内で一部迂回でおくれが生じた件はありますけども,これ以外及び地下鉄は平常どおり運行しておりますことを,まず冒頭御報告申し上げます。それでは,着席させていただきます。  それでは,決算第19号平成25年度神戸市自動車事業会計決算,決算第20号平成25年度神戸市高速鉄道事業会計決算等につきまして,一括御説明申し上げます。  まず,自動車事業会計決算から御説明申し上げます。  お手元の平成25年度決算説明書の7ページをお開きください。  1概況でございます。  本市自動車事業は,市民の日常生活や経済活動に必要不可欠な生活基盤としての役割を担い,その整備・充実に努めてまいりました。しかしながら,社会経済環境の変化に伴い,乗客数は減少傾向をたどり,厳しい財政状況となっております。  一方,急速な高齢化の進行への対応や,低炭素社会実現に向けた取り組みが求められており,公共交通機関の果たす役割はますます大きなものとなっております。  交通局では,公営交通としての役割と企業としての経済性の両立を果たすため,平成23年度から神戸市営交通事業経営計画2015により,改善型地方公営企業として経営改善とお客様サービスの向上に取り組んでおります。  ア運輸成績でございます。平成25年度の乗車人員は6,911万人,乗車料収入は104億3,379万円でございます。  次に,イ主要事業でございます。平成25年度は,市バス事業の経営改善を図るとともに,民間事業者のノウハウを最大限に活用し,既存の他路線との一体的な運行を行うことを目的に,有野営業所担当路線及び民間事業者との共同運行路線の一部9路線について,5月1日より移譲を行い,81路線を運行いたしました。また,高齢者の方に安心してより快適に市バスを御利用いただけるよう,バス停におけるベンチ・上屋の設置を行ってまいりました。さらに,市バス定期券と市バス・地下鉄の連絡定期券のIC化を行い,より多くのお客様に御利用いただけるよう取り組みました。  次の8ページには,議会議決事項及び行政官庁許認可事項を掲げております。  右側9ページには,職員に関する事項を掲げております。平成26年3月末日の現在員は438人でございます。
     次の10ページには,2工事の概況を掲げております。  11ページをごらんください。  3業務,業務量でございます。営業キロ程は356.96キロメートル,在籍車両数は518両,また1日平均の乗車人員は18万9,337人でございます。  その下は,事業収入に関する事項及び事業費に関する事項でございます。  12ページをお開きください。  4会計として,企業債及び一時借入金の概況を掲げております。  右側13ページには,5その他として,一般会計補助金の使途について掲げております。  14ページをお開きください。  2損益計算書でございます。  100万円未満は切り捨てて御説明申し上げます。営業収益から営業費用を差し引きました営業損失は12億8,800万円,営業外収益から営業外費用を差し引きました営業外利益は9億5,100万円,この結果,経常損失は3億3,600万円となり,これに特別利益3億900万円を加えた結果,当年度純損失は2,700万円でございます。これに,前年度繰越利益剰余金8億4,100万円を加えました当年度未処分利益剰余金は8億1,300万円となっております。  16ページ,17ページには3剰余金計算書を,次の18ページには4剰余金処分計算書を掲げております。  19ページをごらんください。  5貸借対照表でございます。  資産の部,1固定資産合計は,20ページの中段にありますように183億2,500万円でございます。2流動資産合計は23億1,600万円で,資産合計は206億4,100万円でございます。  21ページをごらんください。  負債の部でございます。  3固定負債合計は16億6,800万円,4流動負債合計は31億1,000万円で,負債合計は47億7,800万円でございます。  次に,資本の部でございます。  5資本金,6剰余金の資本合計は,22ページの上段にございますように158億6,300万円,負債・資本合計は206億4,100万円でございます。  23ページには,注記といたしまして有価証券の評価基準及び評価方法等を記載しております。  24ページから31ページにかけまして収益費用明細書を,さらに32ページから35ページにかけまして固定資産明細書を,36ページから39ページにかけまして企業債明細書を掲げております。  40ページ,41ページをお開きください。  9決算報告書でございます。  収益的収入及び支出の収入の決算額は125億4,200万円,支出の決算額は125億6,100万円でございます。  42ページ,43ページをお開きください。  資本的収入及び支出でございます。収入の決算額は1億9,500万円,支出の決算額は14億3,800万円でございます。  次に,高速鉄道事業会計決算につきまして,御説明申し上げます。  51ページをお開きください。  1概況でございます。  本市高速鉄道事業は,昭和52年3月に新長田-名谷間で営業を開始し,62年3月に西神・山手線全線開通,63年4月には北神急行電鉄との相互直通運転を行っております。また,平成13年7月には海岸線が開業し,両線合わせて30.6キロメートルで営業を行っております。  西神・山手線は,平成15年度以降,純利益を計上しておりますが,海岸線は資本費負担が依然として大きく純損失を計上しております。しかしながら,地下鉄事業全体では両線開業以来,初めて黒字を計上いたしました。高速鉄道事業につきましても,自動車事業と同様,改善型地方公営企業として経営改善とお客様サービスの向上に取り組んでおります。  ア運輸成績でございます。本年度の西神・山手線の乗車人員は9,517万人,乗車料収入は166億1,877万円,海岸線の乗車人員は1,570万人,乗車料収入は19億3,928万円でございます。その結果,地下鉄全線では,乗車人員は1億1,087万人,乗車料収入は185億5,805万円でございます。  イ主要事業でございます。本年度は,西神・山手線のATC・ATOの更新や,乗客案内装置のLED化を進めたほか,駅施設のバリアフリー化を進めてまいりました。また,大河ドラマ「軍師官兵衛」との連携など乗客増対策に努めたほか,駅売店のリニューアル化,ATMの増設などを行い,お客様の利便性と駅の魅力の向上に努めてまいりました。  52ページには議会議決事項及び職員に関する事項を掲げております。  平成26年3月末日の現在員は612人でございます。  53ページ,54ページには,2工事の概況を掲げております。  55ページをごらんください。  3業務,業務量でございます。営業キロ程は30.6キロメートル,在籍車両数は208両,また1日平均の乗車人員は30万3,753人でございます。  次の56ページには線別内訳を掲げております。  57ページには事業収入に関する事項,事業費に関する事項を掲げております。  次の58ページ,59ページには,4会計として,企業債及び一時借入金の概況を掲げております。  60ページをお開きください。  5その他として,一般会計補助金等の使途について掲げております。  61ページをごらんください。  2損益計算書でございます。  営業収益から営業費用を差し引きました営業利益は26億9,500万円,営業外収益から営業外費用を差し引きました営業外損失は25億3,200万円,この結果,経常利益は1億6,200万円となり,これに特別利益1,800万円を加えた結果,当年度純利益は1億8,100万円でございます。これに前年度繰越欠損金1,230億8,600万円を加えました当年度未処理欠損金は1,229億400万円となっております。  62ページ,63ページには3剰余金計算書を,次の64ページには4欠損金処理計算書を掲げております。  65ページをごらんください。  5貸借対照表でございます。  資産の部,1固定資産合計は,66ページ上段にございますように2,833億5,800万円,2流動資産合計は37億4,200万円,資産合計は2,871億円でございます。  次に負債の部でございます。  3固定負債合計は568億4,900万円,4流動負債合計は106億700万円で,負債合計は674億5,600万円でございます。  67ページをごらんください。  資本の部でございます。  5資本金,6剰余金の資本合計は2,196億4,300万円,負債・資本合計は,2,871億円でございます。  68ページには,注記として有価証券の評価基準及び評価方法等を記載しております。  70ページから77ページにかけまして収益費用明細書を,78ページから81ページにかけまして固定資産明細書を,82ページから89ページにかけまして企業債明細書を掲げております。  90ページ,91ページをお開きください。  9決算報告書でございます。  収益的収入及び支出の収入の決算額は232億6,300万円,支出の決算額は229億8,200万円でございます。  92ページ,93ページをお開きください。  資本的収入及び支出でございます。収入の決算額は77億5,400万円,支出の決算額は144億9,600万円でございます。  なお,95ページから122ページにかけまして決算参考書を掲げております。  恐れ入りますが,123ページをお開きください。  次に,平成25年度決算に基づく資金不足比率の報告につきまして御説明申し上げます。  自動車事業会計資金不足比率は7.4%となっております。また,高速鉄道事業会計資金不足比率は生じておりません。  以上,決算第19号,決算第20号及び報告1件につきまして,一括御説明申し上げました。何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯主査(平井真千子) 当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては,担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目についてはコメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,坊池委員,発言席へどうぞ。 5 ◯分科員(坊池 正) おはようございます。自民党神戸の坊池です。交通局に対して質疑させていただきますので,よろしくお願いいたします。  大きく4点あります。まず1つ目,平成25年度の経営改善の取り組みについてお伺いをいたします。  交通局においては,市民の足の確保という公営交通の役割が求められる一方で,企業としての経済性の両立が求められるが,急速に進む少子・超高齢化など,交通事業を取り巻く環境は引き続き厳しいものとなっております。このような中,平成25年度は市バスの路線移譲などの経営改善に取り組んだと聞いておりますが,市バス・地下鉄,それぞれの事業について具体的にどのような経営改善を行ったのか,経営計画の達成状況を含め,取り組み状況をお伺いいたします。  2点目です。環境に優しい市バスの取り組みについてお伺いをいたします。  CO2削減への取り組みとして,平成9年より,全国に先駆けて京都市では事業者や一般家庭から排油を回収・精製し,市バスやごみ収集車に利用するバイオディーゼル燃料化事業を実施し,年間約3,200トンのCO2削減を行っているとお聞きをしております。神戸市バスにおいても,一部の車両において,こうべバイオガスを利用していますが,天然ガスを利用する車両はCNG容器の使用期限との関係で,平成25年度より18年に使用年限の延長を行った通常車両と比べ,15年と使用年限が短い。またCNGバスはトルクが弱く,坂道発進に適さないこと等を理由に,その使用車両数は限定的だとお聞きをしております。原子力発電の停止により,温暖化防止に向けたCO2削減がなかなか進まない中で,公営交通として一定数の車両を保有する市バスには,CO2削減に向け積極的な取り組みが求められています。さらに近年においては,円安の進行などを背景に軽油価格が高騰し,自動車事業会計に与える影響も決して小さいものではないとお聞きをしております。そこで,経費削減の観点からも,このような取り組みを検討してはどうかと考えますが,御見解をお伺いいたします。  次に,3点目,常に私は申し上げております,地下鉄西神・山手線のホーム柵の設置についてお伺いをいたします。  地下鉄において,以前実際に見かけましたが,目の不自由な方が点字ブロックをたどって乗降口に行こうとしておりました。その場所がわからず,危険に感じたので,最終的に私は手を差し伸べたことがありました。白杖を左右に振って前方を確認されていますが,駅に入ってくる車両につえが当たりそうで,巻き込み事故が起きる可能性もあると感じております。現状ではいつ事故が起きてもおかしくない,実際に事故が起きてからでは手おくれであると思います。早急に対策を講じるべきだと思います。交通局においても,ホームドアについて検討しているようですが,扉に合わせて車両を停車されるため,車両の改造が必要で,設置には時間がかかるとお聞きをしております。乗降口から一定の距離を置いて柵を設置する方法であれば,そうした必要もなく,設置の時期を早めることができるのではないかと思います。また,費用面でも,簡易な柵であれば低コストで,かつ早く設置できるのではないかと考えます。とにかく人命にかかわることなので,工夫を凝らし,特に三宮駅等利用客の多いところからでも早急に柵を設置すべきと考えますが,いかがでしょうか。  最後に,海岸線沿線の活性化についてお伺いいたします。  海岸線の活性化に向けて,さまざまな沿線プロジェクトが進められておりますが,それぞれが単発で終わってしまい,庁内における横のつながり,局間連携が不足しているように感じます。路線で比較すると,西神・山手線は沿線に住宅地が点在し,また都心部の三宮方面だけでなく,西神方面にも学校などの施設があることから,双方向へ利用されており,路線としてよいものになっておりますが,海岸線は民間企業への通勤客が主で,乗客移動が片側通行になっていると思います。乗客増に伸び悩んでいる一因であると考えます。中央卸売市場跡地1期へのイオンモール進出により,一定数の乗客増が見込まれると聞いておりますが,そもそも海岸線はインナーシティー対策を目的として開業されたことからも,沿線住民をふやす努力をしていかなければならないと考えております。海岸線の乗客増並びにインナーシティー問題の解決に向け,交通局としてどのように取り組んでいくのか,また交通局単独でできることは限られていることから,各局に対し今後どのような働きかけを行っていくつもりなのか,御見解をお伺いいたします。  以上,よろしくお願いいたします。 6 ◯河井交通局長 私から,経営改善の取り組み等について御答弁申し上げます。  交通局では,バス・地下鉄が厳しい経営状況にあるということで,改善を計画的に進めるために,23年から27年,5カ年計画をつくりました。これは神戸市営交通事業経営計画2015という形で,23年の4月に策定をいたしました。この中では,指標として,まず財政目標として自動車事業は単年度黒字の確保と累積資金不足の縮小,また高速鉄道事業は営業収支の黒字確保と海岸線のランニング収支の均衡と,こういう目標を上げております。まず,自動車事業から25年度の経営の効率化の取り組みを説明させていただきます。  まず,御指摘のありましたように,有野営業所等の管内6路線の民間移譲をいたしました。それから,この営業所ごとに移譲するんじゃなしに,路線別の移譲も実は民間の委託営業所に対して,直営の営業所から路線をダイヤを持っていくようなやり方もしてまして,そういう委託の拡大もしております。それから,車検事業の一部を委託を25年度進めましたのと,あともう1つは,退職者があるんですけれども,これを補充しない,新規をストップしてまして,これ実は退職者がそうするとかかっていた仕事を,それを誰がするんだということになりますんで,それをできるだけ民間のほうに持っていくように委託を拡大しておると,こういうことをやりましたり,あるいは時間外勤務手当を大きく削減しようということでありますとか,また25年度は全市的に給与カットを総務省の指導のもとにやりましたから,こういう効果もありまして大体収支4億1,000万ほど経営改善をやりました。ところが,御案内のように福祉乗車証の見直しがありまして8億7,000万ほど一般会計からの負担金の収入が落ちまして,それから軽油──燃料費が高騰しまして,これが6,000万ほど収支悪化要因になりまして,その差し引きで前年度に比べて5億2,000万円ぐらいの実は悪化になりまして,ちょっとこれはいかんということで,当初予算でも組んでおったんですけれども,橘操車場の用地を一般会計のほうに3年分割で処分しまして,その1年目が3億900万ほど特別利益として計上しましたので,その結果として前年より2億4,000万ほどの収支の悪化に,何とかとどめたと。結果として単年度決算としては2,800万円の赤字。それから,累積資金不足は7億9,000万円になったということでございますので,これ経営計画の達成という意味からしますと,2015の3年間の実績としては,目標は達成できる水準には至っておりません。ただ,平成23,24と単年度黒字を達成し,また計画策定時と比べて累積資金不足も縮小して3年間の収支改善額累計が4億7,000万というふうになっております。自動車事業を今後見ますと,福祉乗車制度の見直しによる影響,これずっと続きますし,また乗客増を,何とかふやしていきたいんですけども,なかなかこれを見込むということが難しくなっておりまして,今後とも厳しい財政状況は続くと覚悟してます。そういう中で,時間外勤務手当の削減を初めとして人件費をもっともっと一層の削減をするということと,路線再編等によって運行経費の効率化を進めまして,健全な経営に向けての努力を,局の総力挙げて取り組んでいきたいと思っています。  次に,高速鉄道事業ですけども,高速鉄道事業では乗車人員が増加しました。それから,過去からの起債の償還がどんどん進捗してまいりましたので,支払い利息が減ってまいります。それから,福祉乗車証の見直し,こっちのほうは負担金がふえました。さらに25年度の経営の効率化の取り組みとして,保守業務を一部嘱託にかえたりとか,あるいは自動車事業と同様,全市の職員の給与カットがありましたので,こういった結果として,前年度よりは8億9,000万ほど収支が好転しまして,両線の開業以来初めて単年度収支で1億8,100万の黒字になったということでございます。経営計画の達成状況としましては,営業収支は平成25年度も27億円の黒字ということで,3年連続の黒字を達成しておりますし,収支改善額累積も49億2,000万ということで,もう既に27年度目標を達成しております。ただ,海岸線のランニング収支が残念ながらまだ達成できてません。お客様の増も0.4%程度しかできませんでしたので,残念ながら決算は昨年とほぼ横ばいの5億円の赤字ということに──これはランニング収支ですけれども,なっております。そういうことで,高速鉄道事業全般としては,計画で見込んでおった収支改善額を上回るペースで推移してますけども,海岸線,特に今はもう最も頼りにしておりますイオンの開業も,実は1年おくれるというふうに報告受けてますので,そういう意味では,ランニング収支の27年度の均衡というのは,正直申しまして,なかなか難しいと言わざるを得ません。ただ,恐らく29年度ぐらいには達成できるというふうな見通しを持ってございます。今後,多額のまだまだ起債残高がありますし,累積欠損金も抱えておりますし,また少し先をずっと見渡しますと,やはり少子・超高齢化で乗車人員は,西神線といえども少し減少傾向になるんではないかというふうに思ってますし,また開業後,西神・山手線も30年ですので,車両等の更新等の費用の投資もしなければなりませんので,今後とも気を緩めることなく乗客増対策・収入増対策・経営改善に努めてまいりたいと思います。  それから,次に海岸線の乗客増に向けて,特に委員から沿線住民をふやすことについて御指摘いただきましたけども,これはまさにそのとおりだと,実は私も思ってます。海岸線のお客様は,ざっと言いますと大体,和田岬にちょうど三菱重工・三菱電機とかありますけど,あそこの乗りおり客が海岸線の4割なんです。お客様がなかなかふえないと,まだ4万3,000ぐらいだと言ってますけども,朝の通勤ラッシュ帯を見ますと大体,ハーバーランド駅あたりから和田岬へ向かう方,あるいは新長田から向かう方で,ほぼ実は満員になっておるんです。したがって,海岸線を経営する者からしますと,この同じ方向の客をもし主眼に乗客増対策をしますと,車両をまた投資しないと今の車両では間に合わないということがありますので,逆に,この辺から三宮や新長田へむしろ向かうお住まいの方をふやすということが,実は一番効率的な乗客増対策なんです。ところが最近の沿線の人口を見ますと,確かに沿線人口全体では,この平成12年と22年を比べたんですけども,8.8%ふえてるんですが,ふえてるのはハーバーランド以東の中央区なんです,実は。残念ながらこの地域は海岸線の乗客増に結びつきません。で,新長田周辺でも,実は一部ふえているのは国道より北でございまして,国道より南の駒ケ林のほうは4.8%ほど減っておるんです。兵庫区内は大体,区画整理事業等が進みまして,少し共同ビル化等ができましたんで横ばいからちょっと上向きと,こういうことになってますんで,やはりこういうことに何としても対処せないかんと,こういうことです。  久元市長になられましてから,実は市政の重要な課題については政策会議で議論しようということになってまして,実はこの1発目の議題が海岸線と市街地西部の活性化でありまして,交通局はもちろんですけども,関係局が入りまして,みんなで議論して,また市長の強いリーダーシップのもとに,全庁一丸となって課題解決に向けて協力して取り組むということが,これ明白になったと私は実感しています。そういう中で,例えば兵庫運河のプロムナード整備であるとか,あるいは和田岬駅周辺あたりの共同ビル化とか,こういったことをまず進めていこうと。それから,さらに沿線でやっぱり残る大規模用地というのは,もうあと2つしかありません。1つは中央卸売市場の西側の2期の2.6ヘクタールのところです。イオンさんの横のところです。それからもう1つは,中部下水処理場跡地の北側ですね──南側はもう利用が決まってますので,北側がこれ1.1ヘクタールほどあります。この2つの利用がまた大事な種地でございまして,基本的には担当局のほうでいろいろ利用を考えていかれるということですけども,私のほうからは,またこういう会合の場がありますので,ぜひとも海岸線の乗客増につながるように,私はできれば勤労者向けの住宅を主張しとるんですけども,御家族そろって住んでいただけるような勤労者向けの住宅というようなことを,しっかり発言をしてまいりたいと思ってます。  それから,企画調整局のほうで──けさも新聞に出ておりましたけども,地下鉄海岸線市街地西部活性化プロジェクトチームを設置されてまして,ことしの5月から7月にかけまして,広く事業所の皆様から事業提案の募集を行われまして,提案が21件あって,10件,事業が選定されてございます。今後,この選定された事業について,28年度末までに実施するという目標を持ってございまして,提案者と神戸市が協力しながら実現性可能調査や準備をしていくと,こういうことになります。このプロジェクトチームには交通局も参画しておりますので,今後それぞれの事業化が具体化すれば,一定の効果は期待できるのではないかと思ってます。  それから,交通局自身の乗客増の全体的な取り組みですけども,まず25年の8月に海岸線沿線の事業者に実はアンケート調査をしまして,そのときに随分いろんな意見等を伺いましたんで,こういう事業者に対して直接訪問をして地下鉄利用をお願いして回ってます。この効果があったんかどうかは別として,定期利用者は少しふえてきたということでございます。  それから,ホムスタを利用しましてヴィッセル神戸・INAC神戸・コベルコスティーラーズと,こういうイベントのお客様がふえること自身も,我々の海岸線の乗客増につながりますので,こういったイベントについては,我々は積極的に車内等,あるいは駅構内等で広告をするということで,少しでもそういったイベントに来られるお客様をふやすという形での協力をしております。大体年間で25年度で33万5,000人の方が地下鉄を御利用になられて──ホムスタでのスポーツイベントをごらんに,あるいは参加に来られた方でございます。また,その際にはエコショッピングやクイズラリーなんかも組み合わせてやったりをしてます。  それから,ノエビアスタジアムを活用した別の事業──スポーツ以外の事業ですけども,これ従来は建設局から委託を受けまして,神戸ウイングスタジアム株式会社がそういったことをしっかりやっていくんだと,こういうことですけども,私,交通局長になりましたけども,利用のあり方というのはまだまだ工夫の余地があって,はっきり言いまして少し不満なところがありましたんで,ウイングスタジアム株式会社に申し入れまして,24年の6月に,ノエビアスタジアムの利用促進チームいうのをスタジアムの会社と交通局でつくりまして,一緒に誘致しようと,いろんなイベントを,こういうことをしました。それから昨年の8月からは,もう1歩進めまして,スタジアムの施設使用料の減額と,それから我々のツールを使った広報の協力を両方セットでする,そういうノエビアスタジアムの利用促進事業,こういうことも開始して,積極的にイベントを誘致してます。ことしはさらに一歩進めまして,もう交通局自身がイベントとか,そういったものを直接やろうということで,例えば来週の13日にはテレビで放映されてますなんでも鑑定団をやりますけども,あれを現地で収録しますけども,あれ交通局が実は主催者です。大体,今9,000名の方から観覧希望の申し込みをいただいてます。こういったことであるとか,沿線を舞台とした宝探しイベントを実施するとか,こういったことで,段階を踏んで我々もそういうイベントの実施者としての乗客誘致にも進めると、こういうことをやってます。こういったこと,全市の協力も得て,あるいはもっともっと協力を我々のほうから要請しながら,海岸線の乗客増に努めてまいりたいと思います。  以上でございます。最後の答弁は部長からさせていただきます。 7 ◯吉田交通局高速鉄道部長 それでは,私のほうから,ホーム柵の設置について御説明させていただきたいと思います。  ホームからの転落の発生状況でございますが,西神・山手線におきましては,ホームからの転落が毎年,大体10数件発生してございます。平成25年度ですと12件,そのうち酔客が6件でございます。また,今年度,平成26年度につきましては,9月末時点で7件,そのうち酔客が4件発生してございます。また,目の不自由な方の事故につきましては,平成24年度に2件発生しているといった状況でございます。これまでハード面の対策といたしまして,目の不自由な方の転落防止のために,ホームの先端を明示する内方線つき点字用ブロックというのを設置してまいりました。また,乗客が転落したときには列車を停止させるための列車非常停止装置,こういったものも設置をしてきたところでございます。また,ソフト面につきましては,目の不自由な方が来られた際には,駅の窓口係員がお声がけをし,了解がいただければホームへの誘導,列車への乗車介助等を行っているところでございます。しかしながら,ホームからの転落防止の抜本的な対策としましては,ホームドアの設置が最も効果的であるということで,現在,検討を進めているところでございます。  そこで,ホーム柵の種類と特徴について簡単に御説明させていただきますけれども,ホームからの転落の物理的な対策としましては,固定式のホーム柵,それとホームドアがございます。そして,このホームドアには大きく分けると2つございまして,現在実用化されているものとしましては,ポートライナーで使われているようなフルスクリーン式と言われるもの,こういったもの。それと,他都市でも導入実績が多いんですけれども,例えば大阪市営地下鉄の千日前線ですとか,JRの東西線の北新地駅等で使われております可動式ホーム柵と呼ばれるタイプのものがございます。また,委員御指摘のような新幹線の新神戸駅のように,乗降口から一定の距離を置いて柵を設置するものも,可動式のホーム柵の分類に当たるものかなというふうに思ってございます。また,そのほかに現在開発中のホームドアとしましては,ホーム柵の本体が列車の停止位置に合わせて左右に移動するような戸袋移動型のホームドアですとか,ロープ式のもので,ロープが上下に昇降するといったタイプのホームドア,あるいは横長のバー──棒が上下するという,昇降バー式ホームドアといったようなものも,現在実証実験中ではございますけれども,この実証実験中のものにつきましては,やはり通路の幅員の問題ですとか,ドアの開閉に時間がかかるといったような課題もございまして,現在,安全性の検証中ということで,現時点ではまだ採用が困難ではないかというふうに考えているところでございます。  そこで固定式ホーム柵と可動式ホーム柵の具体的な特徴になりますけれども,固定式のホーム柵につきましては,当然,簡単なものでございますんで,コスト面での面で有利ということで,ホーム柵を設置する例もございます。ただ,固定式のホーム柵は列車の乗降口の部分は柵がないということでございますので,その開口部からの転落の危険があり,転落防止の役に立たない場合もあるということでございます。また混雑時には,その開口部分にはみ出してお客様が走行するといったこともありまして,地下鉄のような混雑するホームでの採用というのは難しいのではないかというふうに考えてございます。  次に可動式のホーム柵でございますが,1つが先生言われているような新神戸駅のタイプのものだというふうに思いますが,こういった乗降口から一定の距離を置いて柵を設置しようといたしますと,列車の位置がずれた場合に,例えば車椅子のお客様は乗降時にホームドアと車両の間でS字に方向転換をするような必要がまいります。また,電動車椅子の場合ですと,回転スペース──大体180センチくらい要るのではないかというふうに思っておりますが,そういったものが必要になってまいりますので,そういったことを考えますと,やはりホームの端から2.5メートル程度内側に設置するというふうな形になってまいります。その場合,西神・山手線におきましては,プラットホームの端と柱ですとか壁の幅員は,大体1.5メートルから2メートルぐらいしかございません。そのため,ほとんどの駅でこういった一定の距離を置いて設置するようなタイプのものが設置ができないというふうなことになってまいります。ただ,三宮駅でありましたら,幅員が3.9メートルほど現在ございます。設置は可能なんですけれども,ただラッシュ時には混雑いたしますので,2.5メートルの幅員をとりますと1.4~1.5メートルしか残ってこないということで,乗降客がスムーズに移動できなくなったり,また混雑が悪化するということで安全上の問題もございますので,難しいのではないかというふうに考えております。したがいまして,当局においてホーム柵を設置する場合には,列車に可能な限り近い位置に設置するようなタイプのものが望ましいのではないかというふうに考えておるところでございます。  ただ,こういった形のもので考えますと,現在実用化されておりますのが,戸袋部分の高さが大体1.3メートル,動くドア自体が高さ1.2メートルといったもので,これが左右に動くようなものでございます。この場合はポートライナーのようなフルスクリーンタイプと同程度の安全性が確保され,かつフルスクリーンに比較しますとコストも安いということで,多く導入されておりますし,望ましいということでございます。ただ,この場合は,やはり車両を所定の位置に停止させ,また車両のドアをホームドアと連動させて動かすといったことが必要となってまいりますので,車両側の改造,あるいは新造が必要となるということでございます。設計に着手してからでも,やはり7~8年はかかるものというふうに見込んでございますので,現在,検討しておりますが,今後も検討を続けまして,ホームドアの設置方針につきましては,今年度中にめどを立てたいというふうに考えておるところでございます。
     以上でございます。 8 ◯遠周交通局担当部長 それでは,私のほうから,環境に優しい市バスの取り組みにつきまして,回答させていただきます。  神戸市バスの現状でございますが,環境に配慮したバスの導入としまして,ディーゼルバスはNOX及びPMの排出が極めて少ない最新のクリーンディーゼルバスを導入しております。また,天然ガスを燃料とするCNGバスを平成12年度から導入して,現在17両在籍しておりまして,そのうち魚崎営業所在籍の車両につきましては,燃料にこうべバイオガスを使用しております。こうべバイオガスを燃料とするとCO2排出量に換算されず,温室効果ガス削減に効果があります。そのほかにハイブリッドバスを平成20年度から導入し,現在4両在籍してございます。ハイブリッドバスはディーゼルバスに比べ燃費が約10%向上し,経費削減10%及び温室効果ガス削減に10%に効果がございます。委員より御提案のありました廃食油を回収し精製したバイオディーゼル燃料──BDFの利用につきましては,化石燃料の使用抑制により温室効果ガス削減に有効であると考えられます。しかしながら,神戸市では御指摘の京都市のような高濃度BDFを製造する施設を持っておりません。自前でこうした事業を構築するには,市民を巻き込んだ廃食油の収集体制,それから精製に関する施設の建設及び研究開発が必要であります。京都市では,施設の建設に7.5億円,施設の維持管理に年間約2億円かかり,そのほかに廃食油回収などの費用が年間約3,100万円必要であると聞いております。また一方で,市民の方には指定された場所へ使用済み油を持参するなどの分別の協力をいただく必要があり,直ちに事業化することは困難と思われます。施設建設や改修システムの構築ができなければ,市販のBDFを購入しなければならず,市販のBDFは軽油に比べると1割程度値段が高く,燃費は同程度と聞いており,経費削減の効果は少ないと考えられます。さらに,CO2削減に関しては,BDFを軽油と混合して利用する場合,揮発油等の品質の確保等に関する法律により,混合上限が5%までに制限されております。この軽油を使用すると,5%のCO2削減効果にとどまることから,さきに述べたとおり,ハイブリッドバス導入による削減効果のほうが有利であると考えられます。  環境に配慮したバスの導入に対する考え方でございますが,今後,基本的には当分の間はハイブリッドバスを導入していく考えでおりますが,近年,CNGバスやハイブリッドバス以外にも電気バスや燃料電池バスなど,さまざまな環境に配慮したバスの開発が行われております。交通局としては,環境モデル都市神戸の創造に向け,今後とも環境に配慮したバスの開発状況や燃費価格の推移,インフラ整備状況等を注視し,関係部局と連携しながら,いろいろな角度から検討してまいりたいと考えております。  私のほうからは以上でございます。 9 ◯分科員(坊池 正) どうもありがとうございました。それでは,これから一問一答でお願いしたいと思います。  まず,経営改善の取り組みの中で1つお伺いをいたします。経営計画に基づき,着実に経営改善に向けて努力されているところではありますが,経営改善の取り組みに当たっては,事業特性に応じた経営改善努力が重要だと考えます。特に自動車事業会計については,典型的な労働集約型産業であり,人件費削減の取り組みが経営改善のかなめであると考えます。かねてより市バス運転手の人件費が高いという話がありました。年収が1,000万を超える職員もたくさんいると聞いていましたが,現状はどうなっているのか,またこうした問題に対しどのように取り組んでおられるのかお伺いをいたします。 10 ◯河井交通局長 バスの運転手の人件費についてですけども,まず委員が言われましたように,自動車事業というのは労働集約型と申しますか,人件費のウエートが大きいということです。例えば地下鉄でしたら,まず開業当初は資本費が8割ぐらい占めるんです,全部の経費の。今ずっと支払い利息あるいは減価償却してまいりましたけど,今大体53%ぐらいが資本費と。バスは65%が実は総経費のうちの人件費が占めてます。これは直営の人件費と,それから営業所に管理委託してます委託先の人件費相当分も入れてですけども,65%が人件費です。ですから,人件費をどうやるんかというのは非常に経営に直結する大きな問題だと思ってます。  人件費の削減のための我々のやってきたことですけども,順を追って申しますと,先ほどの答弁と少しダブりますけども,まずは営業所の管理委託をやっていったと。今,7つの営業所のうち4つを委託に回して,この26年8月ベースで,車両で言うと71%が民間の運転手さんにお願いをしておると──これは多分,全国でトップだと思いますけども,それぐらいの委託比率になってます。それから,さっきとダブりますけども,その営業所ごとの委託だけじゃなしに,路線も順次振っていっておると,そういう管理委託の拡大をやってます。さらに移譲もやってまいりました。最初は平成16年,六甲山のバスの移譲をやったり,17年に西神をやったんですけども,最近では昨年の5月に有野営業所の9路線を民間にもう丸ごとお任せするということをしました。その結果,バスの運転手,10年前と比べますと,平成15年に897人,私どもにおりましたけども,今はもう298人と,大体3分の1程度の職員数になっております。  それから給与です。給与も,実は平成20年の採用からは,従来採用されている職員と給料表を別にしまして,大体2割低い給料で採用しまして,そういう形で進めています。ただ,ここ24年以降は今は採用も見送ってますけども,20,21,22,23と2割削減した新しい給料表で採用をしてます。それから時間外勤務の縮減,これに今一生懸命取り組んでます。さらに全市の給与の見直しとしては,平成19年度に給与構造見直しがありまして,また25年度は全市的に一律カットしたということです。人件費の総額を比べますと,24年度から25年度で5億1,000万,実は削減してます。  御指摘を受けました1人当たりの公務員としての運転手の人件費ですけども,バスの運転手,23年で12人,24年で11人,計23人実は退職不補充してませんので,毎年定期昇給分が実は平均単価上がっていきます。これが大体最近で7万円ぐらいなんですけども,そういう中ですけども,実は超過勤務手当の削減に一生懸命取り組みまして,平成24年度は801万円だったんですけども,25年度決算では733万円と,年額で68万円,1人ずつの給料は落ちてます。月額で5万7,000円給料を落としてます。それから年収1,000万の運転手,これ21年度は48人おりまして,24年度が21人ですけど,25年はもうゼロになってます,完全なゼロになってます。  今後なんですけども,我々の目標としては,2015の計画では,平成27年に政令市中位であります714万円までしようと。さっき私,25年で733万までいったと申し上げたんですけども,この中には全市のカット分が実は22万円あるんです。これは交通局だけやなしに,もう全部の職員がカットしたのが22万円ありまして,これが復元してまいります。それから,新規採用見送りますから,定期昇給が大体7万円ぐらい,また逆効果であります。さらに──これちょっと言い方が難しいんですけど,ことしは人事委員会勧告で実は給与改定が言われてまして,これが恐らく8万円ぐらいというふうに,こういう増要素が実は22万と7万と8万ですから,37万ほどあるんですけども,これをさらに全部吸収して714万円に目指したいということで,厳しい状況ですけども,職員の理解を得てやりたいと思ってます。  私,交通局長3年目になるんですけども,昨年度の後半あたりから,職員に大分理解が進んできたように思ってまして,現に昨年,急速に超過勤務が減りまして,この辺,やっと──言葉が適切でないかもしれませんけど,山が動き出したという手応えを感じまして,何とかこの努力を一層進めて,目標としている額を達成したいと思っております。  以上でございます。 11 ◯分科員(坊池 正) ありがとうございます。いろいろと職員の方は一生懸命仕事をされると思いますので,なかなか厳しいとこもあるかと思いますけども,適正な所得というんですか,その辺,また今後お願いしたいと思います。やはり交通局の全体の経営改善という絡みもありますし,やはりその辺は,ぜひよろしくお願いしたいと思います。  それともう1つ,サービス向上の観点で,ちょっと私,先日地下鉄の中で経験したことを,ちょっと話させていただきます。要は,三宮から西神へ行く電車で,少し混んでる駅で車内アナウンスがあったんですね。まず三宮駅でとまって,乗って,発車しました。そしたら車掌さんが,整列乗車に協力いただきましてありがとうございますという車内放送されました。それで今度は駅に着く前に,ちょっと車内混んどったんで,乗降口付近の方,一旦ホームにおりてお待ちくださいと。要は,乗りおりをスムーズにするために,そういうアナウンス。また発車しましたら,その辺の協力について感謝の放送がありました。この辺は,車掌さんそれぞれのアドリブいいますか,その辺でされてるというふうに聞いておりますけども,これを聞いてましてね,やはり,乗ってる私だけかもわかりませんけど,何かいい気持ちになったと。皆さんしっかりやっていただいてるなというふうに思っておるんですが,河井局長,この辺どうですか,簡単にコメントをいただけたらと思います。 12 ◯河井交通局長 私は,やはり肉声のアナウンスが好きです。ただ,これまで少し,やはり人によって何かうまく伝わらないとか,聞こえにくいとかいういろんなお声をいただいた結果,最低必要なことはテープで今やってますけども,やはりそれぞれが臨機応変に状況を見ながら,個性を発揮して,お客様に気持ちの伝わるようなアナウンスをしていくというのは大事でございますので,こういったことも当然ながら,今後とも進めていきたいと思います。  以上でございます。 13 ◯分科員(坊池 正) やはり乗ってる乗客が,社内アナウンスで気持ちよくなるというんか,爽やかになるということも大事かと思いますので,その辺,交通局全体の経営改善,サービス向上のためにも,やはり1人でも多くこのように,いわゆるアドリブ的な分ができる車掌さんがふえたらいいなと思っております。一応29年度に目標を達成したいということなんで,いろいろと厳しい状況ですけども,ぜひ達成されるように,またしてもらいたいと思いますので,努力をよろしくお願いします。  それから次,環境に優しい市バスということも,やはり最終的には市内にたくさんバスが走ってますので,その排気ガスのCO2削減というのは,やっぱり重要な部分になってくると思います。新しい燃料いろいろ出てきておりますけども,一長一短があって,経費と絡めたら,どれがいいか,まだわからないとこがあるんですけども,この辺について,やはり経費と,神戸市として環境未来都市という大きな命題もありますので,環境に優しい市バスということで取り組んでもらいたいというふうに思います。  それで,もう1つホーム柵の関係で,今すぐに設置できなければ,駅員さんが車椅子の方に介添え乗車,歩み板をかけてしております。ああいう形で目の不自由な方も改札のとこから介添えで乗車するまで,何とかマンパワーとか,もしできなければバイトとか,その辺を活用してできないんか。その辺,いかがですか。 14 ◯吉田交通局高速鉄道部長 委員御指摘のようなことでございますけども,現在,お体の不自由なお客様に対して,駅係員がさまざまな介助をしてございます。例えば,車椅子の乗降の介助,これが頻度で言いますと最も多い形になってございます。また,目の不自由なお客様が改札を通られる際には,駅の窓口の係員がお声がけを基本的にはするようにしてございます。できる限り介助を行うようしてございますけれども,実際にお声がけをしたお客様の中には,遠慮して結構ですといったことで辞退をされる方もかなりおられるというふうに聞いてございます。今後は,より積極的にお声がけをするようにしていきたいと考えてございますし,これからも真心ある応対で,全てのお客様に安全・快適に地下鉄を御利用いただきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 15 ◯分科員(坊池 正) どうもありがとうございました。やはり事故防止第一なんで,その辺,特にそういう障害者の方には温かい気持ちを持って接していただきたいというふうに思っています。  あと海岸線等の活性化については,やはり最終的にはその場所に住む人をどないしてふやすかということで,やはり今あいてる中央市場の残っているところ,それから下水処理場跡とかに集合住宅とかの誘致等も,やはり交通局として何らかの声を出していく時期ではないかなというふうに思いますので,今後しっかりと頑張って,地下鉄海岸線を何とか活性化できるようにお願いしたいと思います。  これで終わります。ありがとうございました。 16 ◯主査(平井真千子) それでは,人見理事と進行を交代いたします。 17 ◯副主査(人見 誠) 平井副委員長。 18 ◯主査(平井真千子) それでは,まずホームドアの設置について,ただいま坊池委員からも御質問があったところですので聞かなくてもいいかなと思ったんですけれども,少し御答弁が足りない部分があったかなと思いますので,追って聞かせていただきます。  坊池委員からもありましたように,今,めどのというか,結論を26年度中に出さなければならないということはおっしゃったんですけれども,設計なので,まだ時間がかかるんだということだったんですけれども,三宮駅のような1日13万人が利用する大きな駅だけでも急いでできないのかという,これは私たちの会派からも従来から要望しておったことですけれども,この点についてお聞きをしたいと思います。 19 ◯吉田交通局高速鉄道部長 それでは,ホームドアの三宮駅の設置についてでございますけれども,現在,三宮駅につきましては,1日の御利用者数が12~13万人といったところでございます。それで,国のほうで平成23年8月にホームドアの整備促進等に関する検討会というものが設置されまして,23年の8月に中間取りまとめが発表されたところですが,その中で言いますと,利用者数が10万人以上の駅につきましては,ホームドアまたは内方線つきのJIS規格対応の点字用ブロックの整備を優先して速やかに実施するよう努めることというふうにされてございますが,三宮駅につきましては,既にこの内方線つきのJIS規格対応点字用ブロックが整備済みというふうなところでございます。  そういった中で,三宮駅の設置につきましては,やはり設計に着手してから7~8年かかるということでございますので,それからホームドアを設置するということになりますと,全駅にホームドアが設置されるのは相当先になるというふうに考えてございます。三宮駅は,先ほど申しましたように利用者も多く,また神戸の中心地にありターミナル駅であるということでございますので,三宮駅に先行設置することにつきましても技術的な面も含めて検討を進めているところでございまして,いずれにしましても設置方針につきましては,今年度中にめどをつけたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 20 ◯主査(平井真千子) 三宮駅への先行設置を含めて結論をということなんですけれども,これは従来から本当にホームドアの設置というのは必ず必要な安全装置ということで言ってきておりますので,前向きな結論を出されるということは確信しておりますけれども,ぜひしっかりと取り組んでいただきたいと思います。また結論を待たせていただきたいと思います。  次に,こちらもバスと地下鉄のベビーカースペースの掲示についてお聞きをしたいと思います。  この春に,国土交通省の指導で電車やバスの車内ではベビーカーを畳まなくてもよいということが全国で共通ルールとして決められました。神戸市交通局でも,本年7月より,バスや電車の中にベビーカースペースを設け,ステッカーを掲示するなどのバリアフリー化に速やかに対応をいただいております。ただ残念なことに,このルール化がそれほどニュースにもならなかったということもありまして,まだまだ周知が不十分な面があると考えております。そのために,バスや電車にベビーカーと一緒に乗り込むということに,従来どおり,ちょっとまだ遠慮があるという方が多いのではないかと思っております。今は,駅や公共の施設のバリアフリー化が進展しておりまして,赤ちゃんを連れて出かけやすい環境がせっかく整ってきておりますのに,まだやはり御理解のない声といいますか,近ごろはベビーカーがどこにでも出てきて邪魔だというようなことを,そういう思いやりのないような声も,やはり根強くあるんではないかと思います。既にそういうステッカーなどで車内で啓発しているということを知らない方,持ち込めるということ自体を利用者の方もまだまだ知らないという状況では,持ち込みされる方も,ベビーカーで乗られるという方も,なかなかふえないと思いますので,車内アナウンスやポスターなどでお知らせすることで,家族に優しい,ベビーカーでどんどんお出かけいただけるっていう神戸市交通局の姿勢をアピールするべきではないかと思いますけれども,見解をお伺いいたします。 21 ◯吉田交通局高速鉄道部長 それでは,ベビーカースペースの件でございますが,平成25年6月──昨年ですけれども,国土交通省が,関係省庁・鉄道事業者・有識者とともに,公共交通機関等におけるベビーカー利用に関する協議会というのを設置いたしまして,ベビーカーを利用しやすい環境づくりの提言,あるいはベビーカーを安全に利用するための議論が重ねられてまいりました。その結果,ことしの3月末に,ベビーカー利用者が安心して利用できる場所を明示するマーク──ベビーカーマークというのが公表されたところでございます。そういった中で,私ども市営地下鉄の取り組みでございますけれども,以前から地下鉄の車内におきましては,西神・山手線,海岸線とも車椅子スペースに限らず,全ての場所でベビーカーは折り畳まずに御利用することができておりました。また,平成26年7月からは,先ほど申しましたように,ベビーカーマークを掲出いたしまして,車椅子スペースがあいておれば,さらに御利用しやすいようにということで,西神・山手線車両──1編成6両でございますが,このうちの2カ所,海岸線車両につきましては1編成4両ですが,全車両に設置しております車椅子スペースに,ベビーカーマークを掲出したところでございます。また,全国の鉄道事業者などによるベビーカーマークの掲出に先立ちまして,利用者同士が快適に公共交通機関等を利用できるよう,共同でベビーカー利用啓発キャンペーンというのを行いまして,ポスターなどを掲出いたしました。これは,全国的には平成26年5月1日から5月31日までの1カ月間実施したものでございます。私どもも,この取り組みに参加いたしまして,西神・山手線,海岸線の全駅及び西神・山手線の全車両にポスターを掲出いたしました。また,独自の取り組みといたしまして,駅の構内放送,駅構内・ホームにあります案内表示機,また西神中央駅ですとか名谷駅にありますデジタルサイネージでもお客様に呼びかけをしておりまして,さらに地下鉄のホームページ上でもPRをしておるところでございます。また,キャンペーンの期間は終了しておりますけれども,引き続きこの取り組みを継続しようということで,現在も実施しておるところでございます。今後も引き続きベビーカーは折り畳まずにどこでも乗れること,あるいはあいてる車椅子スペースも御利用できることを周知していきたいというふうに考えてございます。  次に市バスの取り組みでございますが,市バスでは平成19年の12月から,車椅子スペースを共用スペースとしてベビーカーを折り畳まずに御乗車できるよう取り組んでまいりました。その際,車内の安全を第一と考えまして,車椅子固定場所の座席をはね上げてベビーカーを固定しておりましたけれども,今回のキャンペーンを受けて,平成26年7月からは,全ての市バス車両において,座席をはね上げずに固定ベルト1点どめで,お客様自身で簡単にしっかり固定できるようにいたしました。さらに,当該場所にベビーカーマークを掲出することで,よりベビーカーを利用しやすい環境を整備しているところでございます。あわせて,各区のこども家庭支援課にチラシを置きまして配布していただいたり,主要バス停へチラシを掲示したり,またバスの車内放送をするなどの啓発を行っているところでございます。現在,全国の事業者によります啓発キャンペーンというのは既に終わっておりますけれども,今後とも一層,ベビーカーを利用しやすい環境を整備するため,継続した取り組みをしていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。 22 ◯主査(平井真千子) ありがとうございます。このたび全国でルール化がされる前から,交通局では十分にベビーカーを使える車内環境づくりということには取り組んでいただいてるということ,本当にいいことだなと思っておりますけれども,なかなかベビーカーを押すほうも知らない,で,周りの方も知らない。やっぱりベビーカーが乗ってきてたら邪魔やなというような感じがなかなかなくならないなというのが残念だと思っておりますので,これからもしっかりと啓発に取り組んでいただきたいと思います。特にバスのほうなんかはベルトでとめるというような説明,あと座席をはね上げるような説明が,結構,車内に詳しく掲示されておりますので,わかりやすいなと思っているんですけども,地下鉄の場合は,ステッカーだけだと余りわからないので,いろんな機会をもうちょっと,各区のこども家庭支援課とも取り組みとも連携をされているということだったんですけれども,これからもそういうベビーカーを押したお母様が健診に来られるような機会なんかをしっかりと捉えて,啓発に努めていただきたいなと思います。交通局の乗客増という観点からも,ベビーカーの方にもどんどん乗ってきていただく,公共交通はもう面倒くさいから子供とやったら車で出かけたほうがいいわというふうにならないように,どんどん公共交通を利用していただけるような環境づくりに努めていただきたいと要望をいたしておきます。  次に,バス事業についてお聞きをいたします。  バスの減収のことなんですけれども,平成25年度決算では,バス事業は運輸収入の減と一般会計からの収入の減のため,赤字決算となっております。これは平成25年度からICカード化によって利用実績に応じて負担金を計算することになったからであり,結果としてバス事業では,約9億円の負担金の減収になってしまいました。そもそも福祉パスの負担金とは,福祉パスを利用した人の乗車料金を利用者にかわり,一般会計が交通局に支払うべきものであります。現状では,普通運賃ベースで交通局が本来得るべき収入の半分程度にとどまっております。一般会計の予算枠上,負担額には上限があるということですけれども,交通局は公営企業として健全な経営をするという義務がありますが,営業収益の減はバス路線の見直しなど,サービスカットに直結されることになりますので,市民としては歓迎のできないことになっております。制度の見直しによる収入の減という,交通局だけでは解決できない課題にどのように対処していくのか,具体的には負担金の適正化に向けて,保健福祉局と今後も協議を続けていかれるのか,お伺いをいたします。 23 ◯河井交通局長 この福祉パス制度なんですけども,これは交通局とそれから神戸新交通株式会社,それから市内の民間バス5社が,神戸市との協定によって行っております。もちろん神戸市の主管局は保健福祉局というふうになっております。この福祉パスの負担金なんですけども,24年度までは,原則週6回利用されるという仮定計算──というのはバスでどんだけお見せしてしたかという回数が何にもデータが残りませんので,過去の随分昔のOD調査の結果をベースにしまして,とにかく6回乗っていただくというふうに,えいやで決めまして,そのさらにこの固定額──毎年大体14億円程度,固定額で私どもはいただいておったということなんですけども,この25年4月からIC化をしましたんで,はっきりと利用実績が出るということで,その利用実績の比率で配分をしましたところ,委員がおっしゃいましたように9億近い減収になったと。この減収のために,実はこの1年,2年,ほとんどこのために苦労をやってます。  私は,ある程度利用実績に応じた配分というのは理解できるんですけども,ただ,実際に今配分している率は,また補償率──普通料金で換算したらこんだけ要りますよという料金──からしますと,46.3%いただいておるんです。まあ言うたら54%は我々のほうで負担しておると。敬老は大体9割近く実は負担していただいておるんですけども,46.3%ということにとどまってますので,私,交通事業管理者ですから,事業者の立場としては,はっきり言いまして不満がないわけではありません。これまでは総額をとにかく──ない袖は振れんと,財政再建途上やということで,総枠の中での割り振りをしてたんですけども,その割り振りの利用実績においた分は理解できるけども,総額を固定するということに何ら論理性がありませんので,今の財政状況の方向からすると,そろそろ少し補償率をもう少し上げていただくんが筋ではないかなと思ってます。交通局の予算調製権は交通事業管理者である私にありますけども,一般会計から負担をしていただくということになると,これは市長に予算調製というのがございますので,私はこの辺のところはしっかりと市長に説明をして,もう少し補償率を上げていただいて,実績で配分するのは理解するけども,補償率が低過ぎますので,この辺を予算過程の中で説明をし,市長にお願いをしたいというふうに考えております。  以上でございます。 24 ◯主査(平井真千子) 福祉乗車制度によって減収するというのは,見直しによって減収するということは,予算の段階からもちろん見込まれておったことで,当然の決算なんですけれども,やはり今,局長がおっしゃったように,負担の補償率ですね,の見直しということは,絶対必要になってくるんじゃないかなというふうに思っております。1番目の質疑のときにも経営改善についていろいろと御説明をいただきましたけれども,なかなか努力をしても乗客増ということは,もうこれからの時代は難しいということですので,本当に改善できるところを改善,神戸市全体として負担をどうしていくのかということをバスについてはしっかり考えていかないと,企業経営でしている限りは──私たちとしては受け入れがたいことなんですけれども,路線の効率化ということでバスをどんどん減らしていくという以外に手段がないと言いますか,経営のしようがないというのが結論になってるのかなと思うんですけれども,局長の受けとめ方として,もちろん補償率というのは上げていただかないといけないけれども,もちろん限度があると思いますし,交通局としては,乗車数が減るほど不採算なところは減らしていくということしか今後できないのか,それとも本当は神戸市として全体でもっと議論をするべきじゃないかなと私は思ってるんですけれども,お考えをお聞かせいただきたいと思います。 25 ◯河井交通局長 先に,先ほどの答弁で私,1つ漏れてまして,実はそれともう1つ,毎年毎年対象者がふえておるんです,福祉乗車証の。この補正も実は今していただいてないんです,敬老パスもそうなんです。この補正もしていただかなくてということになってまして,もうとにかく先に金額固定式でやってますので,私どもは満額とは申しませんけども,定期券利用者の利用ぐらいの率は,当然値引きはせないかんのかもしれませんけども,そういう実態に応じて,これ両方とも利用者,これからもずっとふえるという見通しがありますので,やはりその辺,ことしの予算ではしっかりとルールをつくっていただけるというふうに,市長にこの点は特に強調して,予算編成の場でお願いをしたいと思ってまして,全部が全部,私どもの会計で吸収するのは,もうやはり少し限界がございまして,せめて筋の通る部分だけは見直しをいただけるように頑張りたいと思います。  以上でございます。 26 ◯主査(平井真千子) 本当に今の段階で筋が通る部分ですね,福祉乗車制度に関する負担ということだけは一般会計でしっかりしていただくということは,最低限,皆様の努力,これからの努力目標だと思うんです。それと,今先ほどの中の経営改善の話でありましたように,経営計画2015の27年度での資金不足の解消ということも実際は難しいということですので,やはりその次を考えていくためには,市民のためのバスということの維持のためには,もうちょっと幅広の議論が絶対に必要になってくると思いますので,バスを維持するために,さらに神戸市全体として負担するべきじゃないか。要するに,市民全体でバスが必要かどうかということの議論が,将来のために今必要になってきてると思いますので,ぜひそういう問題提起を次の経営計画の中ではしっかりと行っていただきたいということを申し上げて,この問題については終わらせていただきます。  次に,乗継割引についてお聞きをいたします。  本年の4月より導入された乗継割引制度についてお聞きをいたしますが,以前から乗り継ぎを前提にした路線の再編が行われていたこともあり,要望の多かった乗継割引が導入されたことは,とてもありがたく思っています。乗客の増・収益の増にも寄与することが期待される制度でございますけれども,まずその利用状況についてお伺いをいたします。 27 ◯河井交通局長 この乗継割引の制度,私は2つの思いがあってやらせていただきました。1つは,やはり利便性を向上させるということで,もっと多くの方にバスを利用していただきたい。もう1つは負担の公平化を図りたいと。均一料金であって長い距離を乗られる方と,たまたま終点が近いから1駅しか行けなくて210円払わないかん。これを乗りかえすることによってという負担の公平という,2つのねらいでやらせていただきました。いろいろ最初,これはPRは相当苦労するなと思いまして,制度導入前からバス停に掲示したり,あるいは地下鉄の構内でポスターを張ったり,またチラシも配布したり,あるいはホームページとかスポーツイベントなんかでもCM動画を流したり,あるいはうちわをつくって配ったりといろいろやりました。また最近は乗継割引の専用ダイヤル,こういうのもつくっております。それでPRを一生懸命してきたつもりなんですけれども,まだまだ行き届いてないと思うんですけども,利用者のほうは4月が1日平均2,500人でございましたけども,大体毎月200人ぐらいふえまして,9月の速報ベースでは1日平均3,500人ということで,4月の1.4倍ということになっておりまして,少しずつですけども御利用者がふえてきておるという状況でございます。 28 ◯主査(平井真千子) ちょっと曖昧だったんですけど,乗継割引によって収益は増加に転じてる方向なんでしょうか。 29 ◯河井交通局長 乗継割引で利用者はふえてますけども,収益は減っております。 30 ◯主査(平井真千子) やはりそれでは,もっともっと乗継割引を活用していただくことによって,収益の増に結びつけないといけないと思うんですけれども。どこかでふえていけば増に転じるという分岐が来るかと思うんですけれども。この制度によって,本当に公平性とか利便性が高まっているんですけれども,路線を熟知している人ならこの制度を便利にお使いになることができるんですけれども,大抵の普通の乗客にとっては,どこの停留所でどの系統に乗りかえればいいのかというのがまだわからなくて,制度を活用できてないんではないかと思います。現に路線の再編の説明のときに,地域の方に,ここで乗り継げば今までどおり目的地まで行けますからというようなことを説明しましても,もうそんなに面倒くさいんやったらいいわというような感じで,調べたりするのがみんな面倒くさいというようなことを言われてしまいます。そういうせっかくの制度を活用できるように,乗継方法の御案内にしっかり努めるべきであります。特に路線の短絡を行ったようなところでは,停留所や車内アナウンスなどに乗継方法を案内すべきではないでしょうか。また,私も含め携帯電話やスマホになじんでいる世代では,電車に乗るときでもインターネットの乗りかえ案内を日ごろ利用しております。交通局の市バスも出発地と到着地を入力すれば,市バスの乗継方法を調べられるシステムがあればいいのにと思っておりまして御提案をしましたら,既に神戸市交通局の沿線ナビの中に検索フォームがあるということを教えていただきました。確かにこのフォームに入力をいたしますと,ヤフー路線案内にリンクをしておりまして,そちらで経路の検索結果が出てまいります。私がなぜこのサイトを知らなかったのかと言いますと,バスの時刻表などを調べることができる交通局のホームページと全く別のサーバーに置かれておりまして,リンクもその交通局のほうから控え目にしか張られてないのでアクセスしにくい。そういう問題もありますし,それと沿線ナビの経路検索では,市バス以外,交通局以外の交通機関も時間や料金で優先的に検索がされまして,なかなかバスの乗り継ぎを検索結果として得ることはできませんでした。また,乗継割引も料金として反映をされていません。また,バス停名を正しく入力しても,鉄道の駅名と同名の場合,鉄道の駅名のほうしか表示されないなど,なかなか市バスの乗り継ぎのために活用するのは,実際は無理というようなシステムになっておりました。そこで,やはり交通局独自で乗継検索のシステムを開発して,スマホなどで使えるようにするべきだと思いますが,いかがでしょうか。 31 ◯河井交通局長 委員がおっしゃいましたように,地域の懇談会等へ職員が行きまして,乗り継ぎの話をしますと,やはりみずからが目的とするところへ,何系統に乗って,どこで乗りかえてというような形でよく聞かれまして,そういうのを教訓にしまして,地域へ行くときは乗り継ぎの早見表というのをつくって持っていったりしてます。あるいは,さっき言いましたように,乗継割引専用ダイヤルを設けまして,これ1日多いときは30件ぐらいかかってくるときもあるんですけども,御住所はどちらですかと,どちらへ行きたいんですかと,何時ごろ行きたいんですかというふうに聞きまして,そしたら何時何分のここの停留所から,ここへ何系統で乗ってくださって,どこどこで乗りかえて,こう行ってくださいと,こういうふうに御案内してるんですけども,残念ながらまだまだこういった情報の周知というのが,我々十分図れてないんで,そういうことを知られないという方が多いと思います。  沿線ナビ,私どもでやってる件については,今,委員が言われたとおり,パソコンあるいはスマートフォンで検索できますけども,アクセス等で,るる改善すべき点はあると思ってます。また,民間会社の検索システム,コンテンツのプロバイダー大手,今3つ──NAVITIMEというのと,駅すぱぁとというのとジョルダン,これでは神戸の市バスの経路検索・時刻表・料金等の専用情報が得られる専用アプリが無料提供されております。交通局も路線変更やダイヤ変更があったときは,この各社に迅速に情報提供するというやり方をしてます。ただ,これもさっき委員が私どものホームページでもおっしゃいましたけども,実は4月から始まった割引があるというのがわからない,表示されてないという,単に乗りかえだけということになってますので,料金案内ができてませんので,今後,各社に対して検索サービスの画面に乗継割引の案内コメントを織り込むように,今,図っております。将来的には,やはり我々で独自に何かシステムを開発するんかというのがありまして,例えば私,5年前に東京におりますときは,東京のシステムは随分すぐれた──ロケーションシステムをベースにやられとるんですけども,そうするともうバス停で待つこともなく,もう今,自分が乗りたいバスが自分の停留所の3つ前に来てて,あと5分で来るんやとか,全部わかるようなシステム,こういうのの開発もありますので,こういったやつの研究もあわせてしていって,そんな中でもっと改善できるわと思ってます。ただ,これ少し投資が要りますので,その辺,何度か事業者を呼んだりしていろいろ議論しとんですけども,もう少しやるかどうかというのは,時間がかかるんかなと思ってますけども,そういう研究もしてきております。  以上でございます。 32 ◯主査(平井真千子) 東京都のバスのシステムにも言及いただきましたけれども,私も東京都のを見せていただいたんですけれども,各バスにGPSがちゃんと整備されてて,接近情報もわかるということで,非常にすばらしいシステムなんですけれども,別にそこまでいきなり頑張らなくてもいいと私は思っております。まず乗継割引をするんであれば,乗り継ぎを上手にできる案内があるということが大事だと思っておりますので,例えば,本当に時間が反映されなくても,乗継方法だけでもわかればいいんです。何の停留所に行くためには,何系統にまず乗って,それでどこの停留所で何系統に乗りかえてくださいということだけでもわかればいいと思いますので,それだけだったらそんなにシステム開発って難しくないんじゃないかなと,すぐ予算化して,すぐ導入できるんじゃないかと思うんですけど,いかがでしょうか。 33 ◯野々下交通局自動車部長 今のお尋ねの件でございますけども,先ほど局長から御説明ありましたように,大手のプロバイダーに情報提供してる分で3社ございますけども,こちらのほうでは,今,先生がおっしゃったようなバス停名を入れたときに,どの系統をつないで,どこへ行ったらいいよという,そこまでは無料のサービスで一応検索できるような形になっております。ただ,その中で,バス停間を少し歩いたり,ターミナルの中でどういうふうな乗り場・おり場の配置になってるよってみたいなのは窓がついてまして,そこを押すと有料で登録してくださいねというような形で,ちょっとストレスを感じるかもしれませんけども,今,先生が定義された2つの停留所があったときに,それをどういう系統で乗ればそこへたどり着くかについては,この我々がダイヤ等を提供している3つのプロバイダーの無料のアプリをダウンロードしていただくと,一応その検索はできるという形にはなっているというふうに思ってございます。繰り返し出てきておりますけど,ただ乗継割引制度というのは反映がなくって,これはまだリクエストをしている段階と,そういう形でございます。 34 ◯主査(平井真千子) 今の,ちょっと部長の御説明は事実の誤認があるなと思います。私が先ほど申し上げましたように,今,無料で提供されてます他社のサービスですと,なかなか市バスの乗り継ぎというのは,検索結果,3~4パターン経路が出てきたとしても,その中に出てまいりません。例えば,私,丸山地域から──交通局の皆さんが丸山の方から新長田へ行く路線をつくってくださいと要望があったときには,4系統から17系統に乗りかえれば行けますよというような御案内をされてるんですけれども,じゃあ例えば丸山の停留所名を入れて,到着地を新長田として,今の沿線ナビなりで検索してみますと,結局その方法というのは絶対出てこないんですね,市営地下鉄に乗り継ぐ,または市営地下鉄以外のJRのほうに乗り継ぐ方法しか出てまいりません。ということで,今のシステムでは,やはり乗り継ぎの御案内には私はなってないと思いますし,今言ったようなだけじゃなくて,やはりバス停名自体が反映されてないという,例えば,ひばりが丘というバス停が長田区にはありますけれども,そしたら雲雀丘花屋敷しか駅の候補名に出てこないので,ひばりが丘の方は検索不能ということになっておりますので,やはり独自のシステムの必要性というのをお認めいただきたいんですけれども,いかがでしょうか。 35 ◯野々下交通局自動車部長 ちょっと御説明が乱暴なとこがあったかもしれません。バスNAVITIMEというのが,これが無料アプリでありまして,これをしていただくと,今,私の最初の答弁の結果が得られます。ただ,先生おっしゃったように,3つ提供して,その中でそれぞれの特徴といいましょうか,コンピューターの設計しとうという中で,先生おっしゃるように一番早い方法で電車を優先したりというようなとこが出てきますので,バスに本当に特定した形で言うと,バスNAVITIMEの無料アプリというのは,かなり近いものが得られると思いますけども,横並びで全てでというのは到達してない。で,究極は他の諸局でも取り組みがありますように,そういったところとタイアップした形で,サービスの隅々をカバーした形で,見やすいアプリをつくるというのも,1つの今到達点ということはあるだろうなというふうには認識でございます。 36 ◯主査(平井真千子) バス用NAVITIMEというのがあるということなんですけれども,それも先ほどおっしゃったように,外部の事業者の──民間会社の取り組みであるから,余り積極的にリンクできないということなので,実際問題,利用者の方がそれを発見して見れる状況というのが非常に少ないと思いますので,やはりおんなじことだと思うんです。それを利用者の方が見やすい状況になるように提携するんだということであれば,また話は変わってくると思うんですけれども,そういうふうにいろんな手段が考えられると思いますので,ぜひ乗り継ぎを調べるのが難しくない状況ということを,今だったら本当にマニアの人が路線図とにらめっこしながら考えないと,乗り継ぎできないというような状況がございますので,よろしくお願いいたします。  またそういう簡単なシステムができれば,それを区役所なんかに1つ,本当に機能を単純化したパソコン画面を置いておけば,高齢の方でもそこでちょっと職員に教えていただきながら,福祉パスの相談に来られたときに,その乗り継ぎの方法もその場で調べられるというようなことをしておけば,非常に親切で,乗り継ぎの利用者もふえてくるんじゃないかと思いますので,ぜひこの取り組みについては,今後しっかりと考えていただきたいと思います。それももちろんですし,今していただいているようなアナログの取り組み,早見表をお配りするであるとかいうことも努めていただきたいと思いますし,その中で車内アナウンスであるとか,バス停への掲示であるとかでカバーできる部分があるのなら,それもぜひ進めていただきたいと思います。今はそういう取り組みもほとんどないように──説明してくれという求めがあったところにだけ御説明がある,説明してほしいというような熱意を持った方しか,やっぱり情報を受け取れてないと思いますので,例えば新長田とか神戸駅のような,ターミナルの駅にバスが入るときには,車内アナウンスで,どこそこ方面に行かれる方は何系統,何系統というような──電車だったら普通にそういうアナウンスもありますから,そういうことをお考えになるべきだと思いますので,もう答弁は結構ですけれども,今後取り組んでいただきたいと思います。  最後に,長田区内の新長田へのルート確保についてお聞きをいたします。  長田区内のバス路線について,長田区の北部や北西部で鉄道駅から遠いエリアでは,新長田へアクセスがしにくいということを以前から指摘をしております。区民からも,常に路線の新設や増便の要望が上がっている状態となっております。例えば,11系統は板宿行き,110系統は鷹取駅行きで,こうした地域の住民はバスや地下鉄を乗り継いで新長田に行くことになりますが,距離は数キロメートルしかないのに,時間と料金がかなりかかってしまいます。市バスの路線編成に当たっては,鉄道駅との接続という視点が1つの軸とされています。交通事業者の視点からすれば,接続するのはどこの駅でもいいのかもしれませんが,市民の立場から言えば,生活圏の中で出かけるべき場所というのは,どこでもいいわけではありません。長田区全体のまちづくりの視点から言っても,新長田を西の副都心として位置づけ,にぎわいづくりのために各局が取り組んでいるところであります。区民が参加するイベントも,新長田で数多く開催をされていますが,新長田にアクセスしにくい地域の方には,余り関心を持っていただけないということが多い,これが非常に残念な状況にあります。まちづくりの目標と路線編成の視点を一致させるべきではないかと思いますが,お考えをお伺いします。 37 ◯野々下交通局自動車部長 長田区内から新長田へのアクセスの強化というようなことでの御質問でございます。  まず,御指摘のとおり,バスの交通体系の位置づけといたしましては,木でいけば幹に当たるのが鉄道,これに対しまして,枝葉として周辺地域をカバーして接続するのがバスであると,そういうふうな位置づけで考えてございます。その観点から御指摘の11系統を見てみますと,神戸駅と板宿駅を結ぶという,こんな路線設定になってございまして,通勤・通学,特に市外等遠方の移動目的とするような鉄道の接続利用のお客様につきましては,東側のJR神戸駅へのアクセスというのが御利用の中心になっているのかなというふうに受けとめてございます。これはJR神戸駅が新快速の停車駅で,東西両方面で利便性が際立って高いというようなことが,そういうことにつながっているのかなというふうに思ってございます。  一方で,11系統は西側の鉄道駅としては板宿駅へ接続しておりまして,西方面を中心に,地下鉄・山陽電車など,比較的近距離の鉄道利用のお客様に対して,その役割を果たしているというふうな認識でございます。他方で,御提案のあった新長田については,鉄道駅としての機能もさることながら,御指摘ございましたように,西の副都心──長田区のにぎわい活性化の中心となるべきエリアだというふうに認識してございまして,そうした意味で,区内からのバスのアクセスを高める重要性というのは十分認識しているところです。  そうした観点で現行の市バスの路線を見てみますと,現状の路線で長田区北部から新長田へのアクセスとしましては,ちょっと3つに分けて細かく整理しましたけど,まず宮川町9丁目近辺からは17系統──ひよどり台から新長田に向かうもので,ラッシュ時で20分間隔,昼間時で40分間隔,1日に28本ございますけど,これで新長田駅まで乗りかえずに到達していただけます。また,11系統の宮川町9丁目以西──宮丘町や高取山町となりますけれども,この山麓線沿線にお住まいの方は13系統──これ兵庫駅から新長田ですけども──で,新長田まで乗りかえないで行っていただけます。ただし,御案内のとおり13系統は1日13本と大変数が少のうございますんで,その他の方法といたしましては,11系統・110系統,これを合わせて1日105本ございますけど,これで板宿まで御乗車いただき,板宿で5系統──これは妙法寺から新長田,そして10系統──水族園から新長田でございますけど,これに乗り継いで新長田へ行っていただけます。5系統と11系統も合わせて1日76本と本数も多いため,どの時間帯でも比較的スムーズに乗りかえていただけるものと考えてございます。さらに山麓線沿線の宮川町9丁目より東側の名倉町・房王寺町からは3系統──これは新開地方面から吉田町1丁目でございますけど,これ1日66本,この西行きに御乗車いただきまして,地下鉄の長田駅前で95系統,96系統──これは神戸駅と新長田を結んでおりますけども,両系統合わせて52本ございます,これを乗り継いでいただけると。これらについては,何度も出てまいっておりますけど,4月より実施している乗継割引制度を利用して,2乗車目についての料金の負担なくアクセスしていただけると。以上のようなことで,現状で長田区北部から新長田駅への市バスのアクセスというのは,一定確保されているのかなというふうに考えてございますのと,これを延ばしたときに,新たな御乗車というのが大きくは見込めないというふうな認識にございまして,少しその辺,11系統の延伸というのは,難しいのかなというのが,今,受けとめているところでございます。今後とも現在周知徹底を図っております乗継割引制度について,乗継割引ダイヤルなど積極的にPRをしてまいりまして,乗り継いで身近に区内を移動していただいて,新長田でお買い物なり,いろんなイベントに参加いただける,そういうふうな環境をつくってまいりたいというふうに思ってございます。  以上です。 38 ◯主査(平井真千子) 路線が不便だからお客さんが乗らないのか,それとも路線を延ばしたり増設しても採算性が低いからやらないのかというのは,お客さんがふえないからやらないんだというの,そのどっちかというのは非常に常に議論になるところだとは思うんですけれども,やはり私の問題意識からすると,まず交通の利便性のことを言う前に,まちづくりという観点から私なんかは考えるんですけれども,やはり新長田に長田区内から出にくい方が多い。これは私は長田区のことしかわからないので,長田区を例に挙げておりますけれども,神戸市内全域で,やっぱり南北アクセスの悪さというのは問題が少しはあるんじゃないかと思います。長田区の場合は,やはりその部分であると,海岸線の──これは乗客増の観点からも言えると思うんですけれども──海岸線の駅に出にくい,新長田エリアに出にくいということで,せっかくその辺で活性化イベントとかをいたしましても,やはり遠いというか,区内の方自体が余り関心がないし,新長田なんか行きようがないから行かへんというようなことが,ちょっとまちづくりの目標と実際の区民の反応というか,生活の仕方がちぐはぐになってしまっている,まずこれを解消しないと,にぎわいづくりとかいうことができないというふうに思ってるんです。だからその面で,交通局として御努力いただける部分があるという思いで,こういうことを言い続けさせていただいてるんですけれどもね,特に11系統のことも例に挙げられましたけれども,11系統,今,板宿どまりでございますけれども,一部,回送車で営業所のほうまで帰られるのがあると思いますので,そういう回送車が新長田方面までお客さんを乗せるということは──板宿どまりにせずに,そっから回送の途中だけでも,もう少しお客様を乗せれる区間というのもあるんじゃないかと思うんですが,ちょっとその点だけでもいかがでしょうか。 39 ◯野々下交通局自動車部長 おっしゃるとおり11系統というのは,西行き終点,板宿駅ということで,こちらで車両の回転地がございませんので,東行き遊行のために周辺を巡回していると。一部については営業所のほうまで──これは運転手の食事の関係なんかもあって,ダイヤの組み方をしてございます。そういう中で,こういう回送と,それから営業運転,それから運転士の労働の時間についても,いろんな法令の制約があるという中で,現状のままでいきますと,営業運転を入れてしまいますと,現状の11系統のダイヤを維持できないというのが基本的な構造に──ぎりぎりのダイヤ組みをしておりますので──になっているのかなというふうには考えます。  ただ今,鶏が先か卵が先かに近い話も先生おっしゃいましたけども,我々は全路線について直近の営業係数,乗降データ,またいろんな御利用者の要望なんかを総合的に判断して,路線・ダイヤのあり方について,毎年度毎年度見直しの作業を行っております。本日の議論も含めて,そういう11系統回送のあり方,どんな形で運行の形をつくっていけるかというのは,ちょっと宿題として研究をさせていただきたいと思います。 40 ◯主査(平井真千子) 新長田以外,駒ケ林エリアでも結構ですので,その南北アクセスという点,よく御研究のほうよろしくお願い申し上げます。終わります。 41 ◯副主査(人見 誠) 御苦労さまでした。  委員の皆様に申し上げます。  午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩いたします。  午後0時50分より再開いたします。   (午前11時46分休憩)   (午後0時50分再開) 42 ◯主査(平井真千子) ただいまから決算特別委員会第2分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,交通局に対する質疑を続行いたします。  それでは,西理事,どうぞ。 43 ◯副主査(西 ただす) 日本共産党の西 ただすです。どうぞよろしくお願いします。  それでは,一問一答でお願いします。最初に,神戸市の地下鉄へのホーム柵の問題で質問します。  この間の発言で,局長は平成29年度の地下鉄の車両の更新時期に合わせ,ホーム柵の設置を進めるとし,そのための議論を今年度中に行い,平成27年度には予算として計上するとされていました。局長は,まず西神・山手線から進めていくとされておりますが,平成29年に全線で着工されるんでしょうか,まずこの点からお伺いしたいと思います。 44 ◯吉田交通局高速鉄道部長 午前中の答弁でもさせていただきましたけれども,西神・山手線への設置ということで,現在,整備の方針を今年度中にめどを立てたいということで検討しておるところでございますが,基本的には全駅に設置するのが望ましいというふうに考えてございますが,やはり設計に着手してから7~8年かかるというふうなことも考えてございますので,午前中の答弁のとおり,三宮駅の先行的な設置についても,あわせて検討しておるというところでございます。  以上でございます。 45 ◯副主査(西 ただす) まあちょっと先になったら7~8年かかってしまうかもしれないということで,そんなに待つと平成の36年ごろということにもなってしまうということで,それはちょっと遅過ぎるんではないかというふうに思うんですね。実は今回,質問に当たって,地下鉄を持ってる全国の市の交通局などに連絡しまして驚いたんは,この数年間で大分これが広がってきてるということでして,以前,平成25年1月16日付で資料をいただいたんですけれども,そのころの数字とちょっと比較をした図をつくってみました。ちょっと見づらいかもしれませんが,こちらですね,残念ながら神戸市は0%ということなんですが,札幌市と仙台市は100%,横浜市も100%,福岡市も100%という状況で,近年,設置を考えているというところを含めますと,実は46%だったものが70%までいくという数字が出てきて,ちょっと私もびっくりしてしまったんですけどね,こういう状況でした。近年というふうに言っておりますが,この近年というのは,一番先の名古屋の名城線と名港線でも平成32年ということですから,これに関してどういうふうに思われているのかと。ちょっと遅いんちゃうかと思うんですが。 46 ◯吉田交通局高速鉄道部長 先生のおっしゃるとおり,各都市で順次整備を進めてきておられる状況でございますし,神戸市についても──神戸市だけが現在ゼロであるという状況でございます。各事業者ともさまざまな検討を行っているというふうに聞いておりますけれども,やはり各都市の開業時期ですとか,さまざまな条件の中で,適切な時期を設定されているというふうに思ってございます。札幌さんの例でも言いますと,例えば新車に置きかえるようなタイミングを狙ってやっておられるということになりますし,それぞれの状況で順次整備をしてきてるというふうなところでございます。それを神戸市について言いますと,車両の更新時期あるいは改造,それから資金面,そういったものを勘案しながら,ベストのタイミングを考えますと,そういった時期になるというところでございます。  以上でございます。 47 ◯副主査(西 ただす) ベストのタイミングというふうに言われましたが,ちょっとやっぱりそれが遅いんじゃないかというふうに言ってるわけですね。今回は西神・山手線ということなんですけども,これに関して,長期にわたってこのままいきますと,まあ言うたら7~8年ってもう言っちゃってるわけですよね。海岸線のこともありますよね。こういうことを考えたときに,やはりこれ問題だというふうに思うんです。各駅で転落事故が起こっているということも御存じだというふうに思うんですけども,例えば東京メトロの方とお話しさせてもらいましたけども,10年前と比べると,ホームドアに対しても国民の感覚がもう全然変わってきてるんやと。これがあるのが当たり前ということで言っておられます。こういった市民の意識・国民の意識の変化の中で──先ほども障害を持った方が落下されるというもあったわけですけども,こういった安全という面で言いますと,やはりこれすぐ進めていただきたいというふうに思うんですけども,これに関してなぜ進まないのか,改めてお聞きしたいと思います。 48 ◯吉田交通局高速鉄道部長 先ほども申しましたように,できるだけ早く設置するのが,当然,安全対策から見れば望ましいというふうには考えてございますが,先ほどから申してますように,車両の更新時期,それから改造等の内容等を踏まえますと,それから当然,資金面の関係もございますんで,そういったものを総合的に考えながら進めていく必要があるというふうに考えてございますので,そういった面から見た場合には,現在検討しておる内容がベストではないんじゃないかと言われましたけれども,我々としては最も現実的に設置のできるようなタイミングではないかというふうに思ってございます。  以上でございます。 49 ◯副主査(西 ただす) まあお金のことを言われて言うてるわけですけども,今回いろいろと調べてきました。財政的にも厳しいところも幾つもあったわけなんですよね。例えば,名古屋のほうでは,市営──これ,今の財政状況厳しいですか言うたら,厳しいですということで,市営交通事業経営健全化計画というのがあって,経営は非常に厳しいというふうに言われているわけなんですよね。つけ足しになりますけど,市バスのほうが何か資金不足比率が55.3%という大変な状況なんですけども。こういう中でも,やっぱり私たちの決意ということで,今後とも安全第一にしていかなければいけないということで,これを考えてやっていくんですというふうに言われているわけなんですよね。それに,この姿勢に対して,改めてどう思われますか。 50 ◯吉田交通局高速鉄道部長 名古屋市さんの例を出されたというふうに思いますが,名古屋市さんも実際に順次設置をされておりますが,私の知ってる範囲ではございますけれども,名古屋市交通局さんにおかれましても,新車の購入等も含めて検討されて,実施時期を決めていったというふうに聞いております。  以上でございます。 51 ◯副主査(西 ただす) もうなかなかこれね,もう平行線になってますけど,やはり障害者の皆さんからもお話,神戸市のほうも聞かれているというふうに思うんですが,これは交通局自身も言われてますけど,やっぱり点字ブロックとかではちょっとだめだっていうふうに言われているんですね。やっぱり一番の対策はホームドアであるというふうなことを言われているわけですよね。具体的に今回,障害を持っている視覚障害の方からお話を聞いたわけですけども,現状では──本当にこの方言われたんですけど,何度かホームから落ちて,やっとひとりで移動できるようになるっていう話は昔からあるように,こういう状況があるっていうんですね。これはね,交通事業者としてはぞっとする話やというふうに思うんですね。根本的にこういう状況をなくそうということで進められているわけですよね。改めて局長,悲しい事故を出さない最善策としてはホームドアが必要だと思うんですが,いかがでしょうか。
    52 ◯河井交通局長 先生,これ私,去年初めてですね,やりたいと。だけどいろいろ検討せなあかんから,年度内に結論を出したいって申し上げたんです。きょうは,明らかにニュアンスが違うことにお気づきだと思うんですけど,私はめどを立てたいと,きょうは言うておるんです。めどを立てたい。ですから,あと──今,実はこれ,技術的な検討を先してきたんですけども,あとは地下鉄の事業会計がもつんかどうかと。それで,当然,ホームドアを設置して,あるいは車両を前倒しして4年ほど全部買いかえるとなると,その分の減価償却や支払利息が出てきます。あるいは,ホームドアには維持管理費が出てくると。これがもつんかというのを,累積欠損金が1,200億も残っている会計の中で見通しを立てようとしてるわけなんです。  もちろんこれをやるときには,国庫補助もお願いせないけませんし,それから一般会計からの負担もお願いせないかんのです。一般会計も,今でこそそういう議論に僕はなりつつあると思っとんですけども,つい数年前までは,もう震災の影響を何とかせないかんということで,皆,必死に歯を食いしばってきた時期でありまして──名古屋は市長さん,減税されるんですよ。そういうような一般会計のやり方をされる中での,全体として──ですから交通事業管理者が,こんなんで私,全く運賃改定する気ありませんから,そういう意味では,今の現行運賃のままで何とか長期に健全的にクリアできるんかというのを私どもも考えます一方で,行財政局中心に一般会計の負担がついてくるんかと,こういうことを今,諸調整をしておるんです。ですから,その辺で,私は,一定のめどを立てれるなというふうな思いを持ってますんで,きょうはそういうふうな形で部長から答弁してますけども,やりたいというのは,私はもう去年から申し上げてます。その辺の責任を持って言えるようなめどを立てるために,今少し時間がかかっておると,こういうことでございます。 53 ◯副主査(西 ただす) めどを立てたいというふうに言われました。累積のほうが多額であると。名古屋のほうで言うと累積のほうが2,000億超えているとか,あるいはいろんなところを聞いていきまして,9,000億であるとか,6,000億であるとか,大変なとこも多くありました。そういうところを聞いてると,でもやっぱりということを言われていたというふうに思うんですね。  ちょっと視点変えますけど,山手線のことで,以前,40年間ですかね,車両の更新に合わせるというふうに言われてたんですけど,ちょっとこれを考えると,海岸線が平成で言うと50年代ぐらいになってしまうんじゃないかなと──これ車両を改造ということで,そのままいってしまうとね,この考え方で進めるというのは,ちょっと問題があると思うんですけども,いかがでしょうか。 54 ◯河井交通局長 海岸線はすぐにホームドアを設置するという意味の答弁ではないんですが,海岸線は車両改造はほとんどせずにいけます。そういう対応になっております,新しいもんですから。ですから,海岸線をやるときは,ほとんどがホームドアの設置の費用が中心になると,こういうことでございます。 55 ◯副主査(西 ただす) もうまとめていきますけど,今ね,本当にすごいスピードで,今,ホームドアが建ってると。数年間で45%だったものが7割というとこまで来てるわけでね,やっぱりこれは本当に神戸市としておくれているということが,全国的にも非常にマイナスになってくるというふうに思うんですがね,せっかく神戸に来られた方が,ちょっとびっくりするような状況になると。神戸市が命・安全の対策がおくれたという印象を残すわけにいきませんし,やはり視覚障害者の皆さんから,これはずっと前から言われてますけど,駅のホームは欄干ない橋であるというふうな言い方もされているわけですから,ホーム柵の設置では,さらなる前進を求めていただきたいと思います。  続きまして,安心・安全な公共サービスを維持するという観点から質問を行います。  日本共産党議員団は,これまでもバスや地下鉄での従業員の過酷な労働条件を指摘し,それがひいては市民の安全を脅かすと訴えてきました。交通局はこの間,委託先の営業所でバス運転手の労働条件の改善を図るためにつくられた改善基準告示に違反する事例が横行していたことを見落とされてきました。その後,月に1度の安全対策会議や業務監査を通して,点呼や飲酒運転がないかという従来の視点に加えて,改善基準等の面からも問題がないかをチェックしていくという方針に変えられたということです。しかし,昨年問題となった松原営業所では,現在も過酷な労働条件と,それに見合わぬ低賃金が大きな原因となり,離職者がなかなか減らない状況です。そこで,まずお聞きしますと。離職者の数や時々の運転手の人員が確保できているかは,安全な運行を保障する上で重要な要素だと思いますが,ふだんから把握し,そのことへの対策を求めているんでしょうか。 56 ◯野々下交通局自動車部長 今,改善基準告知に対する適合性へのことでの御質問がございました。大体,月の初めの時点で営業所についての在籍の運転手数の報告を求めて,チェックをしてございます。ちなみに直近で言いますと10月1日付の状況でございますが,御指摘のあった松原営業所については,契約定数が182名に対して現状182名ということで,充足しているという状態でございます。  以上でございます。 57 ◯副主査(西 ただす) 今,充足をしているということなんですけども,これがやっぱりどんと減って,それでまた急いで採用するっていうことになってるのが,ちょっと不安を感じているとこなんですよね。やはりこの間で言いましても,年間でたくさんの──10数人とか,あるいはもっとの数が退職されていると。それで,その後を補充するということなんですけど,やめる方が多いということは,その分,新しいなれてない人が入ってくるということで,これは熟練度が下がると思うんですが,これに関してはどう思われますか。 58 ◯野々下交通局自動車部長 委託事業所の選定に当たっては,法令等を全てクリアすることを前提に,さまざまな提案なんかも加味して,外部の委員をもとに委託先を選定しておるわけであります。そういう中で,運転手に対する教育といいますか,熟練性の意義ということも受託者の責任の範囲内にあることというふうに認識してございます。松原におきましても,もう契約社員で入った者を一定年限すると正規に登用すると,こういった流れもある中で,さまざまな新陳代謝というものも生まれておりますでしょうけども,それは受託されている会社の持つノウハウ,阪神地域に大きくネットワークを伸ばしている乗合事業について,大変実績・ノウハウをお持ちの会社でありますので,その中でキャッチアップはしていただいているというふうに理解をしてございます。 59 ◯副主査(西 ただす) 委託先任せでは,やっぱりだめだと私は思うんですけどね。先ほど言いましたけど,やっぱりなぜやめていくかというと,いろいろ悪条件があって,その中でも頑張れてると思うんですけども。例えば,残念な話ですけど,これ松原営業所の管轄内である神戸駅で死亡事故が以前ありましたよね,昨年起こりました。これは直接的には横断禁止となっていたところに市民の方が通られて,運転手が誘導がない中でバックされたということが原因ですけども,この運転手も当時は改善基準告示違反で働いていたということも聞いております。私はね,誘導員も含めて,いろんなところで安全をとにかく確保してほしいということで,質問をさせていただいております。松原営業所では,今お聞きしてるんですが,新人が多いっていうことで,指導運転手がついての運転や訓練に多大な時間がかかってしまうと。そのあれが20名ほどおるということで,路線運転に対応するためには,もう1~2カ月かかるというわけですね。新人も数には入っているんだと思うんです。数に入ってしまっているんだけど,戦力にはならないわけですよね。安全とは,これだけそういう面ではコストはかかって仕方がないもんですけども,やはりこうした状況が改善していかなきゃいけないし,やはり阪急側に安心して働き続けられる環境をつくるっていうことが,熟練度も高めて,そしてやっぱり安心して働ける環境をつくれると思うんですけど,やっぱり神戸市,ここで言うべきじゃないでしょうか。 60 ◯野々下交通局自動車部長 今,運転手不足といいましょうか,運転手のなり手が大変少ないというか,全国的に国交省もその問題意識を持って,運転手になりたい人材,あるいは女性とか,そういうことを開拓していくというのは──そんな動きもある中で,各社がいろんな工夫をして人員を確保して,サービスを維持している,そういうのが今の現状かなというふうに認識しております。  そういう中で,幾つか委員のほうから御紹介もありましたけども,阪急バスさんについては,神戸市の委託──市バスとしての看板を背負って運営することについて,強い責任感を持って,さまざまな仕組みや努力をしておられる状態が,今の状態かなというふうに思ってます。我々としては,法令に基づいたようなチェックでありますとか,あるいは安全会議でのいろんな情報の交換,そういう中でしっかりした安全・安心を提供できる,そのサービスを維持していただけるように,十分申し入れもし,あるいはチェックもし,ということでサービスを維持することに引き続き努めてまいりたいと思ってございます。 61 ◯副主査(西 ただす) 引き続き努めていくということですが,そっから一歩ね,やっぱり進んでほしいというふうに言ってるわけですよね。やっぱりお聞きしてましたら,非常に低い給料で働いておられるなというふうなことを感じます。やっぱりそういう中でこそ定着しないということで,それが結局,神戸市民全体にとっての危険につながってるんではないかと。それに対して,人手不足というふうに言われてましたけど,やっぱりそれ,労働環境が悪いからね,やっぱりそこに人来ないということですよね。だから,そこをよくして,やっぱり運転手をふやして──ふやすというか,安定して働かせるということが必要だというふうに思うんですね。今お聞きしているとこによると,改善基準違反の問題も起こったので,何とか働く時間ちょっと短くしようかという話も,ちょっと拘束時間を減らそうかという話もしてたんですけどね。それが,松原,人がちょっと集まらないから,それが16時間の拘束を14時間にしようというのができないという状況なんですね。これに対して,やっぱり,それをやろうとすること自体はいいことなんで。でも,それができないっていう実態はあると。そこに対して,やっぱり神戸市として,やはり一歩踏み込んで言うべきだというふうに思います。ちょっともう時間がないんで,こういうふうにしますけども,やはりこれからもこの問題は追及していきたいというふうに思います。  続きまして,乗継割引制度の問題で,ちょっと時間延長できないかということで質問させていただきたいと思います。  ICカードを利用した乗継割引制度なんですけども,この制度は,市バスの利用者が1乗車目の降車時点から,2乗車目の降車時点までの時間が60分以内であれば,1回分無料になるという制度ですけども,しかし,北区などの移動時間が長い路線では,乗りかえに時間がかかってしまう場合や,その間にちょっとした用事を済ませようとした場合,時間が超過してしまう場合があります。他都市では,乗継時間を90分にしたり,2乗車目の乗車時から降車時で60分というふうにしてるところもあります。少し延長されれば,その分,買い物などもできまして,地域の中での購買力の向上にもつながり,バスに乗って出かけようというふうにも思うと思うんですけど,例えば90分にするなどの延長は考えられないでしょうか。 62 ◯宮本交通局次長 乗継割引の時間の延長ということでございますが,午前中にもちょっとお話があったと思いますが,乗継割引制度の目的の1つというのが,普通区におけます料金の不平等感の解消というのがございました。市バスの路線につきましては,御存じのとおりだと思うんですが,営業キロが短いのでいきますと2.9キロ,長いところでいきますと16.2キロと,そういうふうな長短いろんなところの路線がございます。そういう中で,乗車距離がそんなに長くはないんですけれども,例えば駅を起点といたします1方向への循環系統でありますと,目的地に行きますと,一旦駅でおりて,再び同じ路線に乗っていただくということが必要になってまいりますので,これまででしたら2回分の乗車料金をお支払いいただくという必要がありました。一方で,距離の長い路線,そういうのもございますんで,そういう場合は当然のことながら1回分の料金でお支払いが済むわけでございますが,乗る距離が短いにもかかわらず2回分,長いにもかかわらず1回分と,そういうふうな料金での不公平感みたいなものを是正したいということが,この乗継割引の1つの大きな目的でございました。そういうところで,今回そういうふうな形で,不公平感がほぼ解消できる状況になったんではないかなというふうに思ってございます。こうした乗継割引ができることで,利便性が上がりますんで,多くの方に御利用いただけるということに,つながっていくのかなというふうに思ってございます。  もう1つ,現在の市バスの1人当たりの平均乗車距離でございますが,大体3.2キロぐらいの距離になってございます。それを乗車時間で見てみますと,約20分程度というふうに推測いたしております。ダイヤの編成上,乗り継ぎに10分程度の時間が必要というふうに思ってございます。合わせますと約30分。その中で,乗り継ぎの設定時間60分というものであれば,おおむね割引の適用が受けられるというふうに考えてございますので,現在のところ,時間延長ということは考えてございません。  以上でございます。 63 ◯副主査(西 ただす) 60分から考えてないということなんですけども,ちょっとこれ大きくしてもよかったんですけども,交通事業審議会に出てたときに,この問題で審議会で説明されてるときに,今の説明とちょっと違うものが出てきてましたね,当時ね。見づらいでしょうから,見えないと思うんですけどね,乗車例で,出発地から目的地まで乗り継ぐ以外にも,帰宅前にスーパーに立ち寄る──1乗車して降車してスーパーへ行って自宅に行く,あるいは,近くの病院へ通院する──1乗車210円,それで病院へ行って,60分以内に──60分で帰ってこれるんかというふうに思うんですけど,これ一時期ね,こういうふうな方針を出されてたから説明されてたと思うんですけど。これはどこで変わってしまったんですかね,お願いします。 64 ◯宮本交通局次長 当初,この乗継割引制度をつくる時点から,やはり不平等感を解消するというのが大きな目的でございました。そういう中で,解消する中で,例えば先ほどおっしゃられました途中でお買い物をするやらとか,往復で利用できる場合も,そういうことの中での派生的利益としては出てくると思います。ですが目的の一番は,やはり不公平感の解消ということだと考えてございます。 65 ◯副主査(西 ただす) 不公平感の解決と言われても,派生というか,交通事業審議会では,少なくともこれ配られてたから,私もそれを残してて,ちょっとびっくり──そのときびっくりしたから残してたんですね。これは,やっぱり市民に対しての説明と違うと思うんですよね。病院まで行けてしまいます──行けませんと僕は思いますけど,こういうようなこともやって使えるもんだと。これは何で説明が市民と,そのときのと違うんか,お答えいただきたいんですけど。 66 ◯宮本交通局次長 そういうふうな資料,済みません,出てるのは事実でございますけれども,済みません,何度も繰り返しになってございますが,目的の第一義は,やはり不公平の解消ということになりますんで,その中で,往復でも当然利用もできますし──往復利用していただきたいという形でこの制度をつくったわけではございませんけれども,そういう形もできるということでの資料の説明になっているのかと存じます。 67 ◯副主査(西 ただす) こうやってね,ちょっと説明が違うなというふうに思ってるんですけど。例えば,過去の答弁を見てますと,局長もこういうふうに言われてるんですね。これ,乗り継ぎのところの初めのときの議論なんですけどね,山手線と海岸線の間は90分でやらせてもらってます。あれはやはり間にちょうどさんちかというのがあります,魅力的なショッピングセンターもあります,向こうにも少しプラス効果があるので,ちょっと長目にとってます。これは乗り継ぎの,言うたらこのICの制度ですけど,これ,やっぱり初めこういう気持ちがあったと思うんですよね。で,こういう気持ちが大事で,やっぱり例えば私たち何度も言ってきましたけど,敬老パスが有料化されて高齢者が移動は厳しくなったんが,商店街でも買い物できないということにもつながっていると言ってきましたけども,やっぱりICカードも時間を延ばすということは,地域にとってもいいことやと,というふうに思うんですけど,これに関してもどう思われますか,局長。 68 ◯河井交通局長 今の理事の御指摘は,私は明白に覚えてますから,私は,三宮で地下鉄の山手線と海岸線をやるときには,さんちか等のショッピングの時間というのは,あえて政策的に考慮して90分に決めてますと。だけど,バスはそうじゃないですと,私は申し上げたと思います。バスはそれで60分で通常の乗りかえで足りると思ってますし,90分にしますと,とんでもない想像できないような,実はいろんな使い方が可能になりまして,もうバス事業会計を維持するんが難しいような減収になりますんで,ちょっと現実的でないと思ってます。 69 ◯副主査(西 ただす) 現実的じゃないというふうに言われてますけど,例えば市バスの専用乗継割引カードなんかのときは90分であったと。これなんかも他都市を見ながら考えたというふうに言われてるわけですよね。やっぱり,バスっていうものは一体何なのかということなんですよね。やっぱり,そのバスというのは,もうけも上げなきゃいけないけど,市民にとって喜ばれるから乗ると,こういう発想でやっぱり進めていただきたいし,そういう面で延長をということは,トータルの1つの装置として,やっぱり求めていっていただきたいというふうに思います。  続きまして,乗継割引制度と同時に便数減や短絡となった路線,またはその前に民間移譲された路線の問題で質問したいと思います。  最初に,路線再編後お聞きした利用者の声を紹介しますと,81系統では,須磨一の谷から新長田を経由し,兵庫駅まで行き,一の谷に戻ってくるという,ぐるっとしたルートでした。新系統となって,須磨一の谷と新長田の往復となってしまうと。その変更を知らなかった方が,須磨水族館から兵庫駅に行こうとしたら,これだったら行けなかったと。これだったら,これからJRに乗るよというふうに言われてました。あるいは,病院に通うことを前提にバス路線の近くに引っ越した方が,路線変更で乗れなくなったっていう声もお聞きしてます。あるいは,路線が──北区のほうですけども,しあわせの村の手前のひよどり台で短絡された結果,その隣の星和台の方からは,パートにバスに乗って行ってるんですけども,そこまでに徒歩でひよどり台まで行かなければいけなくなったっていう声があります。これは一例ですけども,この前の企業建設委員会でもたくさんの署名も提出されて,市民の声を聞いて,あのバスの廃線や一部短絡は取りやめてくださいという声が出てました。その場で局長は,ダイヤや便数を含め,今後,市民の声を聞きながら,必要なところは見直すと答弁されたわけですね。その思いがあるんだったら,スタート後もさまざまな問題が指摘されてます。そういう実態も勘案して,まず再編した路線をもとに戻す,あるいはその中で市民の声を聞いて,路線やダイヤのあり方を考えるべきと思いますが,いかがでしょうか。 70 ◯河井交通局長 先に私から,市民の声を聞いてということについて答弁をさせてもらいたいと思います。  今回のこの4月の路線再編というのは,利用者が,さっき理事もおっしゃいましたけど,実はJRへ随分流れたんです,須磨近辺のお客様が。それで,年間2億円の赤字を出したということで,81,85系統を中心に再編をさせていただいたということなんですけども,路線再編に当たり,可能な限り内部で乗客の利便を損なわないということで検証・議論を重ねました。また,議会に対しましても,従来より早い段階で御報告をし御意見も賜ってきましたし,市民に対しても,運輸局の認可がおりる前に,広報紙やホームページでお知らせをしたということですし,関係区役所とも相談する中で,アドバイスもいただいて,地域等にも出向いていった。さらに,再編実施後も,ホームページでアンケートのような要素も入れて,御意見をいただけるように体制をとってきました。  御指摘の,例えばこういうことを考える事前というか,平素から路線の周辺にお住まいの皆さん,あるいは御利用の皆さんの意見をいろいろ聞いていくと,また意見交換をしていくと,こういう方向性は,私自身も望むべき方向だと思っております。私,今,実はそのためなんですけども,今,部下に指示してますのは,やはり市バスの各路線の現状がどうあるのかというのを,今はホームページで実は営業収支とか営業係数を出しておるんですけれども,これをそろそろもっと多くの人に知っていただくために,区役所の例えば区民版の広報紙等に,その区内の路線の状況をしっかりと公開していくと,こういうことの今,検討をさせてます。そういう形の中で,その地域や利用者の皆さんに,地域を運行する路線が今どういう状況なのかと,あるいはもしかしてこの路線が廃止になるかもしれんので一遍交通局と話しようかとか,あるいは自分らの手でこの路線,例えばこういうふうに変わったらもっと乗るのになと,これを一遍考えてみようかと,そういうふうな,我々と双方向でいろいろ議論ができるような,そういう動機づけがまず大事かなと実は思ってまして,なかなかこういったことをやりましても意見交換が現実のもんになりにくいんですけども,そういう方向の努力をさせていただきたいと,そういうふうに私は思っております。  以上です。他は部長から答弁します。 71 ◯野々下交通局自動車部長 先ほどの局長の御答弁に若干かぶるとこもございますけども,今春実施いたしました路線再編につきましては,JRの須磨海浜駅の開設──これは20年3月でございますけど,この等の影響を受けて利用者が大変減少したと,これはほぼ半減になったという状態の中で,これを効率的な運営にし筋肉体質の経営体制をつくる,それを公営型企業として生き残るために必須のものだということで取り組んでおります。そういうことで,いろんな意見も当初いただいてきたわけでありますけども,地元に数十回入って,そういう再編とか乗り継ぎのあり方を説明した中で,現時点では──もう半年過ぎたわけですけども,再編に関する苦情等について,我々のほうで申し聞く機会というのも本当に減ってございますので,一定の中で理解を得つつあるのかなというふうに考えてございます。  以上です。 72 ◯副主査(西 ただす) 地域に入って説明されたということなんですけども,それに関して言うと,やはり説明の仕方がね,今の感じで言うと,営業係数も見て,ここ大変やから,これはもたないんだからちょっと諦めてくださいという話になってたんじゃないですか,それ自体は。それでは,やっぱり市民の声をぐっと引き出すということになってないというふうに思うんです。先ほど,JRと,まあ言うたら重なったから減ったっていうことなんですけど,私が出した例っていうのは,それでも乗ってた人が,やっぱりやめたっていうことになってしまったから,それでいいのかということを出したわけですね。  ちょっとここで視点を変えるんですけど,同時にこれとは別に,これを考えていただきたいんですけれども。進めていただきたいこととして,やはり路線の短絡とあわせて阪急に肩がわりしてもらった路線や民間移譲──肩がわりいうても足りないんですけどね,民間移譲した結果,本来だったら乗継割引制度を使えたっていう北神などの路線に関しては,使えるようにしていくっていうのは,交通局として,やっぱり移動を確保するという面でいうと,ICカードをせっかくつくったのに必要だと思うんですけども,いかがでしょうか。 73 ◯野々下交通局自動車部長 この乗継割引制度っていうのは,神戸市の中でいろんな思いの中で,今,改善型公営企業として生き残っていくときの1つの切り札として,施策として打ち出したものというふうに理解してございます。そういう中で,共同運行している路線あるいは路線移譲等,密接な関係である各事業者さんには,その時点で神戸市はこういうことをやるよということで,御一緒にどうでしょうかというような形での協議といいますか,調整というのは行ったというふうに認識してございます。そういう中で,現時点では各社の経営判断の中で,現在,全く同じ制度でということにはない状態であります。正直,各社さんも,神戸市としてのこの誠意といいましょうか,そういうことを見ておられる段階かなとも感じてございます。今後,まだ年度も半分になりますけれども,一定その事業をした中で,いろんなケースも明らかになっており,新たにそういった御意見もある中では,働きかけをしていくと,こういうことについてはあっていいことだろうなというふうに思ってございます。  以上です。 74 ◯副主査(西 ただす) 一般論なんですよね,それね。私が今,具体的に言ったんは,結局,この間ですね,神戸市がやった移譲とか,あるいは結局,他のところで肩がわりというかした結果ですね,使えなくなったということね──ICカードのところを使えるようにできへんかということで言っていただきたいというふうに言ったわけですよね。路線や,例えば北区のバス路線の移譲に当たっては,路線やダイヤなどは3年間は同水準を守らせるとかね,あるいはその後も地域の方とも話し合いを持ちたいというふうに言われたんですけども,させたいと言うたんですけど,ところがその3年たたないうちに不利益を神戸市自身が与えてしまってるんじゃないですか,というふうに思うんですね。これは,やはりそこで暮らしている方からしたら納得できない。実際やったら使えたはずやのにというふうに思われていると思うんですが,これに対していかがでしょうか。 75 ◯河井交通局長 先生,不利益は全くないんです。もともとその制度がなかったからです。でね,私が言うてるのは,いつもそういう議論で,これまではこういうとこに問題があるから,おまえらこういうことをようせんのかと,私,ずっと怒られてきとったんですよ。私は,市バスの網の中で何とかそれを──そこでの減収分を乗客増であるとか,路線を少し短絡化させてもうたりしてペイするような構造を持っていって,あえて民間バスには──それは我々は強制力ありませんから,いつまでかわかりませんけど,適用されませんけども,それでも誰にも損をかけない,ですから思い切ってやったんです。で,北神の場合は,それと全く事情が違うんです。あっちの路線はですね,西側に神姫バスのエリアがあって,東側に阪急バスのエリアがあって,もう路線の工夫が全くできないから,住民サービスの強化ができなかったんです。例えば,大沢や八多のほうの地元を通って,地元バスが少ないから,あっちのほうを通って,フルーツ・フラワーパークも本当は行けるんですけども,我々のバスは,我々だけの路線ですから,有料道路を通ってフルーツ・フラワーパークに行きよったんです。こんなもったいない現実があって,全体として喜んでいただけるために,こういうふうに──我々ももちろん1億5,000万ほどの赤字の解消もありましたけども,サービスの強化が明らかに図れているんです。今,岡場駅におれば,もうアウトレットまでバスが行きよるんです。あれ,市バスではできないんです。それをまた阪急は阪急で,これから有馬温泉とかいろんなことを考えていきますから,そういうふうな,単にマイナスの面だけを先生,見られないでですね,ぜひともあそこに住んでらっしゃる方の実感をもとに,お話ししていただければと思います。 76 ◯副主査(西 ただす) 結局,これ,他の事業者にも進めるということでね,話し合いもしてるわけですよ。それが今,実際にはこういう形でできてないということで,やっぱり問題だと思いますし,これからも質問していきたいと思います。  以上です。 77 ◯主査(平井真千子) はい,人見理事。 78 ◯副主査(人見 誠) 民主こうべの人見です。私,質問する前に,吃音がありますので,お聞き苦しい点があるかもしれませんけども,よろしくお願いします。  それでは,まず1点目,自動車事業会計の資金不足についてお伺いをいたします。  平成25年度決算での自動車事業会計資金不足比率は7.4%となっており,収支はほぼ均衡していますが,元金償還に伴う資金不足により,資金不足比率は悪化をしております。不安定な海外情勢や円安の影響による燃料費の高騰など厳しい経営環境の中,今後,資金不足比率がどのように推移していくと見込んでおり,資金不足を解消するためにどのような取り組みを行っていくおつもりか,御見解をお伺いをいたします。また,万が一,資金不足比率が20%を超えて財政健全化団体になってしまった場合,経営上どのような影響が考えられるかについても,あわせてお伺いをいたします。  2番目は,モビリティー・マネジメントの取り組みについてです。  モビリティー・マネジメントとは,過度に自動車に頼る状態から,渋滞や環境問題,健康問題に配慮しつつ,公共交通機関や自転車,徒歩など多様な交通手段を適度に利用する状態へと,自発的に転換をしていくことを促す取り組みです。この意識を市民の方に共有してもらい,実践していただくことで,地球環境を守ることになり,ひいては公共交通機関の利用促進となると考えますけれども,現状の取り組みはエコショッピングやエコファミリーなど,価格面での取り組みが中心となっておりますが,啓発が不十分だと考えます。局長の御見解をお伺いをしたいと思います。  3番目は,くどいようですがホームドアの設置についてお伺いをします。  きょうの全ての委員から質問が出ておりましたけども,このホームからの転落の抜本的な対策としてホームドアの設置を検討して,今年度中にめどを立てるという御答弁もありましたけれども,従来からのお酒を飲んでの酔っぱらった方や,目の不自由な方への転落に加え,最近では歩きスマホによる線路上での転落が問題になっております。この歩きスマホでの転落の防止に向けた啓発も必要だと思いますけども,物理的に線路上に転落を防止する仕組みも必要だと考えます。この大きな事故が発生する前に,ホームドアを設置する必要があると考えますが,このホームドアの設置に関する国の補助金の状況等も含めて,御見解をお伺いをしたいと思います。  4番目は,利用者に配慮したバス停・バスターミナルの整備についてです。  高齢化社会の進展に伴い,高齢者の方に安心して,より快適に市バスを利用していただけるよう,バス停における上屋・ベンチの設置を進められているということでありますけども,まだまだバス停の上屋・ベンチが設置されていないバス停,また設置はされているものの老朽化が進んでおり,更新が必要なバス停があるとお聞きをしております。そこで,昨年度はどのような基準でバス停の上屋・ベンチを更新また新設をされたのか,さらには今後,更新・新設の計画について,どのような基準で実施をされていく方針か,御見解をお伺いをいたします。  5番目は,1キロきっぷについてお伺いをいたします。  地下鉄海岸線の乗客増に向けた取り組みとして,駅の間隔が1キロ以下の1駅区間を対象に,通常210円の料金を110円とする1キロきっぷを実施をされて,新たな需要を見込めるかどうか実証実験を,期間を9月の30日まで延長されて実施をされてこられましたけども,この1キロきっぷの売れ行き等の状況,また実証実験結果への評価,今後の取り組みについて,御見解をお伺いをいたします。  以上です。よろしくお願いします。 79 ◯河井交通局長 私からは,理事がおっしゃいました自動車事業会計の資金不足についてと,バス停のベンチ等について御答弁申し上げます。  資金不足といいますのは,公営企業の事業規模であります料金収入ですね,これの総額に対しての資金不足の割合を申しまして,経営状態の悪化の度合いを示すということで,これ21年4月に財政健全化法ができたときに新たに定められた指標で,20%を超えると経営健全化団体ということで,総務省の指導を受けるようになってくると,こういうことです。25年決算の時点で,理事がおっしゃいましたように,資金不足が7億9,000万,資金不足比率が7.4%です。ちなみに,25年の売り上げベースで言うと,資金不足額が21億になると20%になりまして,この指定する団体に転落すると,こういうことでございます。  今後の見通しなんですけども,実は平成28年ごろまでが,バスの中期的な会計を見てますと,企業債償還と減価償却費を比べますと,実はちょっと企業債償還のほうが多いんです。ですから,これ経営がとんとんでも資金不足はちょっとふえるという形になります。ただ,その後は10年程度は逆に減価償却費のほうが企業債償還を上回るようになってきますので,まあ28年ぐらいまでを,何とか単年度収支の均衡が達成できれば,20なんてとてもいくことなく乗り切れると,こういうことの状況でございます。  具体的にこの25年からの福祉乗車証の制度の見直しの負担金減収,やっぱり多うございまして,先ほども午前中のここの委員会で答弁しましたように,何とかいろいろ土地の売却とかやりくりをして2,800万の赤字にとどめたということなんですけども,この土地の売却は,実は一般会計の間で8億で処分すると,3年間で3億・3億・2億と,こういうことで買っていただくと,こういう方向を決めておりますので,27年度の2億をもってもうなくなります。したがいまして28年は,先ほど言いましたように,収支がとんとんでも少しそれまで資金不足がふえますので,一時的なちょっと資金対策はする必要はあると思ってますけども,それをそういう対応をすれば,収支が賄うような事業運営をすれば,いずれまた回復してまいると,こういうことになりまして,乗車人員を,バスの場合はいつまで──高齢者というのは──確かに私は,高齢化というのがバスにとっては需要増にもなるような意味合いがあると思ってまして,きめ細かいサービスをすれば,だけども,やはり総論としては,毎日出歩くというか通勤・通学される方は減るわけですから,どうしても減少というのはある程度踏まえないといけないということですので,午前中の審査でも申しましたように,まず人件費を落としていくと。こういうことで時間外勤務の一層の削減に取り組んでいって,政令市中位程度の水準をまず27年度のうちに確実に達成するとともに,長大路線・重複路線の見直しとか,あるいは路線ダイヤの民間委託の拡大と,こういったことをやっていきまして,何とか福祉パスの落ち込みというのをしっかり吸収できるような収支構造に持っていってということで,継続してランニング収支の均衡を達成しなければなりませんし,し得ると思っております。  それから,経営健全化団体に転落したときですけども,これはまず4年以内に健全化計画というのをつくりまして,これ議会にお諮りするという形になりますし,市民に公表したり,あるいは国に対しても報告を行うと。その計画が著しくうまくいっていないということであれば,国から今度は勧告を受けたりもします。最終的にはその経営健全化計画を策定することになりますと,やはり国が関与してきまして,その事業そのものの必要性,いろいろ御指示を受けたり,あるいは公営企業をやってることの必要性も問われるということにもなりますので,我々としては,公営交通として,いろんな方の意見を吸い上げて,ある程度,自由度を持ってサービスをやりたいと思ってますので,経営健全化団体にならないよう最大限の努力をしていきますし,決してそうならないようにできるとも思っております。以上でございます。  それから,バス停の件ですけども,高齢化が進みますと,ベンチ・上屋というのは,私は本当に必要な施設であると。バスを待っていただくことに快適という言葉がいいんかどうかわかりませんけども,御辛抱いただく間は少しでも楽に待っていただくということでは,基本はできる限り設置していこうと,上屋もベンチもできる限り設置していこうと,これが基本の方針でございます。ただ,バス停によっては,例えば歩道がないとことか,あるいは歩道幅が狭くって例えばベンチを固定しますと,もう幅がほとんど残らないとか,そういったところとか,あと地元の同意が,すぐ背後地の同意を得てこいというのが道路管理者の占用条件になってますので,そういったことがなかなか得られないということもありまして,我々が思うような整備が一気に進むということにはなっていないこの現状です。  そういうことですけども,25年度は実は前年の2倍の予算を組みまして,上屋は3カ所を新設しましたし,あと三宮のセンター街の東のとこあたりは広告型の上屋なんです。あれに民間の力で建てかえをしてもらったということ等で7カ所の整備を実施しましたり,あるいはベンチも市内で26カ所,新たに整備をしております。それから,結構さびがいっぱい出ましてね,もう見苦しいし危ないという上屋も結構ありまして,こういったとこについても現地調査,あるいは営業所からの情報を集約して,25年度は58カ所,実は修理をいたしました,上屋の。今年度ですけども,実はさらに倍にしまして,24年度の実は4倍の予算を用意してます。バス停の施設に関する専属の実はラインを係長以下をつくりまして,それで一気に充実をしようということをやってまして,地域からのいろんな要望をいただいたら,もう極力それに対応すると。そういうことで整備を進めていきたいと考えてまして,もう既に今年度に入りまして上屋8カ所整備を計画して,占用許可とか,あるいは入札とかの手続やってます。ベンチも,もう既に地元への交渉とか精細な調査等をやって,もう37カ所年内にも整備しますし,ということになっております。それから,上屋の補修も今年度は9月末でもう57カ所補修をしましたし,10月中にも17カ所等々で,予算も随分ふやしてきましたし,これをにらみながら,できる限り要望に応えて整備をしていきたいというふうに考えてます。  以上でございます。 80 ◯宮本交通局次長 まず,私のほうからモビリティー・マネジメントについてお答えさせていただきます。  これまで交通局といたしましては,先ほど理事,御紹介いただきましたように,エコファミリー,それからエコショッピング,そういうものを導入してきておりまして,これらはマイカー,車の利用から公共交通機関への転換を図る動機づけを目指したものでございます。制度開始の平成17年度から25年度までで見ますと,エコファミリーは延べ1,146万人の方に御利用いただいてございます。また,エコショッピングも同じ期間に見てみますと,延べ3万3,000人の方に御利用いただいたと,そういう状況でございます,まず。  公共交通の利用について考えていただくためには,啓発というのが当然必要になってまいります。そういうことで,交通局といたしましても,産業団地の従業員の方でありますとか,住宅団地にお住まいの方,そういう方々に対しましてアンケートを実施したりとか,それから情報提供,そういうことでモビリティー・マネジメントの重要性みたいなものを知っていただくというような取り組みも過去してきてございます。交通事業者としまして,モビリティー・マネジメントを進めるために,やはり公共交通への自発的な移行,そういうことを促すことが必要であると考えてございます。そのため,お客様が利用したいなと思っていただける取り組みや利用しやすい市バス・地下鉄にしていく努力が必要になってくると思いますし,そうしたことをわかりやすく効果的にPRしていくことも必要ではないかなと思ってございます。公共交通事業に限らず,行動変容というのを促していくのは,啓発だけではなかなか難しい面もあるんではないかなと考えてございますが,モビリティー・マネジメントの推進につきましては,環境局などとも相談をしながら,効果的な方策がないかは研究していきたいなというふうに考えてございます。  続きまして,1キロきっぷの状況でございます。  海岸線の1キロきっぷにつきましては,実は昨年の8月に海岸線の沿線にお住まいの方々にアンケートをさせていただいております。その中で,海岸線を利用したくなるサービスは何ですかというような質問をさせていただきまして,それに対するお答えの約半数の中に,1駅から2駅の料金を安くするというお答えをいただいておりました。そういうことから,1駅の料金を安くすれば,どの程度新たな需要が見込めるかを把握するために,ことしの7月から──当初は8月の予定でございましたが,一月延長しまして9月までという形で実証実験を行っておりました。この3カ月の実績でございますが,発売総数が2万4,543枚,1日平均にいたしますと267枚という結果でございました。実証実験を始めるに当たりましては,本格実施できるかどうかということもございます。そういう中で,1キロ以下の1駅間を定期券以外で御乗車されるお客様が約500人おられましたので,そうしますと1キロきっぷでは料金は210円から110円,約半額にさせていただきますので,少なくとも500人の倍の1,000人以上の方に利用していただければ,本格実施が検討できるのではないかと考えておりましたが,結果は先ほど申し上げましたとおり,1日平均267人の方の利用にとどまってしまってございます。私たちとしましても,できるだけPRに努めてきたつもりではございますが,海岸線の乗客の増に寄与することができなかったという結果ではないかなというふうに思ってございます。この結果で仮に本格実施いたしたとしますと,一月当たり約200万円の減収になると。それにあわせまして駅の機器改修にも多額の費用がかかってまいりますので,この結果からしますと,本格実施は難しいのではないかというふうに現状考えてございます。  以上でございます。 81 ◯吉田交通局高速鉄道部長 それでは,私のほうからホームドアとスマホの関係の御説明をさせていただきたいと思います。  理事御指摘のように,歩きながらスマホをお使いになるお客様が全国的にふえているという状況でございます。ただ,私どもで言いますと,スマホを使われているお客様の転落事故,あるいは使っておられて車両に接触するといった事故は,幸い把握している範囲では当局では発生してございません。鉄道の安全を確保する上では,やはり我々,鉄道事業者によるハード面での整備とともにソフト面での対応が大事だというふうに思っておりますが,それに加えまして,やはり利用者のマナーも大事だというふうに考えてございます。こういった中で,私どももスマホ利用時のマナー向上のキャンペーンに取り組んでおるところでございます。昨年,平成25年度は,関西の鉄道事業者15社局と共同でポスターの掲示,あるいは車内放送を行ったところでございます。また,ことしも秋には全国秋の交通安全運動というのが9月21日から31日まで実施されましたけれども,この期間にこういった取り組みのほかに,三宮駅などの5駅で歩きスマホは危険といったような啓発文を明記したポケットティッシュの配布を5,000個ほど配ったりして,啓発に努めておるところでございます。今後も引き続き,そういった取り組みもしていきたいというふうに考えてございますが,やはりスマホの事故防止のためにも,ホームドアは有効だというふうに考えてございますので,繰り返しになりますけれども,いろいろと検討を進めながら,今年度中に設置方針についてのめどを立てたいというふうに考えてございます。  また,補助制度の御質問でございますけれども,地下鉄に関する補助制度でございますが,これまでいろいろと制度が変わってきております。西神・山手線の開業時点で言いますと,駅ですとかトンネルですとか,そういった構築物以外にも車両も補助の対象になっておりましたけれども,補助の制度が変わりまして,海岸線の建設時には,車両のほうは補助の対象外というふうになったところでございます。そういった流れの中で,仮にホーム柵を設置する場合の補助制度ということになりますと,以前は海岸線と同様に施設のみが補助対象になるということでございました。この場合の補助ですけれども,率でお答えさせていただきますけれども,国庫の補助が25.7%──計算式はいろいろあるようですけれども,結果として言いますと国庫の補助が25.7%,そして一般会計の出資金が20%,そして一般会計の補助金ですね,これが28.56%というふうになってございます。そして,残りの25.74%が交通局の企業債で賄うといった形になっておるということでございます。ただホーム柵の設置の関係で,私どもも車両についても補助を認めてほしいといったことを,関係団体等も通じて国のほうにずっと要望してきてまいりまして,最近ですね,一部,先ほどの車両とドアの連動部分ですとか,そういったホームドアにかかわる部分については,一部補助が入るといったようなことになっておるというふうなところでございます。  以上でございます。 82 ◯副主査(人見 誠) ありがとうございます。いろいろ御答弁いただきまして,自動車の事業会計の資金不足ですけども,御答弁がありまして,平成28年度までは償還のほうが大きいということで非常に厳しい状況が続くということでありましたけど,この平成28年を超えても,この少子・高齢化という中では,決して楽観できないという状況は引き続き続くという状況でありますので,この財政健全化団体になってしまうということはあってはならないことでありますから,本当に局長が言われたとおり,しっかりと頑張って取り組んでいただきたいというふうに思いますし,その中でも当然,経費の削減等をしていくということは当然でありますけれども,やはり基本はサービスをきちっと提供をして,できるだけたくさんの方に利用をしていただくというところの中で,できるだけ収支均衡なり利益を出していくということが原則なんだろうというふうに思います。その中での1つの一般論的なところの大きな取り組みとして,モビリティー・マネジメントの考え方もあるのかなというふうに思います。その地域のこの公共交通の足をどういうふうに守ってもらうのかということを地域の方に考えてもらうと同時に,またそのいろんなサービスについても,モビリティー・マネジメントのいろんな事例ではバス停の表示であったり,いろんな印刷物の表示を工夫をするなどして取り組みをされているところもありますので,そういったところの事例も研究をしていただきながら,取り組んでいっていただきたいと思いますし,そういう意味でも,さっきの答弁でもありましたように,なかなか行動パターンを変えていただくというのも,なかなか非常に難しいことでもありますので,それはもう一方としては,サービス向上とあわせながら考えていくと,啓発もしながら取り組んでいくということになっていくんだろうというふうに思いますけども,その中でその1つが,例えば,これは電車ですけども,ホームドアの設置も──これは自動車会計じゃないですけど──なんかなと思いますけど,今いろいろ御答弁もありました,今,国の補助のほうでは車両の補助以外はなかなかないということで──一部補助があるということで,一部しかないということですね,ありましたけども,先ほどの答弁の中で,今年度中に局長もめどを立てるということですけども,補助金の内容のいかんに問わず,今年度中にめどを立てて,具体的に計画を立てて,来年度の予算には,このホームドアの設置に向けた何か予算を盛り込むという方向で取り組むということでよろしいんでしょうか。 83 ◯河井交通局長 国庫補助金のめどというのは,これはそんなに難しいことじゃありません,むしろ奨励されてますから。難しいのは一般会計のほうでございまして,もううちの財政としっかり議論せないけません。この間,市長からもそういう方向の少しアドバイスをいただいてますので,そういうのもめどをことしじゅう,今年度中に立てたいと思っております。 84 ◯副主査(人見 誠) そうしたら,河井局長の力量に期待をしまして,一般会計からもしっかりと折衝をして,その辺の予算をとってきていただいて早く,各委員の先生からもありましたので,そういうことを踏まえてしっかりとこの辺の取り組みもしていただきたいというふうに思います。  4番の利用者に配慮したバス停またバスターミナルの整備についてですけれども,いろいろ答弁もいただきまして,難しい問題点というのもあるのかなというふうには思いますけれども,先ほど言われた高齢化の中で,高齢者の方の利用の中で私がよく聞くのは,ことしの夏は結構雨が多くて暑くなかったんですけど,例年,炎天下の中でベンチもなく上屋もないところで待ってらっしゃるのが大変だとか,待つのがしんどいとか,周りの若い方もそういう状況を見て,ちょっとかわいそうといいますか,状況を何とか改善できないのかなという声もよくお聞きをしておりますので,先ほど局長が答弁した高齢者の利用増の要素もあるということでしたけども,それにはこのベンチや上屋の設置というのも欠かせないのかなというふうに思います。平成24年と比べて予算を4倍もとってつけてらっしゃるということでしたので,引き続きこの分の予算もとってきていただいて,引き続き整備を断続的に進めていっていただきたいというふうに思います。  このバス停のとこに関連してですけれども,特に北区の中で路線移譲をされたところの路線もありました。そこの移譲路線のとこのバス停の上屋,新設等に係る補助や経費の負担をお願いするというのは,なかなかその事業者に対しては言いにくいといいますか,難しい側面はあるのかなというふうには思いますけれども,他社との共同の運行の路線のバス停に係ります管理や整備については,費用や整備主体などどのような基準に基づいて実施をされているのか,御見解をお伺いをしたいと思います。 85 ◯河井交通局長 既に移譲した路線については,これはもう所有権が移転してますので,移譲先で上屋・ベンチの維持管理をやっていただくということなんですけども,有野営業所の移譲のときは,実は,私どものほうからもう少し手が要るやつは全部修理して,それで引き継ぎました。ちょっと例外なんですけれども,もう移譲に当たってはそういう措置をして,阪急バスさんなり神姫バスさんに引き継ぎをさせていただきました。  それから,御質問の民間バスと共同運行路線──垂水なんか特に多いですけど,ああいったとこの維持管理は,実は路線を新設あるいは延伸したときに協定書を締結します。その協定書の中に整備管理主体とかいうのを分担区域を決めまして,それぞれのバス事業者の責任で実施すると。ただし,それに要した経費については,実は今,運行本数で案分して負担すると,こういうことをルールにして共同運行事業者と整理をしております。  以上でございます。 86 ◯副主査(人見 誠) 分担をして,あと費用を案分としてされてるということですね。その中でも,北区のところでも共同のバス停留所のところになっているところもありますけども,そういったときのいわゆるバス停の改善の要望もお聞きをしてお話をさせてもらったり,お願いをされてもらったりするときもあるんですけれども,共同のところで相手さんとの協定の話もありますのでみたいなところで,なかなか進めていただけないというところもあったりもするんですけども,その辺の話し合いとか,その進捗の状況の管理とか,その辺はどんなふうにされてますでしょうか。 87 ◯河井交通局長 それは私どもに言っていただきましたら,私どもで責任を持って先方と話します。何らかの事情があってできないことがある場合もあるかもしれませんけども,基本的には私どもに話をいただきましたら,負担区分関係なしに共同運行している路線なら,責任を持って話をします。  以上でございます。 88 ◯副主査(人見 誠) ありがとうございます。そういうことであれば,また今後もいろいろお願いをさせてもらいますことがあるかもしれませんので,そのときにはしっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。  それと,バス停に関連して,ちょっと違うとこになりますけども,須磨区の名谷の駅前のバスターミナルが,年々利用者が増加をしてきておりまして,既存のターミナルだけでは乗客をうまくスムーズにさばけない状況になってきているのではないかなというふうに思います。名谷駅のように,駅開設から年数が経過してバスの運行本数も大きくふえているようなバスターミナルについては,これからも乗客の方に快適に利用をしていただくため,バスターミナルの拡張も含め,抜本的な見直しを行うべき時期を迎えているのではないかと思っておりまして,関係局とも含めて協議をしていくべきというふうに考えますけれども,御見解をお伺いをしたいと思います。 89 ◯野々下交通局自動車部長 名谷のターミナルについての御質問でございます。  名谷のバスターミナルにつきましては,昭和52年3月に地下鉄名谷駅が開通して以来35年間利用されておりまして,乗降客──これODの調査によりますと,平成14年調査で2万2,787人──これ1日でございます。25年の調査では1万9,095人──これも1日でありますが,というようなことで,ピーク時に比べると,路線等の配置もございますけども,数だけを見ますと少し減少の傾向にはありますけども,今もって名谷周辺の多くの方に御利用いただいているのが実態かなというふうに認識してございます。  現在の運用の状況でありますけども,運行の経路は別にして総本数で見てまいりますと,今申し上げたように,乗客数の変動に合わせまして14年度で1日で1,229本,それから25年度で858本ということで,効率にも配慮したような形で,あるいは乗客数の変動を受けた形で,ターミナルの実情に合わせた運営を行っている,これが実態かなというふうに思っているところでございます。ただし,1日の中で,やはりベッドタウンといいましょうか,通勤・通学のピークを持った特色を持ってございますので,ターミナルの中の通勤・通学のラッシュ時の時間帯,特に83系統・77系統が相使いしている6番乗り場のあたりなんですが,こういうところでは大勢のお客様がバス停に並ぶと──夕方が特にそうなんですが,混雑する状況ということも発生してございました。こういう中で,混雑緩和の観点で,昨年度から発車時刻をおおむね──これは一般的なことの徹底ということになりますけども,3分ぐらい早い着車を心がけまして,なるべくお客様に車内でお待ちをいただくというような,そういうふうな工夫の徹底というのを営業所とタイアップいたしましたり,あるいは運行本数につきましても平成25年度は臨時便として,26年度からはダイヤに組み込む形で,16時台が1本から2本へ,18時台は2本から3本へと本数を増便して,お客様の──また一方で,これは2つの系統が1つの乗り場ということになりますんで,整列をいただきやすいような啓発の表示というような,そういうソフトの対応もしているところでございます。  そういうことで,今,大きくは成熟し,人数についても1つのおさまりを受けている中で,やはり1日の稼働としては少しストレスがかかる部分もあると。こういった状況について慎重に状況把握をいたしまして,必要と認められる場合については,例えば誘導のさらなる徹底ということもありますし,場合によっては,ターミナル全体の改良を含めたソフト・ハードの工夫につきましても,引き続き現状をよく見定める中で検討をしてまいりたいと思ってございます。  以上です。 90 ◯副主査(人見 誠) ありがとうございます。いろいろ答弁いただきましたけども,先ほど答弁の中にもありましたとおり,いずれにしてもたくさんの方が利用をされているという中で,2つの系統が1つのバス停になっているという中で,若干ストレスを与えてしまっているというケースもあるという時間帯もあるというようなことでありました。いろいろ日によっても時間帯によっても違う部分もあるかもしれませんけども,今この須磨のところを含めてニュータウンのオールドタウン化ということが問題になって,その中でもどういうふうにそれを解消していくのか,取り組んでいくのかという話の中で,駅のターミナルのところ,またバスターミナルのところというのがどうあるのかということも,1つの大きなインフラ整備だというふうに思うんです。バスのターミナルの整備をしたから,すぐにオールドタウン化の問題が解決するとは思いませんけども,その辺も含めた住宅の問題やまちのあり方を考えていく全体の1つの中で,バスのターミナルのあり方とか,駅のターミナルのあり方ということもあるのではないかなというふうに思いますので,そういった観点からも,関係局とも少なくとも協議をしていく,相談をしていくということは可能だと思うんですけども,そのあたり,もう1度見解をお願いしたいと思います。 91 ◯野々下交通局自動車部長 バスターミナルにつきましては,基本的にはインフラの部局がございまして,私どもはバス停としての占有の許可を得て,それでブレーションをしているというのが実態であります。当然,そういった中で,そういうインフラにかかわる部局について,何か細かいことでも手を入れたりする,あるいは大きな話でしたら拡張というようなこともあるかもしれませんし,その中間においては,標柱なんかを移動させたりとか,いろんな場面でバス事業者とそのインフラ局との関係というのは出てまいりますので,それはもちろんさまざまな検討をする中で,必要な調整というのはしっかりとやっていきたいと思っています。  以上です。 92 ◯副主査(人見 誠) 当然その部分については,いろいろ建設局とかほかの官庁との関係もあると思いますので,そういったとこも含めてインフラ整備として,しっかりと交通局の中でも取り組みを進めてもらいたいという,そういう観点で言わせてもらってますので,その取り組みをよろしくお願いいたします。  次に,1キロきっぷについてお伺いをしたいと思います。先ほどいろいろと答弁がありました。1日の利用の枚数が平均が267枚ということで,1,000枚以上の売り上げがあれば採算がとれるのかなということで,現状としては実施が難しいということで言われてました。実証実験の期間が終わって,十分な検証はこれからかもしれませんけども,この267枚にとどまった原因といいますか,その辺はどのように考えていらっしゃいますか。 93 ◯宮本交通局次長 この267枚なんですけれども,実は昨年の同時期の乗客数とちょっと比べてみたんですけれども,実際にはこの267枚のうち新たに需要として発生したのは52人かなというふうに,ちょっと推計をいたしております。そうしますと残りの215人の方というのは,これまでも210円で御乗車いただいてた方が110円に切りかわってということでありまして,先ほど500と申し上げましたが,ということでいきますと,差し引きまだ280~90ぐらいの方は,1キロきっぷがあるにもかかわらず210円のままで乗っておられたということだと──今,済みません,最終の分析はしておりませんが,そういう認識をいたしております。  そういう中で,多くは例えばICカードを持っておられるお客様でありますと,一々販売所に寄らずに通ってしまうほうが早い場合もございますし,また敬老パスにつきましては,市民の方々が敬老パスというのは乗車券の中でも一番割安で乗れる乗車券だという,もしかしたら認識があって,敬老パスよりも安い乗車券はないんだというような,もし認識がありましたら,敬老パスの方もICカードでございますので,そのままラッチを通過して乗っていかれた方もあるのかなということで,実施途中でありましても,そういうふうなちょっと分析もしながら,ラッチのところでの1キロきっぷのPRをちょっと厚めにしたりとか,いろいろ取り組みはちょっと,PRを重ねてみたんですが,伸びなかったという面がございますので,もしかしたらそういうICカードの使い方が1つの要因としてあるのかもしれない──済みません,現状ですが,そういう分析をいたしております。
    94 ◯副主査(人見 誠) ありがとうございます。そういった意味で,いろいろ課題もあったと。これからの結果分析,これからというところもあるんだとは思いますけども,この1キロきっぷのアイデア自体はすごいいいアイデアだなというふうに個人的には思ってまして,このまま本格導入なしに終わってしまうのは,もったいないのかなというふうに思ってまして,結果をしっかりとまた分析をして,そのICの分とか改善するとこは改善して,もし本格的に実施ができるようなことがあれば,前向きに検討をしてもらいたいなというふうに思います。  これに関連してというか,関連しないかもしれませんけども,この1キロきっぷのあり方を,また西神・山手線や市バスのほうへ適用の可能性を検討するということはあり得るのかどうなのかということをお聞きをしたいと思います。市バスにおいて,例えば1~2停留所間で利用することができるというふうになれば,コミュニティーバスのような使い方でできるようになるのかなとも考えられますし,また久元市長も言われている,この中心の再編の中で,北野や新神戸と三宮,元町・ハーバーランドのこの南北を結ぶ路線の新設や強化の中で利用できれば,回遊性の向上,また観光客の利用客の増なども見込める路線を整備して,そのあたりの利用増も見込まれるのではないかなというふうに思いますけれども,御見解をお伺いをしたいというふうに思います。 95 ◯宮本交通局次長 まず西神・山手線への拡大ということでございますが,まず西神・山手線と海岸線の状況の違いがあるというふうに認識いたしております。海岸線につきましては,これまでも乗客増対策にさまざまなものに取り組んできておりましたが,なかなか乗車人員が伸び悩みということで,今現在1日平均4万3,000人ぐらいという状況で,ランニング収支の均衡もとれない状況というのが海岸線の状況でございます。言葉は悪うございますが,苦し紛れでも何とか何かできないかなというところは,それがそういう1キロきっぷでもやってみよかというふうなこともございますし,海岸線と山手線とはそういうことの違いがあるかなと思ってございます。仮に西神・山手線で1キロ以下の区間でいいますと4区間ありまして,長田と上沢,それから上沢と湊川公園,湊川公園と大倉山,それから県庁前と三宮,その区間がそうなんでございますが,その区間,23年度のOD調査で見ますと1日当たり1,452人の方がおられるんですけれども,先ほどの海岸線の場合は500人と申し上げてましたが,そういうふうなものでいきますと,やはりそれ以上の倍の利用者の増を見込めるかというと,なかなか難しいのかなというふうに思ってございます。そうしますと,減収額が先ほど海岸線の場合月200万と申しましたが,それよりも大きな額の減収額が山手線のほうで発生してくるのかなというふうに思ってございます。  それから,市バスの1から2の停留所間の安価な乗車券ということですけれども,直接の事例にちょっと当てはまるかどうかはあるんでございますが,平成19年に南北の観光スポットを回遊するルートで,北野工房のまちを起点にいたしまして,旧居留地か元町駅,そういう巡回する経路を,ちょいのりバスという名称で1コイン,100円で運行する実証実験を18日間行ったという経緯がございます。当時,状況を見ますと,1便当たりの乗車人員は平日で3.4人,土・日で8.8人ということで,全体で5.2人,1便当たり5人ちょっとのお客さんだったという結果になってございます。確かに安価な乗車券の発売をいたしましたら,新規の需要というのは発生してまいると,そのようには考えてございますが,その割引を上回るだけの新規需要というのが,先ほどの1キロきっぷの中でもそうでございますが,なかなか期待できないという状況ではないかなというふうに考えておりますので,海岸線以外のところで検討というのは,なかなか難しい状況でございます。  以上でございます。 96 ◯副主査(人見 誠) ありがとうございます。ちょっと1キロきっぷと直接は関係ないかもしれませんが,私個人的に思ってますのは,久元市長が三宮等の再編に当たって,回遊性向上と南北の強化のためにLRT導入可能性を検討するということでしたけども,それはそれで別に否定はしませんけども,既存の市バスなり何なりの工夫でも,それの取り組みができるんじゃないのかなと。それはそれでやった上で,LRTの導入を検討するなら検討することがあってもしかるべきなのかなというふうに思ってますけども,その辺,局長の御見解はいかがでしょうか。 97 ◯主査(平井真千子) 時間がないので一言で。 98 ◯河井交通局長 いろんな角度からしっかり研究したいと思います。 99 ◯副主査(人見 誠) では,しっかり研究してください。よろしくお願いします。終わります。 100 ◯主査(平井真千子) この際,約20分間休憩いたします。  午後2時40分より再開いたします。   (午後2時17分休憩)   (午後2時41分再開) 101 ◯主査(平井真千子) ただいまから決算特別委員会第2分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,交通局に対する質疑を続行いたします。  それでは,向井委員,どうぞ。 102 ◯分科員(向井道尋) それでは,5点お伺いしたいと思います。  午前中からこれまでに4人の質疑者がいろいろと質問されましたので,大分重なる部分が出てくると思いますが,また違った観点から質問させていただきたいと思いますので,御了承いただきたいと思います。  まず初めに,自動車事業の経営状況についてでございますが,平成25年度の自動車事業は,予算上は5億円もの赤字を見込んでいましたが,最終的には約3,000万円の赤字を計上しています。予算から比較しますと大幅に収支が改善しておりますが,どのような経営努力を行われたのかお伺いをいたします。  2点目に,バス路線の収支改善についてお伺いします。  25年度決算におけるバス路線ごとの収支については,営業成績がよい路線として76系統や77系統など主に駅を中心とした団地循環路線が多く,一方,営業成績が悪い路線としては10系統や20系統,あるいは81系統,85系統など長大路線や鉄道並行路線,重複路線が多くなっております。平成26年度の路線見直しにより,20系統は廃止され,10系統や81系統で代替するよう,また85系統も81系統に統合・廃止され,より短い路線に改編されました。営業係数や営業収支を見ると,ほかにも営業成績が悪い路線があります。そこで改めてお伺いしますが,このような路線再編の判断はどのような分析のもとで行っておられるのでしょうか。また,今後もこうした営業成績の悪い路線を中心に,路線の見直しを進めていくのか,御見解をお伺いします。  3点目に,バス停へのベンチ・上屋の設置についてお伺いいたします。  高齢化が進んで,バスの利用者も高齢の方が多くなってきており,我が会派はこれまでバス停へのベンチや上屋の整備促進を求めてまいりました。しかしながら,予算面だけでなく,バス停周辺が車椅子やベビーカー,歩行者の妨げとなる場合に,道路管理者から許可されなかったり,また交通局への寄贈ではないが業者などが安全性に欠けるベンチや椅子を勝手に置いたままであったりとか,なかなか簡単に新設に至らないということも理解をしております。そうした中で,これまでどのように取り組んでこられたのか,またベンチ・上屋の設置促進に向けた今後の方針や取り組みについてどうなのかお伺いします。  4点目ですが,中学生のバス定期券の割引拡大についてお伺いいたします。  さきの本会議代表質問で我が会派より,義務教育であるにもかかわらず,中学校入学時等における制服・体操服などなど保護者の費用負担が約6~7万円以上になることから,軽減する手だてをとるよう教育委員会に求めてまいりました。また,市内30の小・中学校で,約1,000名の児童・生徒が公共交通機関を使って登下校しております。そのうち例えば須磨区の一の谷から高取中学校に通学する生徒など,ほか市内には約600人近くの中学生が公共交通機関を利用して通学しており,これらの中学生を持つ保護者にとっては,通学定期料金は一層大きな負担となっております。中学生の場合,夏休み中などには使えない市バスの学期定期──これは高校生と同額でありますが,これを利用したとして3学期分で計6万7,260円になります。さらに中学生は夏休み中などでも部活動のため登下校しますので,1カ月定期7,200円を利用したとすると,年間で合計7万4,460円かかることになります。このように中学生は定期や定期外ともに,高校生と同じく大人料金が必要となるためであります。これら学期定期・通学定期は小学生のものの2.4倍となり,割高感が拭えません。そこで,義務教育である中学生については,さらに割引率を拡大した中学生専用バス定期を認めてはと考えますが,御見解をお伺いいたします。  最後,一番皆さんからの質問が多い地下鉄のホームドアについてお伺いいたします。  我が会派も議会で初めてこのホームドアについて取り上げさせていただきましたので,しっかりと質問したいと思いますが,国土交通省が2020年,東京五輪・パラリンピック開催に向け,年内の閣議決定を目指す交通政策基本計画の原案で,ホームドア設置駅を本年3月末現在583駅から,2020年度までに800駅にふやすとの目標を掲げております。これは,2011年度に国交省の有識者会議が,1日当たり平均10万人以上が利用する駅で転落などの事故が多いと指摘し,優先して対策を講じるよう求めたことによるものと思います。そして,1日当たり平均10万人以上が利用する駅を主な対象として,ホームドアの整備を盛り込んだと聞いております。地下鉄西神・山手線では,軌道への転落事故が毎年10数件,昨年度は12件発生しており,この中には目の不自由な方の転落事故も含まれておりますが,今後,目の不自由な方の転落事故だけでなく,飛び込みによる自殺も防止していかねばなりません。現在,国も事業者にホームドアの整備費の補助を行っているとのことですから,今年度中に方針を決めていただき,まずは10万人以上に該当する西神・山手線三宮駅に早期に設置を決定し,工事に着手すべきと考えます。現在までの検討状況とあわせ,局長の御見解をお伺いします。  以上,よろしくお願いいたします。 103 ◯河井交通局長 それでは,私から御答弁申し上げます。  まず最初に,自動車事業の経営状況についてということで,予算との──予算段階からは収支改善したということですけども,この内容について説明をしたいと思います。  まず,25年の予算を組んだときに入れてました要素は,有野営業所等の9路線の移譲,それから車検業務の一部委託と,こういう形で1億8,000万ほど実は予算改善要素,予算段階で入れておりました。それから福祉乗車証は8億7,000万ほど,これは悪化するということで,当初予算案を5億2,000万の赤字──失礼しました,これ土地の3億900万の処分も入れてまして,予算には,その結果でも5億2,000万の赤字が出るという予算でした。したがいまして,我々としては,この5億2,000万を執行段階でどれだけ改善するかというのは,非常に大変な命題になってきたわけでございます。25年度は,まず決算としては人件費を予算から比べますと3億3,000万削減してます。これは超過勤務の縮減でありますとか,あるいは全市の給与カットも入りましたんで,午前中の質疑でも申し上げましたけども,1人当たり人件費を前の年より68万落としまして,733万まで削減してきましたんで,こういったことで人件費が3億3,000万,予算段階より削減ができました。また一方で運輸収入のほうはずっとマイナス傾向が続いてましたんですが,実は25年は景気の動向もあるんでしょうが,少し減少傾向に歯どめがかかったような形になりまして,予算よりも2億9,000万,実は運輸収入がふえております。こういう結果でこれを合計しますと,6億ぐらいの改善になったと──6億じゃございません,済みません,5億2,000万の赤字が2,800万の赤字にとどまったというのが大きな理由でございます。  それから2つ目には,バス停のテント・ベンチです。  バスはできる限り定時運行して必要以上にお客様に待っていただかないようにする,これが一番大事なんですけども,お年寄りは特に運行本数の少ないようなとこでは,随分早くに来てお待ちになられる方もいらっしゃいまして,本当に御迷惑をかけております。バス停のテント・ベンチの全体像を簡単に御説明させていただきますと,今この9月末でバス停が1,475ございます。このうち上屋がついておるのが830です。それから,ベンチは591カ所に773基整備をしております。午前中の質疑でも答弁しましたけども,上屋・ベンチが整備されていないバス停には歩道がない,あるいは歩道有効幅員が道路管理者の定める基準を満たさない等々,いろんな理由がありまして,これらを除くと上屋で約200カ所,ベンチで約360カ所が我々は未設置である箇所だと,こういうふうに認識をしております。したがいまして御要望があれば,これを全て解消していくという目標のもとに整備をしていきますけども,最近は特に地先の方の同意で随分難航してます。例えば,上屋ができたら店舗の看板が見えなくなるとかですね,あるいは夜間にベンチに人がたむろするやないかとか,あるいはもう自分の土地の資産価値がそれが出るだけで下がるとか,上屋をつくるなら,もういっそバス停をどっかよそへ持っていけと,こういうお言葉もいただいてまして,なかなか同意を得るのに私どもの職員も随分苦労しておるというようなことが実情です。こういう中で25年は上屋3カ所を新設,それから4カ所に広告つき上屋を建てかえまして合計7カ所の整備をするとともに,ベンチを26カ所を新設しまして,さらに58カ所の上屋は補修工事をしたということですし,26年度は上屋の整備を8カ所予定してますし,ベンチは37カ所を年内に整備しますし,また9月の末の時点でも,改修のほうも57カ所既に済ませております。そういうことで,実は予算を随分,4倍ほどの──2年前に比べますとふやしましていろいろやってますけども,このやり方以外でも方法があると思ってまして,1つは民間事業者が広告収入を原資として上屋を設置する。まちの中で,よくビールの宣伝とかいろいろ入ったきれいな上屋がありますけど,あれ専門業者がおりまして,あの業者が広告料収入を得てそのかわり全て設置も管理もすると,こういうことがありますので,あれは非常に,ある意味で効果のあるいいデザインもございますので,毎年あそこの社長と私,年に1遍──フランス人の方なんですが会うんですけど,ことしも8月の26日に来られましたんで,ぜひとももっともっと神戸でふやしてほしいというふうに要請したところであります。今後ともそういった力もおかりしたいと思ってます。それから,この10月から,ちょっとハートフルベンチ事業というのを立ち上げました。できればバス停の近隣の個人の方,あるいは団体の方,あるいは企業の方にベンチの寄贈をしていただけませんでしょうかと──簡単なネームをつけたりするんですけど,こういったことを立ち上げて,先日も記者発表いたしました。こういったこともおかりして,予算だけでなかなか進みませんので,先ほどの市の予算と,それからそういう広告つき上屋と,あるいはハートフルベンチと,この3つの力で総合的に整備を進めていきたいというふうに考えてございます。  それから,次に中学生の通学定期の件です。  市バスのまず大人・小児の料金というのは,御案内のようにもうこれは全国的に小学生は小児料金,中学生は大人料金という区分をされてます。したがいまして,今の市バスの普通区の通学定期の大人ということになりますと,1カ月であれば割引率は約40%,料金で7,200円と。6カ月定期を買いましても1年で7万7,760円で,月に割りますと6,480円,こういうことになってきます。また,委員おっしゃいました学期定期を買いましても一月当たりに直すと5,605円,わずかに安くなりますけども,これまた休みの日に使えないと,夏休み等でということです。しかも,これが全てが直接家計負担になってくるということでございます。市バスの通学定期の割引率,民間のバス事業者もほぼ同じような割引率をされておりますけども,一方,教育委員会の調査,私どもも入手いたしますと,やはり今,市内の中学生──これ市立中学に限って申しますと,市バスを利用して通学されている生徒さんが238人いらっしゃるそうです。また,民間バスで通学されている方が57人。それから,JRなど鉄道で利用されてる方が254人,こういうことだというふうに教育委員会から聞きました。この質問,交通事業者としては非常に心苦しい答弁になるんですけども,やはり市バス通学定期の割引拡大ということは,私ども交通事業者の立場でやるとすれば,これは市立中学だけじゃなしに,当然,民間中学もやらないけませんしということになってますので,なかなか交通事業者として実施をするということは難しいんかなと実は思ってます。学区が理由で直接家計負担で通学費が必要やという事情は私もよくわかるんですけども,委員おっしゃいましたように,この間,本会議で教育委員会のほうで,他都市の通学費助成制度の詳細を研究した上で早急に制度設計等も含めて検討すると,こういうふうに答弁してますので,まずはその辺の答えを待っていただかざるを得ないと思ってます。その上で,交通局として協力できることが何かあれば,これはしっかり協力していきたいと思っております。交通事業者としての答弁に終始しましたことをおわび申し上げますけども,こういうことにならざるを得ないということでございます。  それから,地下鉄のホームドアの検討状況,午前中と大分ダブりますので少し短くしますと,これまでのいろんな検討の結果,我々は可動式ホーム柵のタイプでやりたいと,この1メートル30ほどの動くホーム柵タイプでやりたいと。それから,車両更新を前倒しして,全車新車にかえてやりたいと。それに7~8年ぐらいかかりますということです。今残されている検討状況は何かと申しますと,まずこの初期投資の費用がホームドアの導入費約50億,それから車両を一括して買いますから,これの償還等を考えないといけません。それに加えてホームドアの設置の,今度は維持管理費が1億程度要りますので,こういったことを交通事業者として高速鉄道事業の会計の中長期的な見通しと,それから損益だけじゃなしに資金の見通しとセットで慎重に試算して,今見きわめていっておるということです。また一方で事業費の中に国庫補助もいただかないけませんし,また大分立ち直ってきましたけども,まだまだ見通し甘くありません一般会計のほうからも補助をもらわないけませんので,その辺の協議が必要ですので,これを今進めておるということで,私としては何とかめどを立てたいと。やる気はもう言うまでもないですけど,めどを私の任期中にしっかり立てたいというふうに思っております。  以上でございます。 104 ◯野々下交通局自動車部長 私のほうから,路線再編についての基本的な判断・基準といったことについてお答え申し上げたいと思います。  市バス路線の収支の傾向として,鉄道が整備された市街地を東西に走る長大路線は運行時間が長くかかるため,運行効率が悪くなり,定時制の確保も難しく,鉄道と競合することもあって赤字路線が多い傾向にございます。これは委員御指摘のとおりでございます。そこで,平成26年度実施の路線再編では,特に1として路線延長が長く,2他路線と重複区間が多く,3営業係数が悪く営業収支差の大きい路線を中心に見直しを行い,再編を実施したところでございます。具体的には営業係数150以上,営業収支差1年間で3,000万円のマイナス以上,路線長が10キロ以上を見直しの1つの基準といたしまして,これらに複数該当する路線を中心にピックアップをしまして,他路線との重複状況,乗継割引導入による乗り継ぎの可否,代替交通の有無等を考慮し,できるだけお客様の利便性を損なわないよう,走行調査等のデータをもとに,人の流れや再編による影響度をよく検討した上で,対象路線を選定にかけていただいたと,こういう考え方でございます。再編から半年たったわけでございますけども,乗り継ぎに関する苦情等というのも一段落しておりまして,むしろ一方で,同時に導入した割引制度も含めて新たな利用が広がった,あるいは短絡により路線の定時制が向上したというような声も聞かせていただいておりますので,路線再編の取り組みについては,一定,市民の御理解は定着しつつあるのかな,あってほしいかなというふうに考えているのが,今,現状でございます。今後も乗り継ぎバスにおける乗り継ぎしやすいダイヤの設定,利便性のさらなる向上のために,引き続き利用者の要望等を精査し,もし修正・変更が必要と考えられる事案については,しっかり対応していきたいと,これが再編についての基準並びに考え方でございます。  今後の取り組みでございますけど,今後につきましても皆様,市民の身近な足である市バスを守り,経営を安定維持していくことは重要であると,そういう観点に立ちまして,今申し上げたような見直し基準に該当する路線を中心に,統廃合・短絡・廃止などの再編案を策定し,現在の利用状況などについて慎重かつ丁寧な分析を実施した上で,経費削減等も行いながら,必要と思われる路線については再編を検討・実施していきたいというふうに考えております。今後,こうした考え方は,こういうふうな取り組みを通じて経営改善を前進させまして,筋肉質の経営体質というかそれを獲得しまして,こういった取り組みのもとに,例えば現在,神戸市内で複数の路線が運行している地域もございます,一方で1時間に数便程度しか運行してない地域,さらにバスや駅から500メートル以上離れた,いわゆる空白地域というのもございます。こういうところに神戸市の市バスサービスを提供するということで,公営交通として多くの市民に細やかなサービスを展開していく,そういう基礎をつくる,そういう作業になるのかなと捉えておりますので,引き続きそういった方向で,常に検討し,そして慎重に議論を尽くした上で取り組みを続けてまいりたいと思っております。  以上です。 105 ◯分科員(向井道尋) 御答弁ありがとうございました。ホームドアにつきましては,もうこれ以上くどくど申しません。もう局長がめどを立ててやるという御決意なので,もうそれを期待してお待ちをしておりますので,何とぞよろしくお願いしたいと思います。  この後1問ずつお願いしたいと思いますが,次に,自動車事業の経営状況についてでありますが,赤字ではあるんですが人件費の削減・乗客数の増,そういったものに取り組んで,これまで5億円もの収支改善を行ったということで,一定評価をさせていただくとこでございます。しかし累積資金不足は依然と増加傾向にあります。このままでは,いずれまた経営健全化団体となる資金不足比率20%を超えてしまうのではないかと,先ほどからも出ておりましたが危惧をしております。今後とも危機感を持って,さらなる経営改善に努めるべきだと考えますが,経営改善の根幹となる乗客増に向けて,どのような取り組みを行っていくのか御見解をお伺いします。 106 ◯野々下交通局自動車部長 経営改善と乗客増についてのお尋ねでございます。  経営改善の根幹として,乗客増に向けた取り組みが必要だというお尋ねでございますが,市バス事業の経営に当たって重要な要素は,入るをはかって出るを制すと申しますけれども,1つには,これ人件費が総費用の約65%を占める労働集約型産業──午前中も議論ございましたけども──でありますから,このサービスを維持しながら人件費──これは1人当たりの人件費,また総人件費でございますけども,この抑制をしっかり取り組むこと。いま1つは,乗客増そして収入増を目指すことであると考えております。乗車料収入が総収入の約90%を占めるということでございます。もちろんその議論があった福祉パスの負担増の重圧ということもあるわけですけれども,やはり本業であるところの乗車料収入を獲得するというのが,御指摘のとおり経営改善の根幹ということで認識は一致をしているところでございます。  肝心の乗客増対策の取り組み,方向性でございます。その肝要と申しましても,乗合事業といいますのは,全国的にも少子化・高齢化による生産年齢人口割合の低下,あるいはマイカーの普及,さらには長期の景気低迷が続いたと,こういったことで減少傾向が続いておりまして,神戸市でも昨年度は移譲路線等の影響を整理すれば下げどまったということは言えるかもしれませんが,やはり長期的には減少のトレンドが続いておりまして,乗客増の即効薬・万能薬というのは,なかなか見当たらないというようなことを感じてございます。こうした中で取り組みの状況,また方向性についてですけども,局長からは,日ごろから気づき・感受性・市民目線を大切にするように強く指示をされております。社会環境の変化,市民顧客ニーズがどこにあるか,営業所の最前線からの生の声やお客様はがきの要望,あらゆる情報をしっかりと受けとめて,組織が一致団結して,よい意味での商売感覚といいましょうか,危機感を共有して取り組むことが重要であるというふうに考えております。具体的には,まず直営・委託営業所を問わずに,何よりも安全・安心な運行を確保して,同時に車内マイクの活用などサービス・マナー向上を徹底することが大前提で,乗車後に好感を持っていただくということが,まず何より大切だと考えます。その上で社会環境の変化に柔軟に対応した運行サービスを工夫・徹底することにより,新たな需要開拓,乗客増につなげたいというふうな思いでございます。  例えばでございますけど,平日の昼間時間帯の乗客増ということがございます。そういう高齢化というのが,バスのいわゆるマイナス要素というふうな捉え方もございますけども,一方で,高齢化で免許をもう返納されるような方がふえつつあるというふうなお話もございます。その高齢層を中心に,平素のお買い物・病院,文化教室などがある地域福祉センター・プール・体育館などへの交通手段として,いかにバスを御利用していただくかという観点から,団地内にバスを運行させることや,病院までバス停を近づけるなど,利用者の利便性を向上させること,その目線に立った,そういう乗客増対策に取り組んでまいりたいと思っております。また,今まで乗り継ぎがないと行けなかった施設には──きょう何度も議論に出てまいりますけど,今春からスタートした乗継割引を活用して,ぜひバスで行っていただくように,出前トークや地域の懇談会などの場に積極的に伺って,フェース・ツー・フェースでお得感を出しながら,具体的な乗継方法を案内するなど,乗継割引の需要の普及・PR,これを乗客増につなげたいと思ってございます。また,平日に比較して利用者が減少する傾向に土・日はございます──祝日もそうですけど。これをターゲットにしまして,休日に市バスを利用して気軽に魅力スポットに乗ってお出かけをしていただくような,市内の周遊コースを企画し,新たな市バスの利用方法を提案することで,市民の方に喜んでもらいながら乗客増につなげていきたいと,このようなことも考えてございます。1つの企画として,今,地元のラジオ局──これはラジオ関西さんですけども,番組とタイアップしまして,「市バスに乗って八社巡りに出かけよう」というような企画を銘打ってもってございます。三宮駅から神戸駅周辺に点在する一宮から八宮,神戸ゆかりの厄よけ神社めぐりを,市バスを利用して巡拝いただくような企画でございますけども,11月初め──9日ですけども,オープニングとして田辺眞人先生ですか,この方にガイドつきの神社をめぐるイベントを開催させていただいて,ここで交通局オリジナルの朱印帳を作成・配布すると。こういったことで仕掛けをしまして,休日に市バスに乗っていただくような,きっかけづくりのようなものができればというふうなことを思ってございます。また,昨年来,大学連携というようなことで,いろいろ学生さんの若いアイデアをいただいていたような取り組みを続けておりますけど,こういったアイデアも生かす形で,2弾,3弾,市バス旅というようなことで企画ができたらなというような思いでございます。  少し長うございます,少し違った角度で申し上げますと,この4月には灘区の桜の名所を通り抜け…… 107 ◯主査(平井真千子) 当局に申し上げます。答弁は簡明にお願いします。 108 ◯野々下交通局自動車部長 済みません──ということで,なかなか1つの決定打がない中であがいておりますけども,我々,現場・本部一体となりまして,知恵や汗や──どれが成功するかということもありますけど,懸命に取り組んでまいりたいと思っております。  以上です。失礼しました。 109 ◯分科員(向井道尋) 自動車部長の熱意を感じる答弁でございました。たくさん詳しく説明いただきまして,その中でふと思ったことですけど,バスを病院へ近づけるとか,こういったところは,特に名谷のあたりの──ここは割と黒字の路線でありますけども,そういったところでもやっぱり需要といいますかニーズは高いと思います。ぜひ,そういった新たな取り組みを進めていただいて,ピンチはチャンスと言います──口で言うのは簡単ですけども。今,部長のお話の中では,そういう取り組みを一生懸命やっておられて,チャンスに変えようという決意を感じ取りましたので,これからも引き続きよろしくお願いしたいと思います。  次に,路線の収支改善についてのとこの再質問をさせていただきますけども,路線の再編に伴いまして,乗り継ぎが必要となった路線が幾つかあります。例えば,先ほどの須磨区の81系統,これは新長田より東に向かうには95系統,それから96系統への乗り継ぎが必要になりました。市民の皆さんからは,路線再編によって乗り継ぎが必要となって不便になったという御意見もよく伺っております。乗継割引制度それから路線再編に伴いまして,ダイヤについて周知がまだまだ不十分ではないかと思います。現在,乗り継ぎのバス停である新長田を中心に周知を行っていると聞いておりますが,実際に路線再編の影響を受けた方の多くは,ここで言いますと須磨区の南部に在住されている方でございます。そこで,周知については,さらに須磨駅周辺まで広げて進めていくべきだと思いますが,御見解をお伺いします。 110 ◯野々下交通局自動車部長 須磨区での乗継割引制度のPRが不足していないかというようなことのお尋ねでございます。須磨区内での乗継割引制度や乗継時間,乗継方法に関する乗継相談ダイヤルの周知につきましては,再編当初より,再編の影響を受ける81系統沿線の南須磨自治会へ,まず説明会を実施いたしました。また,西須磨婦人会など6つの婦人会の懇談会にも出席をさせていただいております。特に,これはもう直近ですけど,先週の木曜日ですけども,須磨区住民自治会代表会懇談会のほうに押しかけをさせていただいて,そこで各地域の代表者の皆さんに連絡をとって,個別に伺って沿線やその地域で,そこにマッチしたような説明をさしあげたいということで呼びかけをさせていただきました。早速に,まだ日は決まっておりませんけど,多井畑地区で説明に来てくれということで引き合いがあったというふうに聞いてございます。こういったことで,さらに丁寧な対応をすることで,その周知を図っていきたいと思っております。今後とも須磨区役所とも連携しまして,さらなる須磨区内での地域の個々のニーズに対応した利用方法や制度の周知に向けて,これも小グループでも喜んで出かけていく覚悟でございますけど,出前トーク等で実施をして,きめ細やかな対応をしてまいりたいと思ってございます。  以上です。 111 ◯分科員(向井道尋) はい,わかりました。細やかな取り組みをされていると思います。引き続き,その努力をお願いしたいと思います。  次に,先ほどありましたバス停へのベンチ・上屋の設置の件でございます。これも何度も答弁等ございましたが,2倍,4倍と予算をふやして取り組んでいただいている。もう設置についてはすぐにでも条件が整えばという,心強い局長の御答弁をいただいてます。実際に私もこれまでいろいろと,そういったことを市民の皆さんから聞いて交通局の皆さんにもお話しさせていただきましたけども,職員の皆さんがみずからベンチを運んで設置して,またそれ以前には,設置場所の向かいにあるお店に行って説明をしてというようなとこまで伺っております。本当にきめ細かにやっていただいているので,本当に心強いところではあります。そこでちょっと再質問なんですが,過日,妙法寺駅のバスターミナルの乗り場で,乗降客の行き来する通路で一部傷んでおりました。そこにバスを利用される高齢者の方がつまずいて転倒されたそうです。幸い大きなけがには至らなかったんですけども,私のほうから早速西部建設のほうに,その箇所の補修を要請しました。先週末には工事は完了しております。こういうふうに市民の皆さんが,やっぱり安全で安心してバスを利用をしていただくために,今回の件はどちらかというと建設局──西部建設の管轄ではありますけども,そのバス停の既設のベンチとか上屋の経年劣化を初めまして,その周辺に対しても,やっぱり建設事務所だけでなしに,交通局も同じように連携・協力して,日常的にその安全点検をしていくことが必要と考えますが,その点について御見解をお伺いいたします。 112 ◯河井交通局長 委員おっしゃった,全くそのとおりだと思います。私どももバスを御利用いただく方の周辺の道路環境なり何なりというのが状況がよくないというのは,これはいけませんので,先ほど私,ラインをことしつくりましたと申し上げましたけども,こういう部署もつくりましたので,適宜そういう市内の状況を巡視するときに,上屋だけやなしに,ベンチだけやなしに,その周辺の路面もあわせて点検するように指導します。 113 ◯分科員(向井道尋) よろしくお願いいたします。  では,最後に中学生のバス定期券割引拡大について関連してですけども,局長のほうからは非常に厳しいということで,難しいというお話でございましたけども,例えば地下鉄の海岸線で先ほども話に出ておりました1キロきっぷですね,こういうふうな何か市バスでもそういった新しい取り組みを考えることはできないのかという点なんですが,中学生の通学利用は利用区間がやっぱり限られております。全線定期はもう必要ありませんので,中学生に限らずですが,中学生を初め新たな乗客の掘り起こしもやっぱり行っていかないといけませんので,市バスでも何かそういった新しい取り組みを検討するべきと考えますが,いかがでしょうか。 114 ◯宮本交通局次長 まず,済みません,定期券のちょっと過去の制度を少しだけ御紹介させていただきたいんですが,実は,平成14年までは市バス,通勤定期でございますが,全線で御利用いただけるということで一月1万2,600円で発売しておりまして,系統ごとというのが今と同じ8,400円で発売してました。それを14年の7月に8,400円のままで系統ごとのやつを,もう全線で使えるように変更したと。そのときに合わせて通学定期も実は系統ごとであったんですが,全線で利用できるようになったという経緯がございます。そういう中で,市立中学校に通われる方は自分で学校を決めたわけでなくて,ここへ行きなさいというて指定されておりますんで,非常に親御さん方の気持ちはよく理解できますが,先ほど局長が申し上げましたように,やはり市立だけではなくて,私立との関連もございますので──公平性という観点からいきますと──繰り返して申しわけございませんが,教育委員会の検討されている助成拡大というところで対応に御理解いただけないかなと思ってございます。  新たなことといいますと,例えば通学定期につきましては,通常は自宅から学校までの経路でしか発売ができてございませんが,神戸市の交通局におきましては,部活動でありますとか,ほかの中学校や中学校以外のところで,そういう部活動に通わなければいけないというお子様も,生徒さんもおられますので,そういう方について,通常であれば通学定期ということにならないんですが,通学定期の対象として昨年の11月からそういうふうな新しいサービスも開始させていただいてございますし,また新しい取り組みとしましては,定期券のIC定期化ということで,紛失した際でも再発行ができるようにということで,そういうサービスも通勤定期はことしの3月から,通学定期につきましてはことしの8月からというような形でのサービスを開始させていただいております。また,山陽バスとの共同運行を行ってます共用区でございますが,ここにつきましては市バス・地下鉄の連絡定期の割引というのが従来できておりませんでしたが,この4月からバスの部分につきましても10%の割引を実施するというような対応もさせていただいてございます。今後も新たな需要を掘り起こすことができるよう,サービスについて検討を行ってまいりたいというふうに考えてございます。 115 ◯分科員(向井道尋) 先ほどから海岸線の1キロきっぷの話も出ておりましたけども,例えば,バスの場合で,荷物を持っていなくても2停ぐらいは歩いて移動するのが負担に感じる人もいらっしゃるんじゃないかと。例えば,バス停で1つでしたら,また歩いてでもすっと行ってしまう。まあ1停留所ぐらいやったら,もう歩いて行ってしまおうかというふうな思いが普通はありますけども,これが2つ,3つになると,なかなかそうもいきません。乗ってしまうとすぐ着くんですけども。そういった感じで,利用区間を延長した例えば2停留所きっぷというような発売,こんなんはどんなもんでしょう,検討の値に,どうでしょうか。 116 ◯宮本交通局次長 ちょっと先ほども1駅,2駅の話もございましたけれども,それにつきましては,実際に割安のチケットをつくれば,新たな需要は多分出てくるんだと思ってございます。で,新たな需要が出てまいりますが,例えば割安の価格で1駅,2駅をした場合に,新たな需要は出てきますが,その需要を挽回できるだけの新規需要というのが,なかなか期待できない状況ではないかなというふうに今現在では考えてございますんで,トータルの計の数字のことを考えますと,なかなか難しい課題ではないかなというふうに考えてございます。 117 ◯分科員(向井道尋) もともと中学生の割引定期からこの話になったわけですけども,あえて交通局にこのお話をさせていただいたのは,他会派のほうからも教育委員会に対してそういう割引の制度みたいなんをという話がありましたけども,なかなか教育委員会も動かないと言われます。交通でしたら,河井局長を中心にばりばりやって意欲的に取り組んでおられますので,教育委員会からの話を待つんではなく,交通局のほうからちょっと話をしていただいて,何かできんのかと,河井局長の一喝でもしていただいて,できるだけ協力していただいて,何とか中学生のお子さんを持つ保護者の皆さんの経費の負担が軽くなるようにしてあげたらと。本来はこども家庭のほうで子育て支援ということもあるんですけども,これもなかなか難しい話なので,まずは教育委員会や交通局にお願いして,そういった経費負担をお願いしたいと思う次第でございます。そういう意味で,今回質問させていただきました。また,その中で新たないろんなアイデアを出していただいて,私なんか本当にうれしく思うような取り組みをお願いしたいと思います。  以上で終わります。 118 ◯主査(平井真千子) 次に,小林委員,発言席へどうぞ。 119 ◯分科員(小林るみ子) 15分ですので,よろしくお願いいたします。  最初に,ノーマイカーデーについてお伺いします。  急速に進む地球の温暖化は,私たちの生活環境から排出される大量のCO2が影響を与えていることは明らかになっています。各自治体においてCO2削減のさまざまな取り組みが進められています。その1つが,神戸市のノーマイカーデーでした。毎月20日,車を利用せず公共交通機関の市営地下鉄と市バスを500円で乗り放題,フリーチケットで利用されていました。しかし突然この6月20日をもって廃止となりましたが,その理由が市民に明らかにされていません。その点,お伺いしたいと思います。 120 ◯宮本交通局次長 ノーマイカーデーの市バス・地下鉄共通のフリーチケットについてでございますが,この件に関しましては,実はことしの3月7日の予算特別委員会でもお答えをさせていただいておりましたが,この制度は平成12年度から毎月20日をノーマイカーデーということで定めておりまして,それを契機として,ふだん車を使っておられる方を公共交通機関のほうに誘導したいと,転換していただきたいということを目的に発売をしてきたものでございます。その趣旨と異なりまして,実は発売状況を見ておりますと,車から電車に乗りかえるということではなくて,安い日に格安乗車券として利用されるというふうな実態がございましたので,本来の趣旨とも違う使い方になっているということもございまして,本年6月をもって廃止したというのが状況でございます。 121 ◯分科員(小林るみ子) 趣旨が本来の趣旨とは違ってきたと,それが大きな理由だというふうに聞きました。私自身も,ちょっとこれ知らなかったんですね。市民から言われて初めて知ったという,そういう経緯があります。ホームページを見ましても,3月末に発売を中止した環境エコ定期券制度ですかね,それも同じ趣旨のものがあるからという理由で廃止をしたんだというふうに書いてましたけれども,それは理由は書いてたんですけども,このノーマイカーデーについての廃止の理由というのが,ホームページには一切書かれていなかったんですね。そういう経緯もあって,市民の中では何でなくなったんだろうという,そういう疑問があります。そういう意味でも,やはりきちんとした説明をしなければいけないんではないかなというふうに思います。ぜひ,それをちょっと御検討いただきたいと思います。  それから,趣旨が違ってたという理由があっても,やはりCO2削減につながるものと考えたときに,この廃止はやっぱり流れに逆行していくものではないかというふうに思うわけなんですね。復活ってものをぜひお願いしたいんですけども,それが無理であれば,ノーマイカーデーにかわるもの,CO2削減につながるものを,ぜひ神戸市としても考えていただきたいと思うんですが,その点についてお伺いします。 122 ◯宮本交通局次長 まず,ノーマイカーデーチケットは,先ほども申し上げましたとおり,車を電車にということになりますので,そういう趣旨で申し上げますと,いわゆるモビリティー・マネジメントという話になってくると思いますが,それにつきましてはホームページもごらんになっていただいているからおわかりだと思いますが,エコファミリーの制度でありますとか,エコショッピング,そういった制度がございますので,それを使っていただきたいと。格安の乗車券をという求めるお答えでございましたら,現在,各種割引格安──格安まで言っていいかどうかわからないですけど,割引になってるチケットがございます。例えば回数券でいきますと,通常の回数券でありますと9.1%の割引になりますし,例えば昼間の回数券でいきますと16.7%の割引になります。また,土曜・休日の回数券になりますと,これが28.6%の割引になると,そういうような形もございますので,割安の乗車券を求めてお出かけいただく場合は,そういうふうなものを御利用いただければなというふうに考えてございます。 123 ◯分科員(小林るみ子) いろんな対策をされているということで今お聞きしましたけども,やはり趣旨に沿って利用している方もいたわけですから,きちんとやっぱりそこは説明をしていただきたかったと思いますし,これからでも遅くないというふうに思いますので,ぜひよろしくお願いいたします。  2つ目の質問なんですけども,高齢者の外出支援についてということでお伺いしたいと思います。  超高齢社会で高齢者の足は,私はバスだというふうに思っています。交通の空白地域解消のために,そしてまた買い物難民をつくり出さないために,コミュニティーバス運行についての検討を早急に始めていくべきだというふうに思ってますので,それは強く要望させていただきたいというふうに思っています。  まず質問なんですが,昼の時間帯のバスの増便についてお伺いしたいというふうに思います。午前中は7時から9時ごろまでは主に通勤・通学の方,9時ごろからは主に高齢者の通院の方,それから10時ごろからは主に高齢者の買い物というふうに,徐々に少しずつずれてますけども,午前中のバスの利用者は本当に多く,そのために便数も非常に多いというのが現状だというふうに思っています。しかし通院も,そしてまた買い物も終わった高齢者,帰ろうとしたとき高齢者の復路──帰るときですね,その復路が11時から14時の間,1時間に1本しかないという,そういうことがわかってきました。で,高齢者が困っているんだという,そういう相談もありました。往路だけでなく復路の足の確保も考慮された便数の調整・再編が必要なのではないかと思いますが,その点についてお伺いします。 124 ◯野々下交通局自動車部長 高齢者向けの昼間バスのあり方というふうなことでの御質問だと思います。  具体的にどの路線かというのをちょっと特定をいただけなかったんですけども,神戸市でも,いわゆる地域密着型と申しましょうか,昼間のお買い物あるいは病院というところにターゲットを絞ったような形での複数の路線ということを運行してございます。これは需要から考えても小型・中型バスを活用して,称して地域密着型というような形の運行をしておりまして,これは従来は大型バスで乗合事業というのを大前提だったものが,平成12年度より順次運行してございます。こうした路線につきましては,申し上げてましたように想定されるのはその地域からお買い物でありますとか,あるいはそこから適当な距離にある一定の診療科を持った病院とか,そういうところをルートとして設定しまして,便数として基本的にはそこへ行って活動されて帰られるということを想定して本数を設定していると。例で言いますと103系統というのが,これが大体,JR六甲道から43号線の南のほうを通って,阪神大石,将軍通へ1日6往復と,こういうふうな設定をしてございます。そういった路線の実際の使われ方ぐあいを見ますと,やはり所感を言いましても車両の定員数は40名ばかりおりますけども,今の103を例として挙げましたけども,御利用の実態から見ますと,満席というか,十分な収入を上げるというのは,その係数的にはどうしても届いていないというようなところがございます。  ただそんな中で,地元から,やはりこのバスは大切だと,これを大事にしてほしいという声が上がりまして,我々もそこへ出向いて話をしまして,限られた人員とバスの運行の中でダイヤ組みがあり,運行があるわけですけど,こういう時間帯にずらしたら,より利用しやすいとか,そういった御相談には応じさせていただいております。一般的にこの乗合バスのダイヤというのは,大体通勤とか通学なんかもターゲットに,4月を1つのめどにしまして,それまでにいろんな乗降客のデータとか地域の皆さんの声を合わせて総合的に判断しまして,そして事業計画としてダイヤ・路線の見直しをしてまいります。そういう中で考えていくとき,今御提案があったような──先生,想定の路線があるかもしれませんけど,それがどのような利用のされ方になっているかの御相談を受けた際は,そういったデータをもとに,我々も御一緒になって考えさせていただいて,例えば御近所でお誘い合わせてお買い物に行くとか,利用が伸びていくようなことがあるならば,今御提案があったような増便とか,あるいはそこに実際需要があるなら,それに合わせたダイヤというのを組んでいけると思いますので,これはもう個々に御相談をいただけたらなというふうに考えます。  以上です。 125 ◯分科員(小林るみ子) 先ほどのベンチの話もあったんですけど,この1時間に1本しかない停留所にベンチも少なくて,1時間に1本しかないんですけど,皆さん,どこかで時間を潰すということがなかなかできなくって,停留所にずっと待ってるんですね。ベンチが少ないので立ったまま,しかも夏の暑いときに立ってて待ってるという状況を何度か見たことがあるんですけれども。やはり,なかなか難しいというふうに思います。あちこちから,こっちに来てほしい,あっちに来てほしいという話もあると思いますし,収益の関係もあると思うんですけれども。ぜひね,こういう実態,往路だけでない,復路もあるんだということもちょっと加味して考えていただいて,ぜひ検討いただきたいと思うんですが。一度その状況把握というか,実態把握というのをしていただけないかということを,ちょっとお伺いしたいと思います。 126 ◯野々下交通局自動車部長 具体的に,この路線,この地域,こんな需要があって,お困り事がこうだというような形で当方のほうに御相談いただきましたら,お訪ねいただくなり,お邪魔するなり,御相談をさせていただきたいというふうに考えます。 127 ◯分科員(小林るみ子) 先ほど例えていただいた路線の話なんですけれども,恐らくこのようなケースはたくさんあると思いますので,ぜひ全体的な範囲で,ぜひ一度その実態把握というのをしていただきたいなと思いますので,それは強く要望させていただきたいというふうに思います。  それから,少し時間がありますので最後もう1点ですね,何度も何度も質疑されていますけども,バスの乗継割引制度についてお伺いしたいというふうに思います。先ほどの話からですと,周知してもらう,利用してもらうというそのために,乗継情報をデジタル・アナログ等さまざまな手法で仕掛けることというのが本当に必要だということを,改めて私も思いましたし,ぜひその辺のところを皆さんも努力していただきたいと思うんですが,例えばですね,乗り継ぎマップ,こんなマップがある自治体もあるんですけども,そういうのもつくってもいいんじゃないかなと思っています。それを参考にしながら乗り継いでいくという,そんなことをやってる自治体もあるということで,ぜひそれも参考にしていただきながら御検討いただきたいなと思いますので,これは要望とさせていただきます。  最後に1点だけ,今回の乗り継ぎの割引制度で,市民のある方がこんなふうなことをちょっと聞いてきまして,降車時から次の降車時までが60分以内という,このルールというのが非常にわかりにくいという,そんなお話なんですね。それよりも,降車から次の乗り継ぐ場所の乗車の間,その時間を決めてもらったほうが,自分は大変わかりやすんだという,そういうちょっと問い合わせがあったんですね。そういうふうにならないもんだろうかという,そんな問い合わせだったんですけども,確かに言われてみれば,おりて,次に乗る間が例えば30以内とか40分以内とか,そういうふうにしてるほうが確かにわかりやすいなということは私も感じました。60分というルールでもう始まった制度ですから,簡単には変わらないと思いますけども,そういう御意見があるということも,ぜひまた再検討のときがあったときに参考にしていただきたいと思うんですが,その辺,どう思われますか。ちょっとお答えいただきたいと思います。 128 ◯河井交通局長 この制度をつくるときに,何で乗り継ぎというのを確認するかというのが一番の課題だったんです。それで,結論としては,IC化をしまして,ICであれば乗られたとき,おりられたときにチェックできる。今,バスはおりるときに全部お金をお支払いいただく,ぴっとやっていただけるんです。それしかデータがないんですけども,それだけでも何とか可能だからということでやりましたので,もし乗るときとなりますと,今の料金のシステムそのものを少しちょっとバッティングする部分がありますので,ちょっと今は難しいかと思います。将来的な課題かなと。今はちょっと難しいと思います。 129 ◯分科員(小林るみ子) わかりました。何度も言いますけども,高齢者の足はバスだというふうに思ってますので,きめ細やかな対応をぜひよろしくお願いいたします。  以上です。 130 ◯主査(平井真千子) 次に,山下委員,発言席へどうぞ。 131 ◯分科員(山下てんせい) 新世代こうべの山下でございます。よろしくお願いいたします。  まず,最近の決算の結果のほうを見させていただいて,河井局長以下,交通局の施策,特に神戸交通振興を巻き込んでの資産の利用等ですか,非常に攻めの運営をされてきたなという部分もあると思うんですけど,ここしばらく。だんだん結果が出てきたなという感じがしますので,引き続きにぎわいづくり等に期待しております。  あと要望になるんですけれども,1月の17日に1.17希望の灯りというイベントをやっているんですけれども,ことし20周年ということを迎えまして,その1.17のイベントが5時46分なんですけども,その会場に行けるような臨時を出してほしいという要望が入っておって,聞けば,その部分に関して,かなり前向きな検討をなされているということには心から感謝をしたいと思っております。で,できればなんです,これは要望なんですけれども,そのいわゆる地下鉄路線に至るまでのバスも,できればちょっと考えていただきたいなと思いますので,こちら要望とさせていただきます。  では,質問に入らせていただきます。まず一番最初,盗撮対策についてでございます。  スマートフォンや携帯電話の普及に伴い,近年,盗撮が社会的問題になっております。そして,残念ながら,神戸市は盗撮事件が比較的多く発生しており,ネガティブなイメージを持たれております。当該事件は,特にエスカレーターで発生しており,また地下鉄のエスカレーターは距離が長いということで,その可能性が高いのだと思います。一方,地下鉄三宮駅から阪急神戸三宮駅への通路,このエスカレーターには天井部分に監視カメラが設置されておるんですね。で,一定の事件抑止効果があると思われます。25年度の予算の冊子をひもといてみますと,防犯カメラの増設及び機器の更新という柱がありまして,各駅構内の死角をなくしていくため,西神・山手線の防犯カメラを増設,また海岸線における老朽化した機器の更新を進めることで,犯罪抑止力の強化及びお客様の安全対策の強化を図るとあり,その後に,防犯カメラの増設については平成25年度で全駅完了すると書いてあるんですね。で,じゃあもう完了した話なのかということなんですけども,私はそうは思わないんです。そこで,地下鉄駅エスカレーターの天井部にも同様に監視カメラを設置した上で,盗撮防止のため監視カメラ作動中などの表示,こちらを行うことで犯罪未然防止を図るべきだと思います。また,この監視カメラを設置することで,エスカレーターの混雑状況や適切なタイミングでのアナウンスにより,事故防止やトラブル回避の効果も期待できますが,いかがでしょうか。 132 ◯吉田交通局高速鉄道部長 それでは,まず昨今の情勢ですけれども,凶悪事件ですとか子供が被害に遭う犯罪等がふえておるということで,鉄道施設におけます防犯監視カメラの普及についても,社会的な要請があるというふうに認識しておるところでございます。そういった中で,私どもの地下鉄における防犯監視カメラの整備状況でございますが,地下鉄の路線を順次開業していく中で,主に地下鉄の出入り口ですとか通路の死角となる場所を中心としまして,主に防犯を目的として監視カメラの設置をしてきたところでございます。そういった中で,平成13年にはアメリカの同時多発テロ等々もございまして,国土交通省あるいは警察からも一層の要請があったということでございます。そこで,平成19年度からになりますけれども,年次計画でテロ対策あるいは安全対策の向上のために,防犯監視カメラの増設を進めてきたところでございます。このカメラによりまして,改札口あるいは券売機付近のお客様の動向だけではなく,通路ですとか階段など,死角が発生する箇所も含めて整備を行ったところでございます。先ほど御指摘のありましたように,一応平成25年度で整備は一旦完了したというところでございます。  その結果,現在,西神・山手線で325台,海岸線では248台のカメラ,合計573台の運用を行っておりますし,また使用に当たりましては,防犯カメラ作動中といった掲示も掲出しまして,利用者に対する周知,あるいは見せる警備を行っているところでございます。具体的に三宮で申しますと,47台の防犯カメラが稼働しておりまして,東西の改札口に1台,改札付近に──ラッチ付近ですね──に10台。階段あるいは通路に22台,エレベーターで9台,東西のホームに1台,駅長室に2台といった形で設置をしているところでございます。また,ホーム階にも監視カメラを設置しておりますけれども,主にこれは列車の状態ですとか乗降客の動向を確認するためというものでございます。ただ,ホームから改札階に通じる階段,あるいはエスカレーターのおり口付近は一部しか映らない状態というのが現状でございます。  委員御指摘の地下鉄三宮駅から阪急神戸三宮駅へのエスカレーター,こちらをちょっと確認いたしましたけれども,こちらは平成7年に設置したというふうに聞いてございますが,これは防犯の目的ではなく,エスカレーターと阪急の駅務室が離れているということから,エスカレーターで異常があった場合に状況確認,あるいは迅速な対応するためのものであるというふうに聞いてございます。地下鉄では,私どもで把握している範囲ということになりますけれども,盗撮被害が平成24年度で8件,25年度で6件,26年度9月末時点で7件という盗撮被害が発生しておりまして,こういった被害に遭われたお客様が通報を受けてからですね,駅員が通報を受けますと付近を捜索してというふうな対応をとってございますし,また鉄道警察とも連携をとりながら,巡回警備を強化していただいているといったようなことで被害防止に努めてはおりますけれども,まだまだ十分であるとは言えない面もあるというふうに考えてございます。今後は,盗撮防止効果も考えられますので,エスカレーターですとか階段部分につきましても,防犯監視カメラの増設の必要性についても検討を行ってまいりたいと考えてございます。
     以上でございます。 133 ◯分科員(山下てんせい) よろしくお願いいたします。件数の問題ではないです,ゼロが当たり前。やっぱりそういうふうな取り組みをしているということは,これは1つのイメージで,神戸市のイメージにもつながりますので,ぜひお願いいたします。  続きまして,先ほどバスの運転の問題について,るる説明があったわけなんですけれども,自動車事業会計において平成25年度決算における営業係数や営業収支といった指標を見てまいりますと,少子・高齢化の発展のためか,乗客数の減少,収益の悪化している路線が市街地においても見受けられます。その一方で,自動車運転をしない,もしくはできない高齢者と交通弱者も増加傾向にあります。こういった問題の難しさは,需要と実態がつり合わず,赤字運営に陥りやすいというところではないかと思います。社会実験等もなかなかうまくいっていないという実態があるやに聞いております。そこで,1つの解決策として,市バスのような決まった路線を巡回するというのではなく,利用者のデマンドに応じてバスを運行するというシステムがあります。例えばこういう感じです。パソコンやスマホを使って予約を入れて運転手さんにデータを送信する,そして,指定場所までお出迎えに行って指定場所へ送るという,こういうふうなシステムもあります。西区や北区のような農村部においては乗り合いのタクシーや企業送迎バスを活用し,市街地においても経営成績がよくないエリアについては小型バスをこういうデマンドバスという形で運用して,路線バスや鉄軌道が通っているところまで乗客を運ぶという,そういうことで交通空白地域をなくす仕組みを考えてみてはいかがかと思いますが,これは提案なんですけれども,手短に答弁のほう,お願いいたします。 134 ◯野々下交通局自動車部長 デマンドバスということでの御提案でございます。法で言いますと路線不定期運行とか区域運行とか,こういった位置づけがあるもんかと思いますけれども,今,先生も御説明の中でおっしゃいましたように,オンデマンドバス,一定の区域の方から電話やパソコンで事業者に予約があればバスを運行する,なかったら運行しない,こういうふうな少しフリーな仕組みというわけでありますけれども,これが利用者・事業者ともにメリットがあるといいましょうか,採算的にも見合い,利用者も満足すると,そういうバランスがとれたときに持続可能な形になるんだろうというふうに思っております。  1つの例で言いますと,能勢町で阪急バスさんが,歴史長いんですけど47年から日本で初めてに近い形でこういうデマンドバスを運行されておりますけども,途中からは行政からの支援を得ましたけども,結局は赤字で見合わず,撤退をされたというようなことも報告も受けてございます。交通局として少し想像を広げますと,予約があるまでバスを運行しないというやり方というのは,結局,フルタイムの運転手を抱えた状態の中で,それを待機させるというようなことが想定されるわけでありまして,雇用形態上あるいは業務の体制上,少し適しにくいのかなというふうな感じもいたします。例えば,より柔軟な形で人振り,車振りができるような,そういう体制を持ったタクシー会社さんとか,そういう形のほうが臨機応変に,こういう状況,ニーズに業態として対応できていくと想像される。我々としては,少し研究が必要というか,難しいのかなというふうに思ってございます。ただ,交通局としても,今の路線のノウハウを生かして,サイズを小さくした小型バスでもって路線バスを運行している地点までつなぐような,空白地域を埋める,そういう解決策についてはどんな形か,今の事業形態の中でトライしていくということは,勉強し続けたいというふうには思ってございます。  以上です。 135 ◯分科員(山下てんせい) そうですね,この問題の解決の肝は,いわゆる効率的な運行でありますとか,あと交通空白地域の解消ですね。そういったことによっての二次的な効果っていうのが大きいと思いますので,やり方っていうのは多様に考えたほうがいいと思うんです。定期巡回型のバスが正解かというのんが,1つちょっと命題なのかなと思いますので,この点に関しては,ちょっと我々もしっかり勉強していきたいなと思っております。  では,次の質問に入ります。地下鉄の利用促進についてでございます。  平成25年度決算報告において,資金的にも単年度で19億円近い資金に余剰が出ました。日ごろのコスト感覚是正による局の努力によるものと大変評価はしております。今後は,兵庫県高校学区再編等,今までにない通学移動が予想されます。またオール神戸で考えるべきにぎわいづくりという乗降客増等も積極的に推進されることで,安定した経営基盤が築かれることを期待しております。ところで,地下鉄の乗車料金については,平成26年度4月より消費税が5%から8%に引き上げられたことに伴い税率改定分が転嫁されるという形で値上げされまして,西神中央から三宮までの運賃は400円となりました。多くの累積欠損金を抱える高速鉄道事業会計の経営上,料金改定に踏み切ったことはいたし方ないとはいえ,地下鉄沿線の住民にとっては大きな負担になっている感は否めません。特に交通費補助のない通勤層や,学区再編に伴って遠方へ通学することになる高校生の手当ては,やはり考えるポイントではないでしょうか。  そこで,沿線住民の安心材料として,政府が平成27年10月から予定している消費税率10%への引き上げが決定された際に,地下鉄の料金に即座に転嫁するというのは避ける方向で考えていただきたいんですが,局としての指針に基づいて御見解をお答えください。 136 ◯河井交通局長 消費税24年の8月に国会に法が通りまして,この4月から8%に,また法律では27年の10月から10%になると,こういうふうな法律でございます。最近の新聞報道によりますと,その10%にするのかどうかの政府の御判断は,直近の経済指標をしっかり見てということで,どうやら年内ぎりぎりになるのかなというような報道が多くなってます。また,もしその消費税が改定されるとなると,恐らくは国土交通省から処理方針が出るでしょうから,そういったときはまた消費税改定のその後に,我々に示されると思っております。  我々の経営状況の中でということなんですけれども,委員さっきおっしゃいましたように,高速鉄道は初めて単年度で資金留保が69億,25年出ました。去年も,24年もわずかばかり出たんですけども,恐らくこれ3~4年は続きます。ただ,実はこれ短期資金の──まあ言うたら不良債務なんです。長期資金をずっと返していって,返すお金がないから短期で資金繰りをしていたやつの累積が実は90億近くいってまして,これがやっと19億減せてということで69億になってまして,これ事実上,民間で不良債務に近いような意味合いでございますんで,また企業債残高も,今おっしゃいましたように1,830億という莫大な負債が残ってますし,赤字の額も1,229億の未処理欠損金があるということなんで,いい方向に向かっておるんですけども,はっきり言いまして,これ喜べるような状況にはまだなってないというのが実情でございます。また,西神・山手線──きょうもホームドアの議論ありましたけども,車両等に随分投資しますし,あるいは将来の人口減少によって通勤客・通学客がやはりどうしても減っていくなという見通しのもとですので,やはり長期的には楽観してはいけないと思いますので,経営努力に全力を挙げていきますけども,消費税改定されたときに据え置くという判断は,少し難しいのかなと思ってます。  ただ,私自身は──前からたしか議会でも答弁させていただいたと思いますけども,高校生の通学定期が高いという意識を実は地下鉄では持ってます。というのは,これは何かといいますと,地下鉄,公営交通みんなの割引率はほとんど横並びなんですけども,JRや阪神・阪急に比べて割引率が悪いんです,地下鉄は。私,これずっと認識をしてまして,私は議会の場では,消費税でもし次の改定がされるときは,いろんな金額もさわりますから,そのときに高校生を中心に通学定期の割引率は引き上げてというふうに,私申してます。私はできるだけ消費税改定が次されるときは,消費税として増収を図らないといけないと思いますけども,そういった配慮はするということを申しております。  以上でございます。 137 ◯分科員(山下てんせい) やっぱり,その点はですね,現時点でちょっと答えづらい質問かなと,かなり意地悪な質問したなと思っておりますけども,やはり値上げはしてほしくないんです,本音は。ただ,局長の問題意識もわかります。ですので,私はもう高校生へのまず通学の定期というのは,ひとつ手当てをしてほしいなと思います。これはちょっと優先事項を上げます。だったらばということで代替案なんですけれども,当然ながら地下鉄を使うとなっても使用目的があります。で,お買い物に行く,レジャーに行くとか,そういうふうなことの利用目的以外にも,当然,高齢化社会ですから,区民センターに行くとか,あと区役所に行くとか,図書館に行くって,こういうのが多くなってくると思うんですけれども,こういう公の施設に行くのんと,いわゆるお買い物,レジャーに行くのと目的は違うと思うんですね。やっぱりそういうふうな目的を1つ1つとらまえた上で,やはり公的機関を利用するお客さんには,ある程度しかるべきインセンティブを与えてもいいんじゃないかなと思うんですけども,その点についてのお考えを,ちょっと手短に局長からお伺いしたいんですけど。 138 ◯河井交通局長 委員は今,お買い物に行かれる方と公的機関と行くのと違うと言うたんですけど,これは私はそれぞれの個性があるんで,違うと言い切るのは少し難しいと思います。やはりそれぞれの日常生活の中でいろんな思いがあって,いろんなところへ行かれますので,それを1つの物差しで特殊的な要素とそこに踏み込むには,やはり大方の人が,確かにその判断が合理的だなというようなことがあって,初めて私,区別できると思いますので,ちょっと今おっしゃいましたようなことを区分するのは難しいと思ってますし,少なくとも現在の鉄道事業法上は困難です。  以上でございます。 139 ◯分科員(山下てんせい) じゃあ,そこをまず分析・研究という段階で,いわゆる利用目的の分析というのは,ちょっとやってもらいたいんですね。というのは,結局,公的機関を利用した場合の割引とか,そういう個別の考え方もあるんじゃないかなという可能性なんです。で,局長のお考えはよくわかります。ただ,全員割引するわけにもいかないじゃないですか。ですから,やはり割引というやり方がいいのか,それとも1日券というやり方がいいのかということも含めてなんですけれども,やっぱり料金体系というのは生き物ですから,やっぱり経済状況とかニーズに応じて柔軟に変えていく必要があると思います。そういう点で,やはりまた予算のときに,調査研究するということも,ひとつ提案させていただきたいなと思います。  私のほうからは以上にさせていただきます。 140 ◯主査(平井真千子) 次に,浦上委員,発言席へどうぞ。 141 ◯分科員(浦上忠文) 2つ質問をさせていただきますが,その前に1つお礼を申し上げたいと思います。3日に2遍ほど39系統のバスを,JR住吉駅から甲南病院まで乗せていただいておりますが,あのバス,できたん6年か7年前やと思いますが,ようあんなバスを考えついた人がおるなと。まず1つ目はね,阪神御影駅で乗ろうと思ったときに,乗り損なうことがあるんです。運転手さんは下へ下へと指指してくれたんですね,初めのころ。そしたら,ぐるっと回ってきて,阪神御影駅の南側にまず1番目の停留所があると。それだけでもおもしろいと思うのに,東へ走って,また西へ戻って上に上がっていくと。それで,もうとにかく私,車に乗りませんから,歩くのが好きで,東灘の隅から隅まででも市境からでも歩いてくる男なんですが──家に帰るのも25分ぐらいなんですが,あの39系統のバスが楽しいから乗って,甲南病院まで上がっていくだけで,その景色もなかなかおもしろい。よくぞあんなバスを考えてくれた人がおるなと,まず感謝を申し上げたいと思います。  2つ質問をいたします。1つ目は,新神戸の駅の地下鉄に乗るとこの表示であります。新神戸は神戸の玄関として重要だということは言うまでもありませんが,JRが──私は問題意識として,あの駅,改札口出たとこ汚いなと,ごちゃごちゃしとるなと。もう1つは,タクシーに乗るときに,何かコンシェルジュみたいな人がおって,例えば女の人が冬ならマントでも着て,タクシーの案内でもするような駅になったらいいなと。もう1つは,フラワーロードが,本当のフラワーロードになれば,もっと神戸らしくなるなと思うんですが,とりあえず新神戸駅がきれいになったんはめでたいことなんですが,今までよりも,こっから乗ったら地下鉄やという表示がどうしても見にくい。この前も東京の友達と一緒にコンチェルトに乗ることになって,新神戸から地下鉄に乗りなと──神戸に来たん初めてですよ,三宮に来たら神戸駅でおりておいでなと言ったんですが,地下鉄に乗るのが大変困ったと言うんです。どっからおりていったらええかわからへん,表示があるんかいなというぐらいに。私,きのうも実はこの質問をするために見に行ってきたんですが,確かにわかりにくいなと。もっと改札口出たら,昔の阪急電車がようやってたように,京都へ,大阪へ,宝塚へ,阪急電車みたいなね。あるいは,三宮へ,神戸地下鉄。三宮乗りかえでハーバーランド,元町へというふうな,それぐらいの表示をJRにしたらどうかと言うたらどうかと。ついでに交通局も新神戸駅のあの階段の周りを今度きれいにするそうですが,そういうところの広告枠を,JRといろいろ相談をしながら,もっと表示をしてきたら,これまたJRさんに提供しますよとか,お互いに──三宮駅の前の開発を言うてますが,とにかく地方から来たお客さんがまずおりるのは新神戸ですから,新神戸・三宮というものは,どんだけ気持ちのいい空間でさっと行けるかということを,まずやっていただきたいんやと思うんですが,いかがかという話。  2つ目は,乗継割引制度の話でありますが,あれもあれで乗客ふやすんやということに対してまだなかなかふえておりませんが,しかし,我が東灘においては,34系統の一部の魚崎南町2丁目に経由としたことで,いろんな乗り継ぎがようなったと。あるいは,魚崎中町1丁目や中央甲南市場に住む人が,ぱっと西のほうへ行きやすくなったとか,いろいろあるんですが,これをもっともっと大々的に,こうすればもっとよくなるということを考えること,何ぼでもあると思うんですよ。例えば,ただ利便性ということを考えているからあれですが,例えば私,この乗継制度を知ったときに,私,バスに乗るの好きですから,御影から阪急六甲に行って,今度2系統に乗って三宮に来るみたいな,そういうちょっとした心の遊びみたいなのもできるんやないかなと。その乗り継ぎということが,いろいろわかりませんが,朝の質問で,若者代表の平井真千子副委員長がですね,こんなんでスマホで見れるようにしたらええと,こう言うてはったんですが,私みたいな高齢者のですね──さっきから高齢者はバス利用やと言われたんで,私のことを言うとんかいなと思ったんですが,もっとアナログで,こういうふうに組み合わせたら,こういうふうに楽しいですよというふうな紙をつくるとか,あるいは電話でその乗り継ぎについて親切に教えてくれるようなとこをつくるとか,乗継割引を利用する乗客増に向けて,いろいろ工夫されたらどうかというのが2つ目の質問です。  以上,2つです。 142 ◯河井交通局長 まず,新神戸駅との結節と申しますか,その点についてですけど,先生,新神戸駅から地下鉄がわかりにくいとおっしゃってまして,実は市長も前におっしゃられたことがあったんです。で,私,改めてしっかり見てきますと,実にわかりやすい,わかりやすいんです。何かというと,下を見ればすぐわかる。全部緑色のラインで地下鉄行くようにしてます,地下鉄の乗り場まで,物すごくわかりやすい。ただ,一般的に下で表示するというのは,あんまり一般的にやってないですね。普通,目線より上でやってますんで,確かにそういう面でわかりにくいんですけど,青い色をずっと行けば,ハイウエーバスに行きます。緑を行けば地下鉄に行きます。きちんと床に表示されて,実はしてます。それから,それでもわからない方は,あそこは改札のすぐ左に観光案内所がありまして,あそこで神戸のいろんな案内をする中で,地下鉄の案内もいろいろ資料を置いてもらって案内もしてもらってます。あの観光所,何と年間11万5,000人も御利用だそうです。そういう意味で,私,わかりやすいとは思うんですけども,ただ一般的にやるやり方でないんであれなんですけども。新神戸駅と私どもの地下鉄の新神戸駅がタイアップする,これ本当に大事なことなんです。実は,昨年だったと思いますけど,私,担当課長に言いまして,例えばですね,羽田で第2ターミナルを出れば,ターミナルを出た瞬間に,もう京急とモノレールのダイヤの表示が出とんです,次は何分快速だと。あれを新神戸駅と一遍やろうと言うて行ってこいと言うたんですけどね,実は乗ってきてくれなかったんです。妥協の産物ではないんですけども,現在は新神戸駅の1階の地下鉄へおりるエスカレーターの少し手前の左側に,地下鉄の時刻表を掲げてまして,やっとタイアップと言いながら細かい話しかできなかったんですけども,そういうことができたということであります。  それから広告枠の交換みたいな話ですけども,まず今,改札を出まして,下へおりるエスカレーターの左側に,実は神戸の観光としてのパネルを張ってます。ハーバーランド──はね橋の絵と,それからヴィーナスブリッジ・離宮公園・アジュール舞子,このような今やっていただいてます。いずれにしても広告枠の相互利用にかかわらず,私はどんどんタイアップしたいと,むしろ向こう側があんまり好いてないみたいな感じがあるんですけど,私はもうウエルカムウエルカムで,一緒にやりましょうと申し入れもしております。これ以外に先生言われましたように,我々サイドのとこももっと明るく,もっと楽しいスペースにせなあきませんので,ずっとおりていくあたりから改札まで,まとめてここ2~3年で全部仕上げたいと思いますので,期待していただければと思っております。  以上でございます。 143 ◯野々下交通局自動車部長 乗継割引制度についてのお話でございます。  先生のほうから評価するというふうな姿勢での御質問を頂戴いたしました。私ども,乗継割引制度というのは,バスのずっと長期的な閉塞といいましょうか,減少傾向になった中で,きびすを返すための1つの画期的な方策であるのかなというふうな認識がございます。そういう中で,制度についてのPRはポスターでありますとか,あるいはホームページの掲出でありますとか,バスマスクイベントでの告知という形で行う一方で,やはり特に高齢者の方を中心に実際にどうするのと。本当は敬老パスがあれば2つタッチすればいいだけで手続は要らないわけですけど,こういう仕組みから,あるいは乗り継ぎの時間帯とか,そういうあたりのところをやっぱりフェース・ツー・フェースでお話しして,それが口コミで広がっていっているという実感も持ってございます。ということで,一方で新しい──先ほどの答弁でも申し上げかけましたけど,休日対策として市バス旅とか,あるいは八社巡りとか,新しく若い人を含めて興味を持っていただくような仕掛けというのも大事と思っておりますし,そういうのを例えば動画で配信して,そのことで着目してもらって広がっていくと,そういうようなことも考えます。  ということで,乗継割引制度というのは,非常に用途多様で,しかも多くの方に御利用いただけ,それを今,スマホやホームページやというのから,直接フェース・ツー・フェースで乗り継ぎの早見表とか──これが番号を持って帰っていただいて,ここへかけたら相談いただくというような,こういうのをつくってございますけども──マグネットを。そういうアナログ・デジタルとおっしゃったのもありましたけども,地上戦,空中戦と言いましょうか,そういうインターネットやホームページを使った告知,そして地域に出向いていって,直接早見表なんかでお話するのと,その両面でやはり我々も汗と知恵を出していきたいというふうに思ってございます。  以上です。 144 ◯分科員(浦上忠文) 私,乗り継ぎというものはね,非常に大切なことで,時間はどうでもええという,ただ用事を済ますために1時間かかっても2時間かかってもいいという人は,世の中に私も含めて,たくさんおるんです。この前も,渦が森2丁目の人で膝が痛いと,甲南病院は見えてるねんけど,そこまで歩くのがしんどいと,こう言うたんです。私,38系統に乗って住吉駅前に来なはれと,そこからまた上がっていきなはれと言うたもんの,39系統というのは1時間に1本ぐらいしかない,時間が。私,ちょっと時間を調べて,この時間とこの時間やったら行けまっせ言うたら,そのおばあさん大層喜んでくれまして,何ぼ時間かかったって,ぐるぐると回ったって,歩かんで済むんやったらこんな便利なことないというので,そういうニーズもあるということを,よくまた知っていただいて,いろいろ考えていただいたらええと思うんです。  もう1つね,私,そのバスをもっと大きく知らしめすために,夜中に寝とったときに,ふと思いついたとこがあるんですが,10月1日いうのが,子供のころから赤い羽根の日ですよね。今から60年近く前の話なんですが,10月1日というのはね,東京都民の日というのでもあるんです。都民の日で,昔ですよ,子供のころ,カッパのバッジというものを10円出して買ったら──今で言うたら200円ぐらいですわ,それを胸につけてたら,昔の東京都電や都バスも全部ただなんです,大人もですよ,そやからもう満員ですよ。だけど,僕ら子供らと連れ合って──家が下北沢というとこやったんですが,井の頭線に乗って渋谷に行って,渋谷から10番系統という,なかなか有名な路線がありまして,言えば青山を通って,赤坂見附を通って,平河町を通って,半蔵門にぶち当たって,左に行って,九段坂上から九段坂下,それで神保町,須田町というのが終点なんですが,そこが交通博物館という万世橋──秋葉原ですな,そこで交通博物館を見て,そっから水天宮行きに乗ったらですね,途中で日本橋に出まして,日本橋を通ってんのが,もう花の1番系統と言いまして,品川駅,上野駅という都電であります。そんなんを乗り回して,東京のことが本当に勉強になったなと。皇居をぐるっと回ったりなんかしながら,それがたった,そのころの10円で,バッジつけてたらやれるわけですから。だから,そのことが子供たちにね──多分,太田道灌が何かをした日やということになってるんやと思うんですが,これ1つのヒントでっせ,何か神戸の交通の日かバスの日か何かを決めて,何かそのバッジつけてたら,みんなどんな隅々まで──多分ね,私もこの前路線図を見てたら,隅から隅まで行けますわ。須磨なんか知らん人でも行けよるし,名谷のほうの知らん人でも行けるやろうし,そういう1つの,私の──この赤い羽根をもらって,ふっと東京都民の日を思い出して,私が質問してもですよ,その世の中に役に立つことはないと思うんで,これ1つのアイデアというか,ちょっとひらめいたことを言うて,何かを知らしめる。ただ,年寄りが乗るだけやなしに,みんながもっと乗ったら楽しいもんやとか。例えば私ね,ほんまにむしゃくしゃしたときね,38系統のバスに乗って渦が森4丁目まで行くんです。六甲山の上がどうやとか,あの掬星台が何や言いますけど,渦が森4丁目というのは立派な観光地ですよ,あれ,夜なんかでも光を見れば。そういう利用の仕方もあるということを,もう隠れた観光地でいいんですよ,38系統に乗りましょうみたいなね。そういうことをいろいろ工夫していただいて,1人でも2人でも多く市バスに乗るように努力していただきたいと思います。ありがとうございました。 145 ◯主査(平井真千子) 以上で,交通局関係の質疑は終了いたしました。  当局,どうも御苦労さまでした。 146 ◯主査(平井真千子) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。  長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,あす10月7日,午前10時より,当委員会室27階第2委員会室において水道局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日はこれをもって閉会いたします。   (午後4時16分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. 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